« 2006年08月 | メイン | 2006年10月 »
2006年09月30日
「こども通信」10月号ができました
今日で9月が終わりです。明日からは10月・・当然ですが。
「9月」というとまだゆったりとして感じもありましたが、「10月」というと何だか気ぜわしくなります。夕暮れが早まり、位時間が長くなってくるためでしょうか。気候がだんだん厳しくなるからでしょうか。
もう冬の準備も、心の片隅においておかなくてはいけない頃になっています。まだ夏の後片付けも終わっていないのに。着る物なども、いっそ来年の夏までそのままにしておこうか、などとも考えますが・・。
「こども通信」10月号を作成しました。HP内にもアップしてありますので、どうぞご覧になって下さい。
いつもは月末にバタバタして作るのですが、今回は早めにできあがりました。院内で配っている紙の「こども通信」をカラー印刷するようになりましたが、その印刷機を使いたくて早めに作ってしまいました。
院長の仕事が早くなったと評判(!?)。これも「カラー印刷革命」の思いがけない効果かもしれません。もっとも、それがいつまで続くか定かではありませんが。なにしろ、新しい物好きで、飽きっぽい院長のことですから・・
投稿者 tsukada : 16:09
2006年09月29日
新首相誕生
総理大臣が替わりました。元小泉首相の思惑通り、安部氏が新しい首相になりました。「小泉劇場」と揶揄された政治手法ですが、次の首相も自分でちゃんとお膳立てしていったわけで、すごい手腕です。
そして今日は安部・新首相が初めての所信表明演説を国会で行いました。ニュースで少し聞いただけですが、あまり印象に残らない内容でした。というより、ちゃんとまじめに全部聞こうという気持ちになれなませんでした。首相としての印象も、あまり濃くはないようです(毒がない分だけいいのかもしれませんが)。
英語を多用するのが好きのようですね。新しい政策として「イノベーション25」を提唱しています。ぱっと見て(聞いて)何のことかすぐに分かる人は、どれくらいいるでしょうか。私は分かりませんでした。調べたら「技術革新」とあります。だったら、素直に「技術革新立国」とか言えばいいじゃないかと思うのですが。
「イノベーション」という外来語を知らない人の方が多いことでしょう(私だけではないですよね・・)。それを知りながら、国民に伝わらない言葉をどうして選んでしまうのか、疑問です。誰かがいつもわきにいて、彼の言葉を伝達したり、翻訳することに慣れているのでしょうね。さすば「政界のサラブレッド」。「二世議員」いや「三世議員」だけあります。そのスジの中で純粋培養されてきたのでしょう。
ネットでこの言葉を検索したら、国立国語研究所のHPにたどり着きました。ここでは分かりにくい外来語を日本語に置き換える提案をしています。その一つに「イノベーション」があり、「技術革新」に言い換えるべきだと。「数十年前から用いられている外来語で,省庁の白書にも多用されているが,一般の理解度は低い段階にとどまっており,言い換えや説明付与の必要性は高い。」ともあります。
この提案に法的な縛りはありません。でも、公的な組織が行った公的な提案です。その組織の、最終的な責任者である首相が、それを完全に無視してしまうのは、いかがなものでしょう。
日本に誇りを持てというのが彼の持論のようです。その内容は吟味する必要がありますが、それ自体は間違ったことではありません。でも、ほとんどの日本人に伝わらないような外来語をポンポンと使って平気でいられるその気持ちはどうなんでしょう。一国の首相が、自分の国の言葉を大切にしない様子を見ると、悲しくなります。
「イノベーション」のあとに続く「25」も問題。てっきり「25年計画」という意味かと思ったのですが、そうではなく、「2025年までの目標」なのだそうです。何でここで2025年が出てくるのか、意味不明。これからの日本の姿を、やや長い目線で見ていこうということなのでしょうが、それがどうして、今から19年後なのか。何かこの年にいいことがあるの? オリンピックが日本で行われるわけでもないですよね。
それほどキリのいい数字の年でもなさそうです。まさか安部首相が今から19年間、首相であり続ける意志をしめしているわけでもないでしょう。
今から19年前と言えば1987年(昭和62年)。私は30歳で、末娘が生まれる前の年、開業する3年前でまだ勤務医。そのころの時代は確かバブル景気が最高に盛り上がっていた頃・・。ずいぶんと「昔」のことに思えますね。過去の19年間ですらそうですから、これから将来の19年間はもっと早いスピードで、劇的に変化していくことでしょう。それをただ「イノベーション25」などという、分かったような言葉で一括りにしてしまうのは、実に危うい。
19年後のことを夢として語るのは自由ですが、首相としてまずは今の日本をどうしていくのか、もっと緻密に、もっと丁寧に語って欲しいものです。もっともそれができないから、言葉だけのスローガンを掲げてしまうのかもしれませんが。
苦言ついでにもう一つ。どうして西暦を使うのでしょう。別に私は国粋主義者ではないですし、どちらでもかまわないのですが、公的なものでは往々にして和暦での表記が求められます。病医院で使うカルテの日付もそうですし、診療報酬の請求もそうです。首相が西暦でもぜんぜんかまわないというのであれば、さっそく省令を改正して、どちらでも良いようにしてほしいものです。こんなところも、どうもちぐはぐな感じが否めません。
