溶連菌感染症の皮膚所見

症状:指の皮がほとんどの指でむけました。前回、7月に溶連菌感染症にかかりその時も指の皮がむけたのでちょっと気になっています。溶連菌以外でこれほど皮むけしたことはありません。前回は、高熱、頭痛、発疹等症状がいろいろありましたが今回は指の皮むけのみで、今顔に少し湿疹がありますが指の皮むけの時期と発疹の時期は確か異なるのですよね?念のため受診しましたが、喉の検査などはなく溶連菌でないと言われましたが、そのように理解していいのでしょうか? 前回は、熱は風邪、発疹は薬疹といわれ指の皮がむけた時点で溶連菌と言われ治療がかなり遅れ、治療が長引き子供にもつらい思いをさせたため、慎重になっています。大丈夫でしょうか?典型的な症状が出ない場合もあると聞いたことがあるので気になっています。(福岡・Yさん)

溶連菌感染症の症状の一つとして、皮膚に関するものがあります。
急性期には皮膚に細かい発疹が現れ、回復期には指の先から皮膚がめくれるようにして脱落していきます。
全ての溶連菌感染症で見られる訳ではありませんが、これからは溶連菌感染症に特有な所見でもあります。
皮膚の脱落については、溶連菌感染症以外でも似たようなものが見られることがありますので、実際のものを見てみないと溶連菌感染症だったかどうかははっきりとは分かりません。
溶連菌感染症と同様な所見になるのは川崎病ですが、こちらはとても重症な病気ですので、急性期に気づかないということはないはずです。
その他にも類似の皮膚剥離がおきることがあります。

溶連菌感染症で問題になるのは急性期の発熱、咽頭痛などの症状の他に、回復期に急性腎炎、リウマチ熱といった合併症を起こすおそれがあることです。
もし今回の皮膚所見が溶連菌感染症によるのであれば、これらの合併症についてよく見てもらう必要があります。
かかりつけの先生を受診して下さい。

2002.10.18

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塚田こども医院Q&A2002年10月