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院長ブログ

ご飯論法

ある方が、こんな文を紹介していました(あるTwitterの呟き)。

Q.なぜ自粛要請を聞かないのですか?
A.自粛していないと誤解を招いたのなら申し訳ない

Q.外出してコロナに罹ったらどうするのですか?
A.仮定の質問には答えられない

Q.あなたたちの行動で他人にコロナをうつすかもしれないのですが
A.そのようなことが起こらないように万全の体制を整えている

Q.なぜ帰省するのですか?
A.コロナに打ち勝った証として帰省する
そのために安心安全な帰省を目指して努力していく

面白がってはいけないかもしれませんが、でも面白い! 座布団1枚を!

「菅論法」とでも読んでいいような言い回しです。菅(かん)というのは言わずもがな。今の総理大臣です。安倍首相時代は長く官房長官をしていました。その頃から、おかしい話し方をしていると思っていましたが、日本政治のトップに立っていても、同じようなことを言っています。彼がそうしているのだから、他の大臣や政治家も同じ言い方をすることになりますね。

こういった、木で鼻をくくったような話し方を、ある方が「ご飯論法」と名付けました。「ご飯を食べましたか?」と聞かれて、朝食にパンは食べたけれど、「食べていない」と答えるようなこと。確かにご飯ではないけれど、聞きたいのは朝食を食べたかどうか。相手の聞きたいことを察して答えるのが、賢い態度ですね。

相手の言葉を利用して、意図しないような内容に変えていくこともあります。高学歴の政治家や官僚がやりがちなので「東大話法」と呼んでいる人もあるようです。

診察中にもこのようなやり取りが時々あります。「朝ごはんは食べてきましたか?」「いいえ」「そう、食欲がないんですね」「いや、パンを食べました」「ズッコケ」

これくらいは冗談で済みますが、政治の中の話となると、質が異なります。こんな答え方をしていると、その姿勢に誠実さが感じられず、信用することができなくなります。本人はしてやったりと思っているのでしょうが。

もっとも最近は「ご飯論法」「東大話法」をいう高尚な(?)名前を付けるのも恥ずかしくなるような言い方ですね。内容がなく、答えとは言えないことを口から発しているだけ。あえて付ければ「中学生話方」?(これでは中学生に失礼か)

いつまでも国民を馬鹿にしない方がいいですよ。真正面からしっかり答える姿勢があるかどうかを、みんなが見ています。