ともあれ、新しい首相が誕生し、新しい日本の政治が始まろうとしています。それが少しでも日本のために、そして日本人のために良いものであることを期待しています。
投稿者 tsukada : 23:03
2006年09月28日
印刷マニア
すっかり秋めいてきました。日中の気温も、ほどほどに高め。半袖でいるのが快く感じます。つい数週間前の暑さがもうずいぶん前のことにようですね。
でも、朝晩は気温が下がります。通勤の時には、上にブレザーをはおるようになりました。もう少しすると、長袖で過ごすことも多くなるでしょう。雪国にとっては、冬のための準備期間のようなもの。体と心の栄養も、十分に蓄えておきたいものです。
9月も残すところあと2日。小児科医が一年で一番ゆっくりと過ごせるはずの季節なのですが、今年はそうでもないようです。すでに「院長ブログ」でご紹介していますが、医院にカラー印刷機に導入してから、それを使うのが楽しくてしかたありません。いろんな印刷物をカラーに作り替えていますし、ついでにこれまで貯まっていた(貯め込んでいた)宿題も一挙に解決してしまおう、などとするから、よけいに忙しくなっています。
こういった仕事は集中しないとなかなか進みません。一気呵成(かせい)に、勢いにまかせてやってしまうのが、うまくやるコツ。「いつでもできる」「いつかやろう」「まだ気持ちが熟さない」・・いろんなことを言っては、行動を先延ばしにしてしまいがちだからです。こういった言葉はそれなりの正当性もあるのかもしれませんが、結局何もせずにいる自分に対して言い訳をしているだけ。あんまり口にしたくはないと思っても、つい出てしまうのが、悲しい性(さが)です。
「印刷」は、私にとってはとても興味深いもの。「印刷物を作る」のもそうですし、「印刷物を読む」こともそうです。印刷物=本や雑誌を何となく眺めているだけで、幸せな気持ちになることもあります。「活字中毒」と自分でも思うこともあります。
その中でも、自分で印刷するのは、大好きです。中学生くらいからそうでしたから、かれこれ40年近く、そんな「性癖」をもっていることになります。クラスの文集や歌集も、ガリキリから印刷まで全部ハンドメードで作っていました。
ガリキリなどいっても、もう若い人たちには通じないでしょうね。孔版印刷というのが正しい名前だったと思います。鑞(ろう)を浸した原紙を使うのが特徴。ヤスリ状になった鉄板の上にこの原紙を置き、上からコンパスの先のような鉄筆で字を書いていきます。鉄筆で鑞をはがしていき、字のところに孔が空いたような状態にします。その原紙の上から、ローラーでインクをつけると、鑞の付いていない字の部分だけ下に置いた紙にインクをつけるという仕組みです。
印刷原稿を作る時に、ガリガリと音がするので「ガリキリ」という名前ができたのでしょう。この孔版印刷は、もうすたれたように思われていますが、どっこい今でも生きています。「プリントゴッコ」がそうです。そしてこれを作っている理想科学という会社は、今でも孔版印刷の原理を使って、日本中の学校や会社に簡易印刷機を売っています(リソグラフ)。
当院もつい1か月ほど前まで、このリソグラフを使っていたものです。それがカラー印刷機に役割交代をしたというわけです。新しいカラー印刷機も、同じ会社から出た最新型の物。原理は違ってきていますが、でもさすがに印刷機を作っていた会社だけあって、実に使い勝手の良い物を世に送ってきたのです。そのすごさに日々感心しています。
こんな印刷機の話が続くと、多くの方はつまらないと感じるでしょうね。私はとても興味がありますし、面白い話なのですが。やっぱり中学生時代からの「印刷マニア」は、性分を入れ替えてはいないようです。(「印刷」をめぐる話はまだまだいっぱいありますので、いずれまたお付き合い下さい)
投稿者 tsukada : 23:21
2006年09月26日
今日の新聞から
これは今日の地元紙「上越タイムス」に掲載されたものです。全体としては広告ですが、右の記事はちゃんと記者の方が来られてインタビューしたものです。加藤さんという方が、次のようにお話しされています。
「子どもが体調を崩したため塚田先生の『わたぼうし病児保育室』に預かってもらうようになりました。人見知りする子でしたが、みなさんが温かく迎えて下さったおかげで安心して預けることが出来ました。医院がすぐ隣で保育記録を残してもらえるので助かります。働くお母さんにとってなくてはならないところです。」
“よいしょ”も入っていることでしょうが、でもこんなふうに言っていただけると、とても嬉しいです。これからも子どもたちや親御さんのために、できるだけのことをしていこうと思っています。どうぞこれからもよろしく!
左の絵も、とてもかわいいですね。とくにお願いしたわけではなかったのですが、新聞社の方が作ってくださいました。いつもなら文字だけの広告になるのですが、こうしてかわいいイラストも沿えてもらうと、優しい雰囲気になるものですね。全体の様子が一変するものなのだと、改めて感じました。
当院の印刷物も、やっとカラーになってきました。こんなふうに、優しくメッセージを伝えていけるようになるといいな、とも思った次第です。(この「院長ブログ」は、いつも文字だらけですみません。これはなかなか変わらないと思います)
投稿者 tsukada : 16:15
2006年09月25日
子どもを事故から守ろう!
