口のまわりの湿疹への対処

実は私本人(女・25歳)が口の周りに湿疹が大量発生しインターネットで検索したところ、このホームページをみてメールしました。(「リドメックス」という項目で検索した結果です。)口の周りの湿疹は10日位前からなのですが、一度、皮膚科に行ったところ軟膏を処方され1週間程度つけていました。しかし、まったく効果が無くそれどころか他の部分にまで広がってしまったので再び皮膚科を訪れたところ、「リドメックス」という薬をいただきました。私は頻繁にヘルペスになるため、副腎皮質ホルモンの薬に対して不安がありインターネットで検索しました。このホームページの「リドメックス」に対しての詳細をみると「トビヒするような湿疹には使用しないように」また「顔面には使用しないように」と記載されていましたがそれはあくまで、小児用に使用する場合だけなのでしょうか? 私は皮膚科の先生に、毎日夜のみ3日連続で使用して2日は間を空けて使うように指導されました。また、私の湿疹も(先生曰く乾燥によってできたそうですが)口の周りにだんだん広がってるのですが、トビヒするようなモノには、使用しないほうがいいのでしょうか?(兵庫県・Tさん)

湿疹の様子がメールだけではなかなか分からないので、実際の薬については、やはり主治医の先生によく伺って下さい。
ここでは一般的なことをお話しします。

リドメックスは副腎皮質ホルモン(以下ステロイド)を含有している外用剤です。
ステロイド薬の効果は大変に優れているので、多くの湿疹などに使用しています。
しかし、感染を誘発したり、悪化させることもありますので、症状の確認をしながら使用する必要があります。
ここでいう感染とは、代表的なものは黄色ブドウ球菌による膿痂疹(とびひ)と、単純疱疹(単純ヘルペス)によるカポジ水痘様発疹があげられます。

顔面への使用を慎重にというのは、小児だけではなく大人の方も同じです。
これは顔の皮膚ではステロイドの吸収が多く、他の部位よりも副作用が出やすいためです。
顔といっても頬と目の周りが一番で、口の周り、耳の前、おでこなどはさほどではありません。
また、使用を絶対にしてはいけないということではありません。
期間を決め、症状や副作用の確認をしながらであれば、問題はありません。
「漫然と使用する」のが一番問題です。

湿疹にたいして使用する薬には、ステロイドの使っていないもの(アンダームなど)があります。
アトピー性皮膚炎であれば、免疫抑制剤の外用剤(プロトピック)が成人では使用でき、良い効果を発揮します。
また、感染があればそれに対する対処(抗生物質や抗ウイルス薬)を使用することもまた必要です。

以上は一般的なことですので、経過が思わしくないときにはまた受診をして下さい。

2002.2.21

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塚田こども医院Q&A2002年 2月