おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の診断と対処 |
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)のことについてお尋ねします。昨年の3月頃、耳の下が痛いというので、受診したところ、おたふく風邪だろうと言われました。でも、流行がないので、はっきりとは分からないと言われました。その後、片方のほほが腫れて見るからにおたふく風邪の症状のようでした。が、熱が全くでなくて、腫れも2日くらいで引きました。予防接種を受けていなくてこんなに軽い症状ではおたふく風邪にもう一度かかるのではと心配です。他のQAで、免疫ができているかどうか調べるより、予防接種を受けたほうが早道とのこと。この子の場合は、どうでしょうか?3歳の妹がいますが、その時は、うつりませんでした。兄弟でもうつらないこともあるのでしょうか?子供の友達のお母さんがおたふく風邪で入院をし、現在は、自宅で療養中ですが、もう治療の薬もなく、ただ、療養しているそうで、動くと頭がいたく、家事などができないと聞きました。とても心配です。日にちが経てば良くなってくるものなのでしょうか?(和歌山県・Yさん) 結論からお話をしますが、やはり予防接種をみなさんで受けたらいいのではないでしょうか。 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)はその名前のとおり「流行」するものです。 そんなことで臨床的におたふくかぜ(流行性耳下腺炎)とそうでない物を区別しています。 お子さんの場合、流行がなく、2日ほどで腫れがなくなっているとなると、おたふくではない可能性も考えられます。 「軽くてすんでいるとまたかかるかも?」ということですが、それはありません。 よく「軽いからまたかかる」とか「片方だけだから、あとでもう片方おたふくになる」などと言われてますが、それらが間違いであることは、以上の説明でご理解いただけますね。 おたふくの伝染力はさほど強くはありませんので、きょうだいでもうつらないで終わっていることもあります。 免疫の有無を調べることは、血液の検査でできるのですが、検査の種類の選択、その解釈など、感染症について専門的な知識が要求されますので、必ずしもすべての医師が満足できる対応ができるとは限りません。 いろいろとお話をしていますが、結論は、かかっていてもかかっていなくても、おたふくワクチンの接種をしておく方がいいということです。 2002.2.13 |
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塚田こども医院Q&A2002年 2月