埼玉県で保育園児のお散歩の列に車が突っ込み、2人の園児が死亡、他の多数の子どもたちや保育士がケガをするという事故がおきました。今日は新しい自民党三役の人事が決まりましたが、それよりもっと衝撃的で、印象に残るニュースになってしまいました。
秋晴れの良いお天気の中、午前のお散歩に近くの公園まで出かけていく途中だったそうです。幅が6メートルの道路で、歩道やガードレールはないということですが、狭い日本の道路事情を考えると、普通によくある道です。その左側を2列で歩いていて、後ろから来た車が突っ込んだという事故です。報道では、助手席においてあったカセットテープを裏返そうとして脇見運転をしていて、園児たちに気づくのが遅れたということでした。
子どもたちにとっては、楽しいはずのお散歩が、突然の事故にあってしまいました。何も悪いことをしていないのに、どうして死んだりケガをしたりしなくてはいけなかったのでしょう。親御さんの悲痛なお気持ちが、痛いほど分かります。一緒にいた園児も含めて、皆さんの精神的ケアに十分配慮されることを願っています。
事故を起こした人も、おそらく普通の生活を送っていたのでしょう。それが一転して大きな事故の加害者になってしまいました。自分が100%悪い事故ですし、その過失はとても大きいわけで、同情するつもりはありません。でもほんの一瞬のミスが、これほどの事故になってしまうことに、私も毎日の通勤などで運転している者として、やはり考えさせられるものがあります。
多くの園児を預かる保育園や保育士たちも、大変な立場に立たされていることでしょう。事故防止には十分に注意を払っていたことでしょうが、こういった大きな事故にあうと、自らを責める気持ちも大きくなります。実際に安全を十分に確保していたかどうかの検討はすべきです。それは当然のことですが、受けたショックはあまりに大きかったことは想像に難くありません。
当院にも小さな保育室があります。病気などで具合が悪いお子さんを預かる「病児保育室」ですので、外に出てのお散歩はありませんが、でも、他の面での事故の危険はゼロではありません。保育室の責任者として、あらためて事故の予防に十分注意するよう、保育士を指導していくつもりです。
今思い出したのですが、私も保育士のまねごとをして、子どもたちを連れて散歩に出かけていたことがありました。今から25、6年前、私がまだ学生だった頃。すでに結婚して子どもがいて、大学の中に「共同保育園」を運営していました。専任の保育士を雇っていましたが、私は学生の身でわりと自由に過ごせたので、子どもたちを散歩に連れて行ったりすることもよくありました。
まだ小さいゼロ歳児が中心だったので、特製の乳母車に数人の子どもたちを乗せて、大学構内をブラブラお散歩していました(ベビーベッドにキャリアーをつけて移動できるようにしたお手製のものです)。途中の芝生の上ではいはいさせて遊んだり、すぐ近くの学生寮のラウンジで遊ばせたりしていたことを、懐かしく思い出しました。
大学の構内とはいえ、車はときどきは通っていましたので、今日のような事故がおきないとは限りませんでした。もしもそんなことが起きていたら・・そう思うと、冷や汗がでてきました。
事故は完全に防ぐのは、とてもむずかしいもの。だからといって、仕方ないといってはいけないのだと思います。通常の方法では完全に防げない・・であれば、もっといろんな知恵を出し合いながら、もっと良い方法を考えて、さらに事故を防止する。たえずその繰り返しをしていくしかないでしょう。
一方で、事故の発生をこわがるばかりに、子どもたちを一歩も外に出さない、散歩には連れていかない、などとしてしまうのは間違っています。子どもたちがかわいそうです。
私たちの大切な子どもたちが安全で、安心して暮らしていける社会を作ること・・それは私たち大人みんなの責任です。
投稿者 tsukada : 23:37
2006年09月23日
「ぜんそくタウン」
乳幼児の喘息は、近年しだいに増えているようです。年齢が小さいだけに、診断や治療はなかなかむずかしいものがあります。適切な薬を選んでも、お子さんがいやがって飲んだり、吸入してくれないことにははじまりません。何より、発作の程度が強いと、呼吸困難からときには死に至ることもないわけではありません。喘息発作を起こしているお子さんをもたれていると、さぞ心配されることでしょう。
そんな乳幼児の喘息について、詳しく知ることのできるHPができました。名付けて「ぜんそくタウン。アストロゼネカという医薬品会社が作ったものです。
(http://www.zensoku-town.jp)
さっそく中を見てみましたが、とても分かりやすく説明してあります。これなら親御さんの役に立ちそうです。いちどご覧になって見て下さい。
「ぜんそくタウン」の中に、私のHPへのリンクが貼られています。アソトラゼナカといえばそうとうの大企業。私が一人で細々とやっているこのHPを紹介していただいたことに驚いていますし、ちょっととまどっています。HPの内容をもっと充実させないと、笑われてしまいそうです。
もちろん嬉しく思っています。これを励みに、またHPをよりお役に立てる物にしていこうと思ったところです。
投稿者 tsukada : 18:15
2006年09月22日
花の金曜日
忙しく過ぎていった一週間でした。といっても月曜と土曜がお休みで、実質4日間しか働く日がなかったわけですから、当たり前です。
今日はまだ金曜というのに、明日が祝日のために、すでに週末気分に浸っています。これって、ちょっと幸せな気持ちです。“花の金曜日”といったところでしょうか。
開業医をしていると、土曜もなかなか休めません。世の中は「週休2日制」が当たり前になっていますが、土曜をまるまる休んでしまっては、子どもたちに申し訳ありません。やはりせめて半日は外来を開いておくべきでしょう。
