インフルエンザ予防接種のあとはもむべきか?

インフルエンザワクチン接種後はもむのでしょうか?もまないのでしょうか?(島根県・Aさん)

インフルエンザ予防接種のあとをもむかどうかは、やや微妙な問題です。

不活化ワクチン(インフルエンザ、三種混合、日本脳炎など)は、効果を増強するための物質を含んでいますので、局所の腫れがおきやすいです。
接種後によくもむことで局所の反応が弱くなるようです。
その一方で、もむことでワクチン成分が局所にとどまらず、散らばってしまって、ワクチンとしての効果が十分にでなくなることも心配されています。
もちろん、強くもみすぎると、皮下組織の損傷がおきてしまいますので、乱暴に強くもんではいけません。
最近の論文では、もまないほうが局所の腫れはすくないというものも散見されています。
このように、「もむ・もまない」でも論争があり、小児科医の間で決着はついていません。

私自身は「優しくもんでください」とお話ししています。
子どもがガマンして注射を受けたわけですから、そのいたい場所を優しくなでてあげることは大切だと思います。
「がんばったね!」などとお話をしながら、その子に向き合ってあげるのは必要です。
そんなふうに考えていますのが、いかがでしょうか。

2001.11.6

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塚田こども医院Q&A2001年11月