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2006年02月09日

女子ではいけないの?

 このところ「皇室典範」改正案を国会に出すとか出さないとか、議論がにぎやかです。秋篠宮妃紀子さまが懐妊されたとの発表があり、法案の行方はダッチロール状態になっています。

 天皇が男子でなければいけないと定めている規定を変えて、女子でも「世継ぎ」ができるようにしようというのが改正案の趣旨。天皇家になかなか男子が生まれないという事情があってのことだということです。

 そもそも男子でなければいけないというのは、何故なのでしょう。それが「日本の伝統」だと言われればそうなのかもしれませんが・・ 日本の憲法には明確に「男女同権」が規定されています。「皇室典範」というのは1つの法律であり、憲法の趣旨に反していたり、それを超えてしまっていてはいけないはず。そうすると、男子だけが天皇になれるという規定は「憲法違反」だということにはなりませんか?

 「男女共同参画社会」を目指そうというかけ声が、国や自治体からさかんに叫ばれています。内容はあるのかな?とも思うのですが、とりあえずは形を整えていこうというなのでしょう。であれば、天皇になれる条件に男女での差別をなくすこともその1つでしょう。そして、それが最大で最高の「男女共同参画」ですし、それが実現すれば、日本の社会に根強く残っている「男尊女卑」「男性中心主義」がずいぶんと変わってくるのではないでしょうか。それくらいインパクトのある出来事になるはずです。

 議論は丁寧にしていく必要がありますが、でも、生まれてくる子が男子か女子かで結論が変わってくるようなことがあっていいのか、疑問です。男子が生まれたからもう皇室典範を改正する必要はない、などということになってしまうのでしょうか。

 このままでは、これから生まれてくる赤ちゃんに「性別による差別」が生まれながらに、いや生まれる前から存在することになります。男子であれば国民みんなが喜び、盛大にお祝いをし、もし女子であればがっかりとして、淡々と皇室典範快晴の議論を進めていく・・そんなふうになりはしないでしょうか? それではあまりにかわいそうです。やるせない思いがしています。

投稿者 tsukada : 2006年02月09日 22:41

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