過去に数年間、月に1回だけ土曜を休みにしたことがありました。ちょうど学校が第2土曜をお休みにした時です。医療の世界も同じような動きが広がってくるだろう、いずれ週5日制が普通になるだろう・・そう思ったものでした。しかし、数年経ってみて、やはり医療の世界では・・少なくとも開業医のレベルでは、なかなか浸透していかないことに気づき、中止して今に至っています。
最近は祝日でも、日を特定せず月曜になることも増えてきたので、土曜の休みというのは珍しいですね。明日からの連休は、ゆっくり休ませていただこうと思っています。
といっても、またまた医院の工事が入っているので、半分は仕事をしながらになりますが。先月までに建物の大修繕は終わりましたが、細かい汚れや傷みも気になってきたので、この際あわせて補修を行うことにしました。
いくら外側が「新築と間違うようなきれいさ」になっても、建物の中が古ぼけていては幻滅ですよね。外見とは裏腹では「偽装」だと言われかねません。
もっとも・・本当に大切なのは医療の中身です。さて当院はどうでしょう。まだまだ課題が多くありそうです。
投稿者 tsukada : 22:52
2006年09月21日
新しいヘルスレター
先月末に購入したカラー印刷機は、院内の印刷物をどんどん変えています。新しく作る物はほとんどカラーになっていますし、患者さんにお渡ししている「ヘルスレター」というシリーズはすべてカラー化が完了しました。
といっても、印刷機が勝手にカラーにしてくれているわけではありません、当然ですが。印刷用の原稿(版下)を、これまでの単色からカラーに作り替えているからできてきたことです。
このヘルスレターは、これまで当院16年の歴史の集大成のようなもの。その時々作ってきたものを、少しずつ手直ししながら使っています。必要に応じて作っているつもりですが、新しいものを作るペースはだんだんと落ちてきました。
感染症を中心として、日常診療で良く使うものは、だいたいそろえてあります。それらは書くべき内容はだいたい決まっていますので、作りやすいものでした。これから作っていくのは、それなりに頭をひねって、準備も必要。あんなものを作りたいな、という構想はあるのですが、それを具体化するのは、なかなかできませんでした。
とくに作りたかったのがアレルギーの病気についてです。これまでもすでに「喘息」については4つのタイトルがありますし、「花粉症」などもありました。でも、アレルギーとは何か、その検査や症状・病気、治療などについてまとめて書いたものがありませんでした。「アトピー性皮膚炎」や「スキンケア」についてもそうです。
これらは、診療の中でとても大切なものなのですが、どんなふうにまとめようか、どんな資料を使おうか、どんな書き方をしようか、などと迷い始めると、なかなか手がつけられなかった、というのが本当のところです。でも、「ヘルスレター」という形にはまとめていませんが、患者への説明用の文書などを作ってすでに使用しているものも少なくはありませんでした。そう考えると、ここで思い切ってハードルを越えれば、そこそこのものができるはずです。
こういったものを作るときに、つい完璧なものを目指してしまいがちです。こんな内容でいいのかな、などと悩み始めると、いつまでたっても前へ進めません。「とりあえず」のものでもいいから、まずは形にしてみよう! そう考えることで、これまで足踏みしていたものが、一歩前へ進むことができました。
そして先週から作った「ヘルスレター」に新作が、「アレルギー」関係が7タイトル。その他に「鼻血」と「タバコ誤飲」もあります。ここ1週間ほどで9本を、新たにお読みいただける状態になりました。これらはすべて、このHP内の「ヘルスレター」のコーナーにもアップしましたので、どうぞご覧になって下さい。
カラー印刷機の導入は、当院の「印刷革命」をおこしたと、以前に書きました。それは単純にカラー化されたというだけではなく、怠惰な院長の重い腰を持ち上げ、前へ進ませてくれるという、思いがけない効果ももたらしています。そして、ネット上にもそれをアップすることで、日本中の読者の方々にも新しい情報提供を行えることにもなったわけです。
安い買い物ではありませんでしたが、お値段に見合った仕事はしてくれています。
投稿者 tsukada : 23:27
2006年09月20日
同窓会(2)
全国から集まった友人たち。住んでいる場所も、受け持っている分野も違いますが、みんなの共通項があります。それは医師ということ。今一番働き盛りの私たちが、同じ職種で、日本の医療をいろんな方面から支えています。これって、当たり前のような気もしますが、でも面白いことですね。
そして、それぞれの専門や立場で、きちんといい仕事をしてるのをかいま見ると、とても嬉しくなります。私自身は小児科医として誇れるような仕事がまだ十分にはできていませんが、志はまだ捨ててはいないつもりです。友人たちの話には、ずいぶんと勇気づけられました。
それにしても変わったものです。何が?って。それはまずは体型。概してメタボリック・シンドロームが心配なお腹になっている男たちが多かったです(他人のことは言っていられませんが)。頭もだいぶ薄くなったり、白くなったり。もしかしたら、中には“偽装”している者もいるかもしれません(私がどうしているかは・・内緒です)。
一目見てすぐに当時の顔や名前が思い出される者もいますが、認識するのに時間のかかる者もいるものです。当時の交友関係の薄さも関係あるかもしれませんが、頭の薄さがそうさせている奴もいました・・。
医師というのは一緒でも、働いている分野はずいぶんと違います。私のような臨床の第一線にいる者から、大病院や大学で高度医療を担っている専門医もいます。開業医をしている者もだいぶ増えてきましたが、病院の診療部長で多くの後輩を指導している者や病院長として管理職の仕事をしている者もいます。あるいは大学で教育を行っていて、教授にまでなった者もでています。
はたまた医療行政の分野で活躍している者も、同窓生の中では少なくありません。保健所長、都道府県の衛生部にいる者、あるいは厚生労働省で国全体の医療政策に携わっている者まで、実にさまざま。
