新しいアトピー性皮膚炎治療薬(プロトピック)

(18歳、女性)幼少時からアトピー傾向があり、リンデロンなどを(無制限に)使用していました。一時期、おさまっていましたが、2年前、16歳くらいから、激しい症状が出てこまっています。幼少時ステロイドをむやみに使用した副作用かもしれません。今は、いろんな非ステロイド療法を試しています。ところで、アトピーで顔の赤みに劇的に効く薬(外用?)が最近開発されたと聞きましたが何という薬なのでしょうか? それは非ステロイドでしょうか?(神奈川県・Tさん)

新しいアトピー性皮膚炎用の外用薬とは「プロトピック」です(一般名「タクロリムス」)。

私のHPの中では次のように紹介しています。

<効果・効能>
・アトピー性皮膚炎の治療に使います(成人用)。副腎皮質ホルモンを含んでいません。(1日1〜2回、1回は1本=5gまで)
<気をつけてほしい副作用>
・塗った皮膚のほてり感やヒリヒリ感が著しいことが多いのですが、そのまま続けて皮膚が正常に戻ると次第にやわらいできます。
・皮膚がえぐれているような状態では使えません。
・免疫抑制剤ですので、小児にはまだ適応がありません。
・妊娠している方、腎障害などのある方には禁忌です。
<注意してほしいこと>
・ステロイド外用薬の使いにくい顔、首にも使えます。
・室温保存。

免疫抑制剤であり、ステロイドではありません。
個人的にはとてもよい薬だと思っています。
かかりつけの先生にご相談されてみて下さい。

なお、「幼少時ステロイドをむやみに使用した副作用かもしれません。」とありますが、副作用がそのような形ででることはなく、今の症状と幼児期の治療とは関係がないものと思います(不充分な治療により軽快しなかったという意味では関係があるかもしれませんが)。

2002.7.25

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塚田こども医院Q&A2002年 7月