三種混合ワクチンの接種方法

7歳女児ですが、事情により、三種混合の予防接種をしていません。2ヶ月前に外傷により破傷風の予防接種をし、一ヵ月後に追加接種をする予定でしたが、原因不明の長引く咳のため、まだ受けておりません。咳の診察で百日咳なども疑われ、三種混合を今からでも受けるよう医師に言われたのですが、一度破傷風の接種をしているので、また三種混合を受けると破傷風の予防が過剰になり問題があるのか不安になっております。この場合、どのように予防接種を受けるべきでしょうか?(Kさん)

DPT3種混合ワクチンは生後90か月(7歳6か月)未満であれば、法律に基づく接種を受けることができます。
お子さんが該当するようでしたら、早急に受けて下さい。

生後90か月をすぎると任意接種になります。
かかりつけの小児科で、自費による接種をお願いします。

三種混合ワクチンの中で、百日咳のワクチンは年齢の大きなお子さんや成人に行うと副作用が問題になることがあります。
そのため、ある年齢をすぎると百日咳を除いたDT二種混合ワクチンを使用することになっています。
なお、二種混合ワクチンについては、初回接種は2回ですみます(翌年の追加接種は必要)。
これは、百日咳ワクチンが2回では不十分なことがあり、DPTとしては3回接種することになっているからです。

2か月前に破傷風のワクチン接種を受けたということですが、接種量が0.5mlであれば破傷風については接種の回数に数えていいです。
しかし、0.1mlであれば有効ではありませんので、最初からやり直すことをお勧めします。
(外傷時に破傷風ワクチンを接種するのは、すでにワクチンによる免疫がある場合のみに有効であり、この時には追加接種として0.1mlを使用することになっています)

今後の予防接種により何を期待するかによって、接種方法が変わってきます。
・破傷風だけでいい場合:もう1回、または2回の破傷風単独、または二種混合ワクチン(いずれも任意接種、翌年の接種は必要)。
・破傷風、百日咳、ジフテリアのすべてを求める場合:法定接種の年齢内であれば三種混合として3回の接種(翌年は任意接種になり、また二種混合ワクチンを使用することになります)。法定接種を超える場合は、任意接種で二種混合ワクチンを2回接種。
・破傷風、ジフテリアの効果を期待:任意接種で2回接種(翌年も1回)。

以上のいずれのケースも、11歳で予定されている二種混合の2期接種は通常通り受けて下さい(法定接種)。

ケースにより異なりますので、具体的なことはかかりつけの小児科か、市役所の予防接種担当課とご相談下さい。

なお、破傷風ワクチンの接種回数が1回多くなっても、特別に副作用が出やすいと言うことはありません。
必要なワクチンはきちんと受けていくようにお願いします。

2006.7.11

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塚田こども医院Q&A2006年