私は小児科ですが、内科の専門医、外科医、整形外科医など、臨床をしている医者もその専門は多岐にわたっています。そして、みな第一線でバリバリ働いているわけで、当日は病気や事故など何があっても大丈夫という“総合病院”体制でした。・・もっとも、みんな酔っぱらっていましたから、命を任せるにはちょっと心細かったですが。
同窓会が終わって2日ほどたちました。参加したみんなが、それぞれの地域に戻り、またいつものように仕事に取り組んでいることでしょう。同窓会でもらった元気と勇気をもとに、これまで以上に活躍することでしょう。私ももうちょっと頑張ってみようかな、って気持ちになっています。
投稿者 tsukada : 18:33
2006年09月19日
同窓会
この連休は台風13号の影響で、あまり良いお天気ではなかったですね。九州などではとても大きな被害も出ていました。皆さんはどんな週末を過ごされたでしょうか。
私は大学時代の同窓会に出かけてきました。卒業して25年が経つのですが、それを記念して同窓会です。
大学は自治医科大学といって、全国から学生が集まるところ。北海道から沖縄まで、まんべんなく全ての都道府県に同級生がいます。毎年100人ほどの入学生をとりますので(その全てが卒業するとは限らないのですが)、各県から2名、ときに3名ずつ入学してきます。
大学時代も全国から、知らない地方の話をたくさん聞いていましたし、各地の方言がオーバーラップして、だんだんとヘンな言葉使いになっていたものです。当然友人も日本のいたるところにいます。
そんな大学の同窓会ですから、集まるのも大変。日本のどこでおこなっても、近い・遠いの差は必ずでます。みんなから均等の距離のところで開催・・というのは、あり得ないこと。日本から離れて海外で行えば別かもしれませんが(それでも空港に近いか遠いかの違いはありますが)。
遠くからは飛行機に乗ってくる者もいますし、新幹線を乗り継いでくる者もいました(私はこっちの方)。片道に半日くらいかかってやってくる人もいるわけで、そうとうのエネルギーを使っています(そしてお金も)。台風の影響で飛行機が欠航になり、残念ながら参加できなかった友人もいました。
みんな医療の第一線で活躍している医師ですから、まとまった休みをとるのも大変。ある友だちは8月の夏休みを、この同窓会への出席するために遅らせてとったとか。
そんな同窓生が50人集まりました。ほぼ半数です。これまで何回か同窓会を行っていますが、今回が過去最多。やっぱり25年という節目なのでしょうか。
あるいは、そろそろみんな50歳になるもの関係あるのかも。私は早生まれなので、まだ40代ですが(ほとんど誤差の範囲ですし、えばることでもありませんね)、やっぱり「人生の節目」ということも意識してきます。
それぞれの子どもたちも、そろそろ大学に入ったりして親元を離れ始めています。私もそうですが、子どもたちが旅立っていき(それでもスネはまだかじっていますが)、自由に使える時間が多くなったことも関係しているかもしれません。
それぞれの分野で大きな仕事を続けてきている友だちが多いのですが、これまでの猛スピードで仕事をこなしているばかりだったのが、ふと立ち止まって、これまでの歩みを振り返ったり、これからの行く先を見つめ直したりしたくなったのかもしれません。「同じ釜の飯」を食った友人たちに会うことも、自分自身を客観視する良い機会になってくれるのでしょう。
そんなこんなで久しぶりの友だちと、大いに語って、大いに飲んできた連休でした。友人たちの様子は、またお伝えしたいと思います。
投稿者 tsukada : 22:44
2006年09月16日
台風と喘息
めちゃくちゃ大きな台風13号が沖縄などを直撃しています。最大風速が70メートルほどにもなったところがあったとか。これは秒速ですから、時速になおすと252キロメートルにもなります。新幹線以上の速さ。翼をつければ空に飛んでいくかもしれません。そんな猛烈な台風です。十分に注意をしていて下さい。
当地では台風の直接の影響はありませんが、でも子どもたちは喘息発作をおこしています。そもそも秋口は一年で一番発作をおこしやすい季節。そこに低気圧が接近してくるとてきめんです。
一年ぶりに喘息発作をおこして受診する子もいます。小学校に入ってしばらく発作をおこしていなかったのに、まだ完全には治っていなかったことを自ら証明している子にも出会います。
発作が軽ければいいのですが、大発作にまでなってしまって、一日中点滴をするような子もでてきます。酸素吸入が必要な赤ちゃんもいました。
感染症の流行はそれほど多くなく、子どもたちにとってが最も過ごしやすい季節なのが秋の始まりのころ。ということは、小児科医にとっては一番ヒマになる季節のはずなのですが、残念ながら今年は楽をさせてはくれません。それはそれで仕方のないこと。子どもたちの具合が悪いときこそ出番ですから!
明日から秋の連休。お出かけの方も多いことと思いますが、台風のことが気になります。どうぞ事故などなく、楽しくお過ごし下さい。
投稿者 tsukada : 23:08
2006年09月14日
あなたは誰?
ここ数日、必ず私の携帯電話に同じ番号から電話が入ります。午前の早い時間にかかってきますが、診療中は出られませんので留守番電話に切り替わるようになっています。
相手の番号が表示されていますが、私の知っている人や会社ではありません。長い時間鳴っているので、いわゆるワン切りでもなさそうです。間違い電話なのだろうと思ってそのままにしておくのですが、続けてかかってくると、気になってきます。
今日は通勤途中で携帯電話が鳴りました。また同じ番号です。自動車を運転中なのでそのままにしてたら、今日は留守電にメッセージが録音されました。再生してみると女性の声で「タカハシです。マスクが足りなくなったので、お願いします」と言っています??
