2005年12月27日
吹雪の事故
大寒波の中、また大きな事故がおきてしまいました。一昨日の、奥羽本線での列車転覆事故です。突風が列車を持ち上げ、脱線させてしまったようです。
犠牲になられた方には山形県と新潟県の方が多かったようです。またもや新潟県にかかわる大事故がおきてしまいました。
私も以前に住んでいた場所は、新潟県の北の方です。奥羽本線を利用することもあり、「いなほ」という名前にも親しみを感じます。何だか人ごとではないような事故でした。
確かにこの地方の北風は怖いほど強く吹きます。冬が積もったあとの強風は、積もっている雪を吹き飛ばします。地面近くを猛烈な地吹雪に吹き荒れ、目の前が見えなくなってしまいます。一冬に何度かは、外出も困難になるほどの悪天候が襲ってきます。
自動車の運転も、視界がほとんど効かなくなり、危険です。ちょうど人の背丈くらいまでがそんな状態になりますが、それ以上の高さになるとまた見えるようになるようです。そのためにトラックはあまりスピードを落とすことなく走ってくるので、乗用車や歩行者にとっては最悪の状況です。
病院に勤務していましたが、冬には吹雪のために夜の会合が中止になることも、たびたびでした。もし出かけていっても、家に帰れる手だてがないからです。
当時の事故を思い出しました。病院の職員が、帰宅途中に地吹雪の中で交通事故にあい、亡くなりました。食事に寄った飲食店では、女将さんから「気をつけて帰って」と、マフラーを頭からすっぽりとかぶせてもらったのだそうです。歩いて国道を渡ってるとき、その悲劇がおきました。凍りかけた路面に、強風で足をとられたのか、動けなくなったところにトラックがつっこんできたようです。即死でした。
奥さんも病院の職員で、看護婦さん。同僚です。お子さんは私が主治医をしていました。事故のことを知った奥さんの驚きと嘆きは、言葉では言い尽くせないものがありました。いたましい事故でした。
今回の列車事故では、もしかしたら幼い子がお母さんと一緒に巻き込まれているかもしれないと報じられたいます。まだ救助活動が続けられていますが、だれも残されてはいないことを望みたいと思います。
投稿者 tsukada : 2005年12月27日 23:16
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