風疹の予防接種と避妊

「風疹の予防接種後2ヶ月間避妊すること」とありますが、妊娠の週数の数え方で0日までに2ヶ月あけばよいのか、受精卵になるまでに2ヶ月あけばよいのかどちらなのでしょうか?(鳥取県・Iさん)

ご質問の件は、単純に考えてただいていいです。
つまり、2か月ほどは妊娠しないようにしておいてほしいということです。
また、予防接種の前1か月ほども妊娠しないようにしておいていただき、接種当日は「妊娠していない」旨の確認を予診票のなかでしています。

風疹ウイルスは、胎児に対する催奇形性があります。
風疹ワクチンウイルスは、風疹ウイルスを弱毒化して作られたものですので、理論的には催奇形性をまだもっている可能性があります。
風疹ワクチンウイルスは生きている形で接種します(生ワクチン)が、接種後ある程度の期間はまだ「生きて」います。
その期間は長くても1か月程度なのですが、安全を見越して「接種後2か月間は妊娠しないこと」を指導しています。

でも、ときには妊娠してしまうことがありますが、このときは、とくに問題にせず、そのまま妊娠を継続していってもらいっています。
過去に世界で相当の数の、こういった妊娠例がありますが、ワクチンによって奇形が生じたという報告はありません。
その意味で、「念のため」といった意味合いで考えておいて下さい。

2001.8.8

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塚田こども医院Q&A2001年8月