マスクを使う職業の方のようですから、医療関係かな? こちらを問屋と間違えているのかな?などと想像できそうです。
でも、注文したはずなのに届かないとなると、電話の向こうの人が叱られることもあるかもしれません。どうしようか・・迷いながら、思い切って電話をかけてみましたが、電話口には誰も出ませんでした。それもまたどうしたのかな??
まあ、基本的には私の責任ではないので、これ以上深入りするのはやめましょう。電話番号は「0495・・」で始まります。どうも埼玉県のようですね。
明日もまたきっと電話がはいるでしょうか。それとも、間違いに気づいてかかってこないでしょうか。明日のお楽しみということにしましょう。
投稿者 tsukada : 23:11
2006年09月13日
新しいiPod!
今日はiPodの新シリーズが発表され、iPod好きの私はちょっと興奮気味。動画配信も始めるということで、記憶容量の大きなiPodが発売されるようですが、外出先で映画を見たりすることもないでしょうから、こちらはそれほど感心なし。
iPod nanoはさらに薄くなり、色鮮やかなシリーズになりました。旧モデルのiPod miniにピンクやグリーンといったきれいな色があったのに、iPod nanoになってからは白と黒の2色だけになっていました。寂しい思いをしている方も多かったはずで、きっと要望が殺到していたのでしょう(というよりもクレームだったりして)。今使っている私のnanoはまだまだ元気ですから、欲しい気持ちがありますが、ちょっと保留にしておきましょう。
心が動かされたのは一番小さなiPod shuffleに新しいモデルができたことです。これまでのUSBメモリーのような形の物も好きでしたし、実際毎日自動車の中で大活躍しています。今度はもっと小さくなって、クリップ式になりました。
ますます小さくなって、かわいらしいですね! ポケットに直接クリップで留めておくことができます。iPod shuffleはもともとジョギングなどをしているときに使いやすいように作られたもの。それがさらに進化しました。そういえば先日もナイキと共同開発した、ジョギング用のiPod nanoも発売されています。iPodとスポーツは相性がいいようです。
さっそく新しいiPod shuffleを注文したのは言うまでもありません。発送は10月とういことで、今から待ち遠しい気持ちで1か月を過ごすことになります。
さあ、これで院長も、いよいよジョギングしなくてはいけなくなりそうです(^_-)
投稿者 tsukada : 21:41
2006年09月12日
うれしい投稿
先日ゲストブックに次のような投稿をいただきました。
(みほさんより)
「先日、初めて受診に伺った者です。先生の優しく丁寧なお話に、涙が出そうになりました。「わたぼうし病児保育室」は、なんとなく聞いたことはありましたが、設立の背景や現状、先生の思いやスタッフの方々の応対の仕方など、知れば知るほど、その素晴らしさに感動しました。その上、「世界の子どもにワクチンを」という募金活動までされているなんて。私にも何かできることはないかな、と考えさせられました。診療だけでもお忙しそうなのに、どうやってこんなに沢山のお仕事をなさるのか想像もつきません。先生のいらっしゃる町に住んでて良かった!」
嬉しいお便りです。当院の対応はまだ完全でありませんし、まだまだ課題が多いと思っています。でも、こんなふうに見て下さる方がおられたことに、勇気づけられました。本当にありがとうございます。
とくに最後の「この町に住んでて良かった」なんて、涙が出てきそうです。きっとご期待も大きいものがあるのだと思います。そのご期待に沿えるよう、これからも職員とともに小児医療を担っていこうと思っています。
「みほ」さんへは、今後とも温かく見守っていただきますようにお願いのメールを出し、私からの感謝の言葉にさせていただきました。
投稿者 tsukada : 18:46
2006年09月11日
救急の講習会
今日は医院の定例の勉強会。救急処置についての講習です。院内にも設置してあるAED(自動体外式除細動器)の使い方について、あらためて専門の方から教えてもらいました。
こういった器械は、いざという時に使えなければ役にたちません。そのためには、普段から使用方法に慣れておくとともに、緊急の際にもあわてず冷静に対処できるようにしておく必要があります。
といっても、「言うは易く行うは難し」。実際に緊急の場面になれば、私ですらあわててしまいそうです。また、器械の使用方法も忘れてしまいそう。繰り返し「体に覚え込ませる」ことが大切ですね。
一昨日は9月9日で「救急の日」。そして今日はアメリカでの大規模テロのあった「9・11」から5周年に当たる日です。とくにそれらを意識したわけではありませんが、期せずして「緊急事態」のこともみんなで考えることになりました。
投稿者 tsukada : 18:18
2006年09月09日
完全カラー化はもう少し先です
今週の前半は大雨が降っていましたが、昨日からお天気が良くなり、今日はまた暑さがぶり返していました。日中外にいて「今日はまた暑いな」と思っていたら、それもそのはず。当地の今日の最高気温は36.0度! 暑いはずです。
でも夜になったら多少は気温が下がり、熱帯夜にはなっていないようです。昼間はまだ蝉のうるさいぐらいの泣き声が聞こえていましたが、今は外から鈴虫の声が聞こえるようですので、季節はやっぱり秋に向かっているのですね。
今週は2学期の始まりで、外来患者さんはさほど多くはありませんでした。集団生活が始まってから2週間ほどすると、風邪などの感染症がはやり始めるのが恒例。もう1週間ほどは、楽ができそうです(^_-)
といっても、何も仕事をしていなかったわけではありません。例のカラー印刷機の導入から、デスクワークがずいぶんと多くなりました。これまで作ってきた印刷物を、できるだけカラーに作り替える作業をしています。
院内には患者さんにお渡しする印刷物が、おそらく100種類以上あります。今までは白黒+緑の印刷です。それなりにきれいに作っていたつもりなのですが、でもカラー印刷と比べると見劣りがしてしまいます。カラーできれいに作った方が良く読んでいただけそうです。内容がない分だけ、見かけで勝負!というとことでしょうか。
とくに「ヘルスレター」というシリーズは、常時待合室に置いてありますし、私も診療の中で説明のために使うことが多いです。全部で60タイトルくらいはありますが(正確な数は自分でもよく把握していません)、新旧が混在するのは見栄えが悪いので、思い切って全てカラー化することにしました!
