妊娠中のおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)予防接種

今結婚していて子供を作ろうと思っています。私はおたふく風邪をしていないので予防接種をしようと思います。予防接種を受けた場合、どのくらいの期間妊娠してはいけないのでしょうか? 最近私の回りの子供たちが「おたふくかぜ」にかかったりしています。おたふくは潜伏期間があるので症状がなくてもうつると聞きました。友達も妊娠前にどこからかうつり、一週間入院する事になりと大人になるとかなりの重傷になると・・。妊娠中になったらどんな事になるのでしょうか? やはり胎児にも影響がででくるのでしょうか?たまたま前の他の人の質問を呼んでいたら風疹などは奇形児が産まれてくる可能性があると・・。妊娠前に何かそういう免疫の検査など受けた方がいいのでしょうか?(千葉県・Kさん)

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチンの接種と妊娠とは特別に問題にはなりません。
風疹ワクチンは、元の風疹ウイルスが胎児に対して奇形をおこす性質を持っていて、理論上は風疹ワクチンもその性質を完全には否定できないために、ワクチン接種の前1か月と後2か月は避妊するようお願いしています。
これは、風疹ワクチンが体内で1か月近く「生存」しているためで、安全を見込んでトータル3か月間をめどにしています。
もし、おたふくワクチンについても、医学上は大丈夫と言われても気分的にスッキリしないようでしたら、風疹ワクチンに準じて対処していただければいいのではないでしょうか。

おたふくの潜伏期は2〜3週間ですが、伝染力があるのは発症の丸1日ほど前からからです(耳下腺の腫れがとれるまで)。

大人がかかると、耳下腺の腫脹は発熱といった主な症状も強いですし、男性では睾丸炎・副睾丸炎、女性では卵巣炎の合併も決して少なくありません。
ただし、妊娠中の女性がかかってもとくに胎児への影響はないように思います。

これから妊娠・出産・育児の中で、子どもがかかることの多い感染症に対してしっかり免疫を持っていた方が安心です。
はしか(麻疹)、風疹、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)、水ぼうそう(水痘)などがそうです。
免疫がないようでしたら、予防接種を受けられることをお勧めします。
お近くの病医院でご相談になって下さい。

2002.7.2

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塚田こども医院Q&A2002年 7月