2005年07月09日
薄着のすすめ(3)
「薄着」の続きです。
子どもの基礎代謝は大人よりずいぶんと活発です。
子どもの安静時でも、大人が軽く走っているくらいの代謝をしています。
エネルギーを燃焼させているので、それだけ多くの熱が産生されています。
その余分な熱は体の外に放出されなくてはいけません。
その役割をしているのが皮膚です。
手や足の皮膚を露出することで、そこから熱が確実に逃げていきます。
自動車の仕組みを考えると、よく分かります。
エンジンはガソリンを燃焼(爆発)させるので、どうしても加熱します。
その熱を逃がすのがラジエーターです。
エンジン周囲の余分な熱を、外気に放出します。
多くは水冷ですが、もしも水が足りなければラジエーターの働きは弱まります。
ファンが回らなくなれば、熱が放出されず、加熱してしまいます。
「オーバーヒート」という現象です。
エンジンの出力は落ち、走行できなくなります。
人間の仕組みも、自動車に似ています。
体の中心部から出る余分な熱を、血液が運んでくれます。
熱を吸収し暖められた動脈血は、体のすみずみに運ばれ、静脈血として体の表面を流れながら戻ってきます。
余分な熱が多いと、皮膚の静脈は広がり、より多くの血液を皮膚表面近くを通るようにします。
そうすることで、外気へ熱を放出できます。
人間にとっての“ラジエーター”の最大のものは、手足です。
そこから確実に熱を逃がしてあげるには、手足を覆わず、半袖・半ズボンにしたりすること。
手袋や靴下は、普通は子どもたちには不要です。
つまり「薄着」にすることで、“害になる熱”を容易に外に逃がすことができるわけで、より健康的で、自然な姿です。
今日はちょっと理論的な話をしましたが、ご理解いただけたでしょうか。
OKなら、あなたも、あなたのお子さんたちも、今日から「薄着」で過ごしていって下さいね。
投稿者 tsukada : 2005年07月09日 12:55
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