肺炎の予防法

1歳7ヶ月になる娘のことで相談をさせてください。ちょうど1歳になる頃、1ヵ月半も鼻かぜ、咳がなおりませんでした。1,2回ほど微熱が出ることがありましたが、なにもせずにすぐに下がり、元気で食欲もありました。毎週のように病院へ連れて行き、診察してもらっていたし、薬を処方され(咳、鼻水止めのみ。抗生剤はでませんでした)飲ませていました。でもなんでこんなに長引くのかな、と思い始めた頃、突然、深夜に40度近い発熱があり、救急病院へ連れて行きました。(ここでは診察の後、解熱剤のみ処方されました)翌朝、かかりつけの病院で血液検査をすると、大学病院を紹介され、即入院となりました。肺炎でした。よく、熱が何日か続き、肩で息をするようになったら、肺炎を疑え・・と聞きますが、まったくそういった兆候もなく突然でした。今では、少し咳が出ただけで怖くて外にも出せないようになってしまいました。結局1週間ほどの入院で無事に退院できましたが、事前にこういった事態を回避するために、気をつけてみておく点があれば教えていただきたいと思い、メールさせていただきました。たとえば、どのくらいの期間、咳が続いたら要注意、など、参考までに。(Tさん)

お子さんが肺炎で入院治療を受けられたということで、大変だったですね。
こういったことがおきると、どうしても慎重になってしまいますが、でも過保護になってしまうことは必ずしも良いことではありません。
かえって体を弱くしてしまいますので、普通の生活にできるだけ戻すようにしてみて下さい。

メールの内容からは肺炎は急に始まったようですね。
子どもは呼吸器系が弱いですので、ちょっとした風邪から肺炎になってしまうこともありますが、それがなかなか分からないことも良くあります。
ある意味で仕方のないことです。
子どもは病気をすることが普通です。
大半は感染症ですし、その中にはときには肺炎のような比較的重いものもあります。
それらを経験しながら、成長していきます。
感染症が治るときに免疫能力はさらに増強されることを考えると、「病気をすることで丈夫になる」というふうにもいえません。
逆説的な言い方ですが、それが実際です。

多少の鼻水や咳があっても、全身状態がよければ、まず大丈夫。
多少のことは仕方ないというくらいの気持ちをもって、子育てをしていっていただければと思います。

今は暗い気持ちでおられることが多いかと思います。
できれば子育ては明るく、楽しくしてほしいです。
それがお子さんにとっても良い影響を与えます。
なかなか難しいでしょうが、考え方や見方を変えてみて下さい。

2005.5.12

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塚田こども医院Q&A2005年