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2006年08月12日

元祖「わたぼうし」

 当院は5年前より子育て支援のために病児保育を行っています。「わたぼうし病児保育室」がその施設です。毎日多くの病気になった子どもたちをお預かりし、親御さん(とくにお母さん方)の就労援助にもなっています。

 その「わたぼうし」ですが、今日近くにスーパーでこんなのを見つけました。

20060812

 パック入りのお赤飯についていたシールです。その名前に思わず反応してしまいました。

 調べたら、餅米の品種に「わたぼうし」というのがあるのですね。初めてしりました。

 あるサイトからの引用です:昭和55年に新潟県農業試験場で「新潟糯17号(母)」、「ヒデコモチ(父)」を交配させてできた。平成5年に「わたぼうし」となり、新潟県の奨励品種となった。早生種で登熟が早い。・・光沢・粒張りは良好であり、食味・収量性・餅への加工適性も優れている。品質は極良。もち米のシェアでは37.8%となっている。(久比岐の里農産センター http://www.kubikimochi.or.jp/watabousi.htm)

 この「久比岐の里農産センター」は、当院のある新潟県上越市内にあります。HPを見せていただきましたが、すぐ近くで(ほんの10キロくらいしか離れていません。近くの子どもたちはおおぜい私の医院に来てくださっています)、大切にお米作りをしている方々がおられることも知ることができました。

 ついでに「わたぼうし」とつくHPを見てみましたが、ずいぶんといっぱいあるものです。ペンション、薬袋の点字訳ボランティア、音楽祭、アートフラワー、ジュエリーショップ・・。いろいろのところに「わたぼうし」の名前が使われています。ちなみに、当院の「わたぼうし病児保育室」も検索でひっかかってきますよ(順位はずいぶんとあとですが)。

 こんなにたくさんあると、どこが「わたぼうし」の元祖なのか分かりませんね。「わたぼうし病児保育室」の歴史は5年ですから、それよりも長いものもたくさんあるようです。病児保育室に元祖の名前を冠するのは、やめておきましょう。

 もう一つ「わたぼうし」があります。30年近く前になりますが、「わたぼうし共同保育室」が存在していました。私の出身大学である自治医大で、職員の子どもたちを、有志の人たちが共同で保育していました。当時はまだ産休明けからのゼロ歳保育をしているところがほとんどなく、困っている人たちが大勢いました。そんな人たちが集まって作ったもので、3年ほどがんばって運営していましたが、その後に大学が構内で託児所を開設し、解散しました。

 この「わたぼうし共同保育室」に関わっていたのが私であり、私の息子がその最初の園児の一人でした。そんな意味で、私にとって「元祖わたぼうし」は、やはりこの共同保育室だと勝手に思っています。

投稿者 tsukada : 2006年08月12日 18:38