できれば今月中には完成させようと思って始めましたが、意外と時間がかかります。1つ作るのに15分くらいはかかっているでしょうか。ひな形を作って、それにあてはめていくのですが、10数年の歴史があり、そう簡単にはいっていません。パソコンのデータとして入っているはずなのですが、初期のものはソフトが古くて、今使っているパソコンでは読み出せないものもあります。
スキャナーも久しぶりに使ってみました。数年前に、看護大学の講義を頼まれてときに使ったきりで、ほこりをかぶっていたのですが、それがまた復活。そして、ずいぶんと役にたっています。
いろんな技を駆使しながら、カラー印刷用のデータを作っているところです。ボチボチゆっくりやっていてもいいのですが、来月の途中からはインフルエンザ予防接種も始まりますので、いつ忙しくなるか分かりません。余裕のあるうちに終わらせた方がいいかな、とも思っています。
それと、こういったパソコンを相手にしての作業は、最近は根気が続かなくなってきています。同じことを繰り返すことも多く、だんだんと嫌気と疲れがたまってきます。歳も歳ですから、仕方ないのですが。そんなことで、ここは短期集中で仕事を終わらせてしまおう!と決意したしだいでもあります。
新しい印刷機を買って、仕事がしやすくなり、手間がかからなくなるはずなのですが、当面は逆の現象がおきています。それはまたそれで仕方のないことですね。もう少し頑張れば、先が見えてきそうです。
投稿者 tsukada : 21:32
2006年09月07日
今週は喘息とおたふく
今週に入ってお天気の悪い日が続いています。今日は一時「大雨洪水警報」が出たほど。先週までの暑さが遠のいてくれたのはいいことですが、あまり雨が降りすぎるのも困りもの。やっぱりほどほどがいいですね。
低気圧の発達とともに、喘息発作を起こしているお子さんを多くなりました。それも今週に入ってからの“現象”です。気圧の変動や気候の変化に敏感なんですね。喘息が「気象病」と呼ばれる所以(ゆえん)です。
今週もおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)はまだまだ多く発生しています。きっと2学期も続くことでしょう。一生に一度の感染症とはいえ、かかってしまうと1週間ほどは登園・登校が停止になります。中には髄膜炎や難聴などといった合併症もけっして少なくありません。思春期以降の男性がかかると副睾丸炎に、女性がかかると卵巣炎になることもあります。そんな感染症ですが、あらかじめワクチン接種を受けておけばまずかからなくてすむくらいの免疫ができます。
日本では任意接種の扱いですし、受けている子どもたちはまだ少数です。一方、欧米では受けるのが当然というワクチン。麻疹、風疹にさらにおたふくを加えた三種混合ワクチンの形で、全ての子どもたちが受けています。それも2回が普通です。ワクチンを徹底している国や地域では、おたふくかぜの流行がなくなり、発生数が極端に少なくなっています。当然、髄膜炎や難聴などをおこすこともなくなりつつあります。
どうも日本は予防接種に対して独特の考え方をしているようです。一日も早く、子どもたちを難聴などから守るために、おたふくワクチンを全ての子どもたちに接種できるような体制にしてほしいものです。
でも、制度はそう簡単には変わりません。当面は任意接種ですが、医学的には同じ医療行為をしています。誰がその費用を負担するかの違いだけです。まだかかっていないのであれば、お子さんのためにぜひおたふくワクチンを受けるようにお願いします。大人の方も同じワクチンですので、やはりかかったことのない方はお子さんと一緒に小児科にいらっしゃってください。
投稿者 tsukada : 23:26
2006年09月06日
おめでとうございました!
