院長ブログ
富山でインフルエンザ!
富山市でインフルエンザの集団感染があり、学級閉鎖があったというニュース。とうとうやってきたな、って感じです。
先月から栃木県などで集団発生や学級閉鎖などが報告されていますが、まだ全国的な流行の兆しはありません。
当地ではまだ報告はありませんし、何処か遠くでの出来事のように思えていたからでしょう。
でも、隣の富山で集団発生が起きたということです。しっかりと注視していないといけないですね。
昨年の春から夏にかけてのRSウイルスの流行のことを思い出しました。4月くらいから北陸3県で流行しているという情報があり、気になっていました。その翌月には全国各地から流行の報告があり、新潟県も6月から流行が始まりました。
まるで生き物のように(ウイルスは生物ですからこの表現は間違いはないけれど)どんどんと拡がっていく様子も目の当たりにしました。
ここ2年ほどは流行がなかったインフルエンザですが、この先どうなることでしょう。それまでは、大きい・小さいは別として毎年流行を起こしています。
この冬にも流行すると考えるのが自然。きっとそうなりそうです。
問題なのはその時期。今はコロナ流行の第8波で、これから数週間は真っ盛り。それにかぶさってしまうと、国が懸念している「重複流行」になります。医療体制の崩壊も起きかねません。
インフルエンザがやって来なくても、コロナの他にRSウイルスやヒトメタニューモウイルスが流行していて、その対応で小児科外来は混乱気味。それだけでも崩壊寸前なのです。
今月にインフルエンザが流行ってしまうと、その影響は計りしれません。そうならないように・・。
インフルエンザ流行が1月にずれ込んだ時には(それが例年のパターン)、幸いなことに新型コロナの流行はピークアウトしています(きっとそのはず)。なので「重複流行」という最悪のシナリオは避けられそう。
でも、外来は必ずしも楽になるわけではありません。数が少なくなっていても新型コロナは一定数いることでしょう。そうすると、発熱したお子さんがインフルエンザなのか新型コロナなのかを見分けない限り、先には進めません。
診断し、治療するという診療の第一段階は、発熱患者全ての迅速検査だということにはかわりません。今の診療体制はまだ数ヶ月続けていく必要がある、ということです。
自分で書いていながら、だんだんと疲れてきました。毎日の診療でも大変な思いをしていますが、先が見えないのも辛いですね。
必要なこと、求められることはしっかりやっていきたい。そう思うのですが、でも私たちの能力には限界がありますし、持続可能でなければなりません。
少し先の状況を読みながら、今すべきことを着実にやっていこうと思っています。
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