2006年06月16日
市議会
今日、上越市議会の一般質問で「病児・病後児保育」のことがとりあげられました。上越市ではこれまで市の施策として「病後児保育」を2か所で行っていますが、当院で行っている「病児保育」については市は関わっていません。子どもは急に病気になるものですし、親御さんが大変なのは急な対応ができないことが主な利用です。そんな意味合いで、急性期のお子さんをお預かりする「病児保育」こそ、市民のニーズがあります。
それはそれぞれの施設の利用者数が物語っています。当院の「病児保育」1か所の利用者数が、市で行っている「病後児保育」の2か所を足し算し、さらに2倍すると同じくらいになります。(詳しい数字が市長答弁の中で紹介されていました。)
これまでは、市としては「病後児保育」だけで十分であり、「病児保育」は必要とは言えない・・そんな立場をとってきました。当院のわたぼうし病児保育室が年間1千万円を超える赤字を出していても、市としては関知しないということでした。
市は「次世代育成行動5か年計画」を持っています。そこには21年度までに「病児保育の実施を検討する」とされています。数年先の目標ですが、それでもまだ「検討」だけで終わるかもしれません。実施するという明確な目標ではないだけに、今後の方向を心配していました。
市議会の一般質問で、真っ正面から「病児保育」を取り上げられたのは初めてです。当院の仕事がしっかりと根付き、市民の間にも浸透してきていることの証だと思っています。嬉しい限りです。わたぼうし病児保育室開設から今月はちょうど5周年になりますが、その積み重ねがちゃんと実ってきているようです。
市長の答弁に注目していましたが、残念ながら歯切れのよいお答えはなかったようです。それでも、病児保育の必要性に言及し、市としてもできるだけ早く実現していくべきだ、といった意味合いの言葉があったようです。「検討します」「善処します」などといった“お役所言葉”からは、一歩踏み出した言い方をした・・と私は感じたのですが、それは期待しすぎでしょうか。
いずれにせよ、市議会の総会という公の舞台で病児保育のことが取り上げられ、一定の市長の答弁があったことは事実です。これからは、その内容を煮詰め、施策を具体化していくことになります。担当の厚生委員会でも議論されることでしょう。しっかりとした内容の子育て支援策が作り上げられていくことを期待しています。
投稿者 tsukada : 2006年06月16日 23:37