インフルエンザにかかったが予防接種は?

あるお子さん(小学4年生女児)が最近インフルエンザにかかったそうです。高熱がでましたが今は元気になったとのこと。別のインフルエンザにかかるといやなので、インフルエンザの予防接種を受けさせたほうがよいでしょうか。(栃木県・Nさん)

インフルエンザ・ワクチンは、A香港型、Aソ連型、B型の混合ワクチンです。日本での流行は通常、この順におきることが多く、12〜1月に始まり、3〜4月に終わっていきます。それぞれの型の流行がはっきり分かれていることが多いのですが、ときに同時にはやることもあります。(1999/2000年の流行は、2000年2月にA香港型とAソ連型がほぼ同時に流行し、例年みられる3月のB型の流行がありませんでした。)

ですので、そのシーズンにインフルエンザにかかったと言っても、その1回で終わることは考えにくく、まだワクチン接種を受けて抗体価を感染防御のレベル以上にしておく必要があると思います。

また、インフルエンザの診断の問題もあろうかと思います。その地域の流行の様子などから「臨床的診断」は十分可能ですが、まだ日本では散発的に報告はありますが、私の知っている範囲では、地域的な流行はおきていないように思います。

最近はインフルエンザ・ウイルスの迅速診断ができるようになり、大変有用です。非流行期ではウイルス学的検査を用いて診断されているようでしたら、診断は確実かと思います。そうではない場合には、インフルエンザの診断名を告げられていても、必ずしもインフルエンザではないことも考えられます。

そのようなことも加味し、ご判断下さい。

キーワード:インフルエンザの診断と予防接種

2000.12.2

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塚田こども医院Q&A2000年12月