ガンマグロブリンと予防接種

生後3ヶ月のときに川崎病にかかり、ガンマグロブリンの大量点滴をしました。退院時に主治医より「6ヵ月は予防接種を控えてください。」といわれました。川崎病にかかる前にはまだ予防接種を何もうけておらず、今後6ヵ月も何も受けられないなんて心配です。特にBCGは予防接種の案内が市よりきており、三種混合もそろそろ案内が来そうです。2006年の元旦にガンマグロブリンの点滴を受けたので、予防接種を受けられるのは7月くらいでしょうか?その場合、何から優先して受けていけばよいでしょうか?BCGは6ヶ月未満が対象だといわれていますが、うちの子はBCGを受け損ねてしまうのでしょうか?(Tさん)

ガンマグロブリンを使用すると、その中の抗体が血液中にある機関残っているために、その後に接種したワクチンが効果を発揮しないことがあります。
ここで問題になるワクチンは、注射による生ワクチンです。
(法律に定めるものでは麻疹、風疹のみ。任意ではおたふく、水ぼうそう)
接種後にワクチン・ウイルスが増殖しなくてはいけないのですが、ワクチン・ウイルスを中和する抗体があらかじめ体内にあると接種後すぐに中和されてしまい、その後増殖することができず、結果として免疫はできてきません。

それ以外のワクチンは、ガンマグロブリンの影響はさほど受けません。
例えば、BCGは生ワクチンですが、皮内接種であり、注射によるものではありません。
ポリオは生ワクチンですが、腸管内で増殖します。
三種混合、日本脳炎ワクチンはいずれも注射によるものですが、生ワクチンではなく不活化ワクチンです。

ご指摘のようにBCGは生後6か月未満に接種することになっていますが、病状等の問題がなく、主治医より許可がだされれば接種は可能かと思います。

2006.2.6

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塚田こども医院Q&A2006年