乳児へのインフルエンザ予防接種

もうすぐ9ヶ月になる娘を持つ母親です。現在授乳中ですが、母親がインフルエンザの予防接種を受けることによって作られた免疫が、母乳を飲む子供へ移行することはありますか?かかりつけの小児科医は、9ヶ月の娘は今年は受けなくてもいいんじゃないかといいますが、受けておいたほうがいいのでしょうか?幼稚園へ通う兄が2人います。(愛知・Nさん)

授乳中の方が予防接種を受けることで生じる問題はありません。
ワクチンを受けることによって出来る免疫タンパク質が母乳中に出てくることはあるかもしれませんが、量はわずかであり、それを飲んでも通常のタンパク質と同じく消化されるため、赤ちゃんの血液中に入っていくわけではありません。
副作用等の問題も生じませんし、赤ちゃんがインフルエンザから守られるような効果もありません。

生後9か月のお子さんについて、インフルエンザ予防接種を受けたほうがいいかどうかですが、どちらかと聞かれたらやはり「受けた方がいい」とお話をしています。
インフルエンザ関連脳症の発生は幼弱乳幼児に多く、0歳もその例外ではありません。
また、第1子でまだ家庭内にいることがほとんどで、インフルエンザにかかる可能性が低いというのでしたら、さほど積極的にはワクチン接種をお勧めしていません。
しかし、第2子以降であると上の子が家庭内にインフルエンザ・ウイルスを持ち込むことも十分に予想されるので、上の子や親御さんと一緒に予防接種を受けておくといいと思います。

2002.10.25

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塚田こども医院Q&A2002年10月