水ぼうそう(水痘)の治療と免疫

子供が みずぼうそうに かかってしまいました。近所の先生が <ゾビラックス>という ウイルスを殺すというお薬を処方してくれました。おかげで3〜4日で 発疹もでなくなり とても軽症ですんだと思います。しかし あとになって このお薬で病気を押さえ込むと 十分な免疫がつかないという話を聞き少し不安になってます。本当なのでしょうか?(大阪府・Nさん)

水ぼうそう(水痘)に対する治療は近年ずいぶん変わりました。
抗ウイルス薬の登場で、軽くすませることができたからです。
アシクロビル(代表的商品名「ゾビラックス」)がそれで、そのお陰で重症化することはほとんどなくなりました。
現在、ほとんどの小児科医は水ぼうそうのお子さんにこの薬を積極的に使っているものと思います。

この薬は、いわば水ぼうそうウイスルを殺すもので、体の中のウイルス量を相当少なくしてくれます。
しかし、完全にゼロにするわけではありません。
最終的には自分で作った抗体がウイルスを中和し、体内から無くすることで治癒していきます。
このときには必ず免疫ができ、二度と体の中に水ぼうそうウイルスが侵入しないようにしてくれます。
つまり、十分な免疫ができることは、抗ウイルス薬を使わないときと同じです。

「薬を使うと免疫ができない」という話はどこからでたのでしょうか?
迷信(?)だと思っていて下さい。

2002.3.3

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塚田こども医院Q&A2002年 3月