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2006年01月10日

雪の重さ

 昨日10日は成人の日・・と言っても、未だにしっくりときません。やっぱり「15日」が頭の中に染みついているのでしょうね。地域によっては小正月の行事をいつ行うか、困っているところもあるとか。

 三が日のお休みをとったのは、わずか1週間前。4日の仕事納めから数日でまた連休。休めるということは良いことなのでしょうが、でも休みたくない・休んでほしくない業種や人もいます。病医院の外来も、やっと今日から普通の体制に戻ることになりました。

 学校も「週休2日制」が定着していますので、やっと今日から3学期。長〜い冬休みがやっと終わり、お母さん方にとってはきっと待ちに待った日だったことでしょうね。お疲れさまでした。

 昨日の新潟はとても良いお天気。年末からの大雪で大変な状況ですので、その意味ではちょうど良い「雪下ろしデー」になったようです。でも事故も相次いでいます。くれぐれもお気をつけて。

 私にはできなかった自宅の雪下ろしは、今日業者の方がやってくれました。家の平屋部分と、物置やカーポートの上です。1.5メートルほどは積もっていて、その重みで梁(はり)が沈んできたのでしょう、室内の引き戸が動かなくなっていました。

 土木会社の方が来て下さったのですが、半日ほどできれいに屋根の雪を下ろしてくれました。多少お年の方なのですが、私よりもずっと頑強で、力仕事は任せてくれといった感じ。自分の“力不足”を感じてしまいます。

 雪下ろしがすんでまた元に戻り、ドアも軽く開くようになりました。積もった雪は、やはりそうとう重いんですね。

 子どもの頃に住んでいた家では、冬になると開き戸の真ん中に補助の柱を入れていたものです。街の真ん中の家で、周囲に庭などなく、勝手に雪下ろしができないこともありますし、住宅の構造も簡単だったということもあります。よくぞ倒壊しなかったものです。

 実家では、今年は一斉雪下ろしをするようです。市道などに雪下ろしをし、それをブルトーザーとダンプと使って除雪していきます。その間は通行止めになりますので、一斉に行う必要があります。私が子どもの頃はよく見かけた光景ですが、最近はずっと暖冬で行っていませんでした。実施されると20年ぶりになるのだそうです。

 雪の重みってどれくらいか分かりますか。雪は水の分子が低温で結晶になったもの。溶けると水になりますが、雪の状態では空気を含みますので、水より軽いです。空からフワフワと舞い降りてくる様子を見ると、そうとう軽いようにも見えますが、積もった雪は、実はけっこう重いのです。

 降り積もり始めた柔らかい雪は水の10〜20%ほど。それが積もっていくと、下の雪は固まっていきますし、屋根の上では下からの熱で溶けて水を含んだり、春先では雨が降って水を吸い込んだりして、余計に重くなります。50%ほどになることもあります。

 ちょっと計算してみましょう。縦横1メートルの広さに1メートルの高さの水(1立方メートル)があると、重さは1トンになります。雪の重さが仮に水の1/3とすると、約330キログラム。坪単位で考えると、1坪(3.3平方メートル)に1メートルの雪が積もると、ちょうど1トンになる計算です。

 屋根の広さが20坪だとすると、その上の雪は1メートルの高さで20トンです。普通乗用車が1台1トン程度ですので、屋根の上に車が20台乗っていることになります。体重60キロの人として計算すると、333人になります。イナバの物置もびっくりすることでしょう。高さが2メートルにもなるとその倍の数字・・自動車40台か、人間では700人近くが乗っている勘定です。

 雪というのがいかに重い物か、分かっていただけたでしょうか。そのままにしておけば、倒壊するのは目に見えています。今雪国で必死に雪下ろしをしているのは、家を守り、自分たちの命を守るためなのです。

 こんな非常事態は、まだしばらく続きそうです。雪国の春は、まだ見えてきません。

投稿者 tsukada : 2006年01月10日 23:14

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