尿路感染症と尿検査

幼稚園の尿検査で白血球が出ていたので、(5月9日)再検査をしたところ〔5月28日)まだ白血球が出てました。10−19という数値がまずよくわからないんですけど、先生にはあまり高くもないから抗生物質を飲んでもう一度尿検査をしてください、と言われましたが、説明があまりなっかったので、心配になってきました。症状としては1回目の検査のころは、顔や腕にかなりひどいアレルギーのような湿疹がでてました。(今もでてますが、だいぶましです。)2回目の検査の時は元気でしたが、一週間ほどまえに熱をだし、かなりせきがでてました。熱は1日で下がりましたが、2.3日後下痢でもないのにおなかが痛いといってました。すぐ治まったので気にしてなかったのですが・・・。(東京都・Mさん)

尿路感染症の時に、尿中に普段はないはずの白血球が出てくるようになります。
(白血球は細菌を殺す働きがあり、尿の中に細菌がいるという間接的な証明になります)

白血球を調べる方法は大きく二つあります。
(1)試験紙法:白血球の中の成分に反応するような試薬を紙につけておき、それに尿を浸して反応の有無を見ます。
(2)顕微鏡法:尿の成分を顕微鏡で直接見て、白血球の数を数えます。
顕微鏡の一つの視野ごとに何個出ているか数えますが、1視野当たり4個程度までは正常範囲、5個程度以上を「異常」と見なしています。

今回の検査は(2)の顕微鏡によるものだったのだと思います。
1視野当たり10〜19個程度が見られたという検査結果です。

抗生物質による治療で、尿の所見は正常化していくはずです。
経過をまた診てもらって下さい。

尿路感染症による症状は、発熱、頻尿、排尿痛、残尿感などが典型的ですが、腹痛、下痢などもよく見かけます。
乳児の場合は不機嫌だというだけで疑うこともあります。
お子さんの症状の全てが尿路感染症によるものではないようです。
他に風邪などをひいていたのかもしれませんが、診断についてはまた主治医の先生にお聞きになって下さい。

なお、HP内に尿路感染症について詳しく書いてありますので、ご覧になって下さい。
(ヘルス・レターのコーナー)

2002.5.29

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塚田こども医院Q&A2002年 5月