おたふくワクチンの副作用と他のワクチンとの関係

子供がムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎に去年の11月の始めにかかってしまいとても心配な思いを致しました。高熱が続き平衡感覚がなくなりふらふらしていました。髄膜炎の診断が遅れ自宅にて6日間過ごしその後11日間入院しました。おかげさまで後遺症も残らず小脳失調もなおったようで今ではワンパク振りを発揮しております。そんなことがありホームページを検索していたところ先生のご誠実なページにめぐりあえました。私の質問ですが今回のように予防接種による強い副反応を受けた子供は今後他の予防接種を受けるときも慎重を帰さなければならなくなるのでしょうか。(東京都・Tさん)

お子さんのことでは大変でしたね。
せっかく予防接種を受けることで、本物の病気にかからないようにしようとされたのに、そのワクチンの副作用でトラブルがあったとは、とても残念なことです。

今回のムンプス・ワクチンによる副作用は、このワクチン特有の問題かと思います。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)・ウイルスは、中枢神経の中に入り込みやすい性質をもっているので、相当の頻度で髄膜炎をおこしてきます。
ワクチンを作るとき、その「毒性」をできるだけ少なくするわけですが、残念ながら現行のワクチンはそれをゼロにするには至っていません。
頻度と程度はずいぶんと軽減されていますが、まだ「完全」ではないというわけです。
ですので、今回の問題はムンプス・ワクチン固有のものであり、他のワクチンで起こるとは考えにくいです。

今回の副作用からしっかりと回復され、健康上問題がなければ、どうぞ他のワクチンを受けて行って下さい。

2002.1.25

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塚田こども医院Q&A2002年 1月