喘息発作をおこさなくなった子どものアレルギー検査

以前 上越市に住んでおり塚田先生にお世話になりました。Y町に移ってから 子供が喘息性気管支炎と診断され 1歳半頃から デオドールとザジテンの薬を毎日のみ、 またインタールM液にインタールを溶かした液を吸入器で毎日していました。去年の11月に血液検査によるアレルゲン検査の結果 IgEが646IU/mlという数値になり、かかりつけの医師より 今まで飲んでいた薬や吸入は去年いっぱいで終了ということとなりました。検査項目でハウスダスト1が48.24UA/ml ヤケヒヨウヒダニが78.81UA/ml ランパク、コムギ(F),トウモロコシ、そば、だいずは0.52〜0.45UA/mlの測定値でした。今のところ喘息の症状はでていませんが この数値が6歳の基準値をこえていることもあり 季節の変わり目などまたでるのではないかと不安を感じます。子供の頃にしっかり治しておかないと大人になって再発する可能性もあると聞いたことがありますが このまま様子をみたほうがよいのか 別の医者にもう一度検査等でみてもらったほうがよいのか迷ってます。(新潟県・Yさん)

アレルギーの検査(IgEなど)については、絶対的なものではありません。
アトピー性皮膚炎や気管支喘息などで検査をすることはよくありますが、あくまでも参考です。
実際の症状がどうかというのが、一番大切です。

今6歳というと、もう気管支喘息の峠はこえてきている年齢ですね。
実際にあまり発作をおこしていないので、薬も終了になったんだと思います。
しかし、発作をおこしやすい体質が完全になくなったのではないために、何かのきっかけがあると発作をおこしてくることはこれからもあるでしょう。
例えば、季節の変わり目、低気圧の接近、風邪などの感染症罹患、ダニの吸入・・
しかし、その時の発作はきっと今までよりも軽くなっているでしょうし、その頻度も次第に少なくなっていくものと期待していていいと思います。

小児期の喘息が成人の喘息の持ち越すことはあるのですが、それは主に「重症の喘息」のお子さんです。
発作の程度がとても重くよく入院しているとか、発作の頻度がとても多い子どもがそうです。
それ以外の軽症〜中等症の小児喘息の子どもたちは、5歳前後をピークとして、そのあとは次第に発作をおこさなくなるものです。

最初の質問に戻りますが、検査はあくまでも参考です。
発作をほとんどおこさなくなっていれば、たとえ検査の値が大きくなっても気にしなくていい場合が多いです。

ご心配なことがありましたら、また主治医の先生をよくご相談なさって下さい。

2002.2.7

目次のページへ

ホームページのトップへ


塚田こども医院Q&A2002年 2月