隔離室の運用について

以前から気になっていたことなのですが「隔離室」というお部屋がありますよね。息子達も何度か入った部屋なのですが、あそこのドアは、開いたままでいいのでしょうか。私たちが伝染病で隔離室に入った時は、中待合室に他の患者さんがいなくなってから呼ばれ、診察が終わったら受付の中を通り、出来るだけ、他の患者さんと接触しないような配慮がされていました。ところが今日はドアも開けたまま、ともすればお子さんも待合室の方に出てきたりしていました。あまり伝染力のない病気だったから?という事なのでしょうか。病気になり行った先の医院でまた病気をもらうということが少なくなるように隔離室を意味の有る部屋にしてもらいたいと思います。でも、あの限られた医院の空間です。ドア一枚というのは親にとっての気安めでしかないのでしょうか。 (上越市・KKさん)

昨日、診察に来られたときに隔離室に入っておられたのは、「溶連菌感染症」の治りかけのお子さんでした。再診の際、通常ですと受付で症状を確認したうえで、「治りかけ」であれば隔離扱いはせず、皆さんといっしょに待っていてもらっています。昨日は、お母さんのご判断で隔離室に入っておられました。そのため、職員がこのお子さんに注意が行かず、隔離室のドアも閉めていませんでした。いずれにせよ、結果として隔離室の運用上の問題があったわけで、今後注意をするよう職員に指示をしました。

隔離扱いするべき感染症と、そのレベルは次のように考えています。
●レベル1<厳重な隔離>
 麻疹(隔離室への収容だけでは不十分なので、診察室・出入りの玄関・待合室・診察時間などを、全て完全に分ける必要があります)
●レベル2<通常の隔離>
 水痘(治りかけも含む)、おたふくかぜ、風疹、溶連菌感染症(未治療期のみ)、インフルエンザ(非流行期)、など
●上記以外は、通常は隔離扱いにはしていませんが、その場の状況で変更することがあります。

隔離室のドアは、現在でも使用中は閉めることにしていますが、こんごは徹底するようにします。換気については、待合室等の空気が隔離室内に流れ、その後戸外に排出される(リターンはしない)よう設計されています。

無用な感染を防止する意味合いでも、予約制を実施し、できるだけ待ち時間を少なくするよう努力しています。また、以前医薬分業をしていた際に、調剤薬局で隔離されていないという問題が指摘されていましたが、現在は院内処方ですので、この点でのご心配はなくなりました。

「隔離室」の運用についてはこんごも検討を重ねたいと考えています。また、お気づきの点がございましたら、お知らせ下さい。

2000.3.22

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塚田こども医院Q&A2000年3月