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2005年07月11日

薄着のすすめ(4)

赤ちゃんからはじまって子どもたちはみんな体をよく動かします。
静かにじっとしていることはありません。
当たり前ですが、「大人しく」はありません。
子どもたちに「大人しくしなさい!」は、もともと無理な注文なのです。

心理的には、長時間、集中していることがなかなかできません。
その結果、たえず体を動かしています。
目つきは、面白いものがないかと、いつも外のものに対して興味をもち、きょろきょろ。
顔も体も、あちこちに向き、一定することはありません。
体を動かせるようになると、同じ場所にずっといることもありません。
どこに行くか、何をするか、予想もつかないのが子どもたちです。

そんな子どもたちにとって、一番の苦痛は、同じ姿勢を強いることかもしれません。
動きたいのに動くことができない・・
歩きたいのに歩けない・・
話したいのに話せない・・

厚着の問題は、実はこんなところにもあります。
冬場、寒いからといってたくさんの衣服でおおうと、子どもの動きが阻害されます。
自由がきかないと、ストレスはたまっていくことでしょう。
それは、子どもたちにとっては、苦しいことなのではないでしょうか。

でも、そのうちに“厚着の不自由さ”に慣れてしまうかも。
大人しくしてくれると、大人にとっては楽です。
その方が子育てしやすいからいい、などと思ってしまうかもしれません。
そこには、子どもたちにとって良いことなのかどうかは、考慮されていません。
大人の身勝手な考えなのではないでしょうか。

薄着にすることで、子どもに動きやすさを保証してあげる。
その結果、子どもたちは自由を獲得します。
それが、子どもたちの発育と発達を豊かに促すことにつながっていきます。
子どもを薄着で育てることは、大人にとって義務ともいえるかもしれません。
そんなふうに考えると、たかが薄着とは、もう言っていられなくなりそうですね。

投稿者 tsukada : 2005年07月11日 22:27

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