インフルエンザ予防接種を受ける時期 |
インフルエンザの予防接種について教えてください。抗体ができるまで1ヶ月くらいと聞きました。1〜4週の間隔をあけて,2回接種となると,流行に間に合う為には,いつごろ接種したらよいですか? また,抗体の有効期間はあるのですか? (横浜・Wさん) 一般的には年内に予防接種をうけるようにお話をしていますが、これにはいくつかの理由などがあります。整理をしながら、お話をします。 まず抗体のできるまでの期間ですが、乳幼児で以前に全くインフルエンザにかかったことがないなど、ほとんど抗体をもっていない場合には、やや長めにかかるようです。1〜4週間の間隔をあけて2回接種しますが、より十分な効果を得るためには4週間に近い方がいいと言われています。また、2回目の接種から十分な抗体ができるまでに数週間、かかることも考えられます。ですので、このようなお子さんの場合には、早めに接種を受けた方がいいと考えられます。 今年の接種から、13歳以上は1〜2回の接種に変更されました。これは、成人や大きな子ども達では、すでにインフルエンザにかかったことがあり、ある程度の免疫があるため、1回の接種でも十分に効果があると考えられるためです。(欧米では1回接種がほとんどです)そして、接種してから十分な抗体が作られるまでの期間も短いと考えられます(1〜数週間以内)。 流行が始まる前に十分な抗体を予防接種によって作っておけばいいわけですが、では流行がいつから始まるか・・ 例年、一番のピークは、1月から2月で、あとは3〜4月に緩やかな流行があります。当地新潟県では、1月下旬〜2月上旬にA香港型とAソ連型が流行し、春先からときにゴールデンウイークにB型が流行するのが、毎年繰り返されるパターンです。太平洋側がやや早い傾向にありますので、やはり1月になるまでに免疫が作られていた方がいいことになります。しかし、ときには12月に流行が始まるときもありますので、余裕があれば、その前に予防接種を受けておいた方がいいことになります。 といっても、11月まででなければ効かないということでもありません。あるいは、年内に出来ず、それ以降になってもそれなりの効果はあります。というのは、実際に流行が始まっていないかもしれませんし、インフルエンザ・ワクチンは、3つの型の混合ワクチンなので、3種類のうち、一部が流行したあとでも、まだ他の型には効果があるわけですから。 もう一点、いつまで効果が続くか。抗体の出来かたは、かなり個人差があるようなのですが、数ヶ月から半年ほどのようです。この点でも、年内に受けておけば、冬と春先の流行は期間的にはカバーできることになります。逆に、翌シーズンはカバーできないので、毎年予防接種を受けていただくことが必要です。 今シーズンのワクチンは、昨年までよりも早めに医療機関に届いています(国家検定の方法などが変更され、早めに発売されるようになったため)。早いところは10月末から接種できています。また、昨年の供給不足の反省から、今年はほぼ2倍程度の供給がなされる予定で、今のところ、「品薄」にはならないだろうと言われています。 おそらくインフルエンザの予防接種を受けることを計画されていると思いますが、10月から12月に予約されてみてはいかがですか? (予約がうまく行かなくても、年内なら大丈夫と思います)かかりつけの先生にご相談されてください。 キーワード:インフルエンザ予防接種時期 2000.10.9 |
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