風邪と扁桃炎を繰り返している子

扁桃腺が大きいので扁桃腺炎になりやすく、風邪もひきやすいのだとかかりつけの医者には言われています。保育園にいっているので菌をもらいやすいということはあるにせよ、5月、6月は一月に一回ずつ三日も園を休みました。両親ともそれぞれの親に聞いてみたところ、喉が弱かったと言われていたことも判明しました。遺伝でしょうか。それにしても、もうすこし強くなってもらいたいと思います。普段の生活の仕方で予防できる方法があったら教えてください。(埼玉県・Sさん)

風邪を引きやすい・・そんな悩みは、多くの親御さんからお聞きします。
でも、みんなそうですよね。
子どもは風邪を引くもの。
風邪を引きながら育つもの。
「子どもは風邪の子」と言うじゃないですか・・(ちょっと脱線しました)。

集団生活にはいると、とくに最初の半年ほどは次々にいろんな感染症にかかります。
名前の付いているもの・・水ぼうそう、おたふくかぜ、ヘルパンギーナ、手足口病など。
そして名前の付いていないもろもろの感染症・・風邪、扁桃炎、気管支炎、嘔吐下痢症、下痢などなど。
これらは、子どもが大人になっていく過程で避けて通れないものですね。
どこかでかかって、それに対する免疫を自分で作っていく必要があります。
それが「集中的」に行われるのが、集団生活の最初のときです。

子どもは一つの風邪を乗り越えると、一つの免疫ができる・・
風邪をひくたびに強くなる、というわけです。

もちろん、名前の付いているものの中には、ワクチン接種によって予防できるものがあります。
はしか(麻疹)は最重要な予防接種(命に関わる病気!)。
おたふくかぜ、水ぼうそうも受けておいた方がいいですね(任意接種ですが)。

扁桃腺が大きいとのことですが、幼児期の子どもは大きいのが普通です。
その働きは、リンパ節と同じように細菌やウイルスを殺す免疫能です。
つまり「必要な臓器」なのです。
でも、時には「ミイラ取りがミイラになる」こともあって、扁桃炎を起こしやすいのも幼児期の特徴ですが。
最近の傾向としては、扁桃腺は必要なものですし、簡単には手術でとることはしないようです。
(私から耳鼻科の先生にお願いすることは、まずありません)

子育てにはいろいろなことが付き物です。
「明日があるさ」というような、楽な気持ちで接してあげられるといいですね。

キーワード:中耳炎、鼓膜切開

2001.6.18

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塚田こども医院Q&A2001年6月