天皇家お子様が無事お生まれになられたとのこと。前置胎盤のために帝王切開を受けられたということで、心配していました。まずはおめでとうございます。そして、お疲れさまでした。
男の子だったということで、テレビなどではさっそく「皇位継承3位」などという報道もされています。今の皇室典範では天皇は男子と決まっているので、確かにそうなのでしょうね。でも、生まれたその日に、将来の天皇だと言われたのでは、とうの本人はどんな気持ちでしょう。
男子だからとはしゃいでいるのは、もし女の子だったらそれほどには嬉しいことではない、ということにはなりませんか? いずれ天皇になるのだから、と喜んでいるということは、普通の赤ちゃんの誕生だったらそれほど喜ぶことではない、ということにはなりませんか? 私が天の邪鬼(あまのじゃく)だからそんなひねくれた見方をしてしまうのでしょうが、でもちょっと気になります。
男尊女卑がまだ根強く残っている日本の社会がこれから変わっていくため、皇室典範を改正して男性でも女性でも天皇にはなれるとすることは、とても大切なことだと思っていました。残念ながら、天皇家に男子が誕生したために、その議論は当面たなあげになるようですね。天皇の制度がそっせんして男女同権に変わることで、日本全体も新しい価値観に変わっていくきっかけになればいいな、と思っていましたが、そんな機会はもう永遠に来そうにありません。
もっとも、逆に日本全体がまだまだ古いままでいるところに天皇制だけが変わってしまうと、そのギャップはとても大きいもの。その間に入る「女性天皇」が、そのストレスに押しつぶされてしまうことがおきないか、新たな心配になります。
そんな意味では、落ち着くところに落ち着くのかもしれません。問題を先送りし、とりあえず今の体制を「まあまあ」と言って取り繕うのも悪くはないかもしれません。・・そんなふうに考えるなんて、私も大人になったものです(-_-)
ともあれ、小児科医としては、新しい一つに生命が地球上に生まれたことを率直にお祝いしたいと思います。そして、この子が幸せな一生を過ごされることを祈っています。あらためて、おめでとうございました。
投稿者 tsukada : 23:16
2006年09月05日
今日からインフルエンザ予防接種の予約受け付け
今日からインフルエンザ予防接種の予約受付を始めました。今年は来月20日より12月まで、あしかけ3か月間ワクチン接種を行う予定です。年内に2回(13歳以上は1回)の接種をすませていただくためには、1回目は遅くても11月中にすませておく必要があります。インフルエンザの流行がいよいよ始まりそうだという時期になってあわてて予防接種を受けても間に合わないかもしれませんので、早めの対応をお願いしているところです。
当院ではフリーダイヤルを使っての電話予約を主にしています。午後1時ちょうどの受け付け開始とともに、用意した2台の電話は鳴り出し、まずは好調なスタートです。その後は窓口での予約も受け付け始めています。
でも、数年前であれば、受話器を置くとすぐに次の電話がかかるほど、初日から混み合っていました。「予約電話がなかなかつながらない」といったおしかりを受けることもあったくらいです。ここ数年は、それほど集中することはなくなってきました。
また10月下旬から始める予防接種も、昨年から変化がでているようで、最初の数週間は用意していた枠が完全には埋まりませんでした。しかし、終了間際になると問い合わせも増え、最終的には例年とあまり変わらない人数の予防接種を行いました。これが昨年だけのことではなく、ここ数年の傾向のようですし、おそらく今年もそうなりそうです。
以前に比べて予約や予防接種の受け方が変わってきたのは、いくつか理由があるようです。一つは、ワクチンの生産量がそうとう多くなり、希望する方々はだいたい受けられるようになってきたことです。地域的な偏在も以前は問題でしたが、厚生労働省の指導もあり、一部の地域にワクチンが不足し、ほかの地域で余っているなどという事態は、ほぼ解消されるようになりました。
ほとんどの医療機関(病院や医院)でインフルエンザ予防接種が行えるようになったのも、きっと関係があるでしょう。当院がインフルエンザ予防接種に力を入れ始めて10年ほどたちますが、当初はどこの病院でも手軽に受けられる状況ではありませんでした。ワクチンを受けたいと思う方が当院に集中したというわけですが、それも今では昔話のようになりました。
一般の方々の意識も、少しずつ変化がでているかもしれません。以前は子どもはインフルエンザ脳症を起こしやすく、その予防のためにワクチン接種をぜひ受けたいという希望が強かったようです。今でも脳症の問題はありますが、もしなってしまっても治療の体制がしっかりしてきているので、以前ほど死亡したり重い障害を残すことも少なくなってきました(それでもまだ完全に治すことができないこともあり、やはり怖い合併症です)。そんなこともあってか、次第にインフルエンザの怖さが忘れられてきたのかもしれません。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではありませんが、インフルエンザ予防接種の必要性の認識が少しずつ少なくなってきるような感触ももっています。極端ではありませんが、その傾向が強まらないことを願っています。
でも、やっぱりインフルエンザの流行シーズンが近づくと、やっとワクチンのことを思い出して慌て出すのことでしょう。今年もきっと「駆け込み組」がそうとういそうな感じがしていますが、どうなるでしょうか。
「準備は早めに」。さあ。今から冬の感染症であるインフルエンザを予防するために、ワクチン接種の日程を考えてみて下さい。
投稿者 tsukada : 23:29
2006年09月04日
カラー化計画 実行中
当院にカラー印刷機が入ったのが先週月曜。今日でちょうど1週間になりました。この間、試行錯誤をしながらですが、機械の取り扱いも上手にできるようになってきました。
新車に乗るのと同じように、こういった新しくて魅力的な機能をもった機械を使いこなせるようになるのは、とても嬉しいものです。いろいろと試してみたり、新しいことに挑戦してみたり。一通りの操作方法が分かってくると、次はその応用編。印刷物も早くカラーのきれいな物でそろえたくなってきました。
写真はここ1週間で作った印刷物の一部。病気の知識などについて説明するパンフレットです(院内では「ヘルスレター」と呼んでいます)。これまで50〜60タイトルを作っていましたが、白黒印刷に緑を重ねあわせる方法で2色刷。それでもきれいな方かな、と自画自賛していましたが、新たにフルカラーで作ってみると全然感じが違います。やっぱりきれいです!!
いろんな色を使ってみたのですが、あまりハデハデになるのもイヤなので、全体はトーンを落としてややパステル調にしてみました。見ていただいた印象はどうでしょうか。少し温かな感じがでているといいなと思っています。
最初に一つ、しっかりと作ると、あとはそれをひな形にして作っていけばいいので、わりと簡単です。これまでの「ヘルスレター」の内容を変えず、カラー化するだけであれば単純作業。時間さえあればどんどんできそうです。
でも、ここはやっぱりへそ曲がりの私。同じ内容のままでは面白くないので、表現を変えたり、内容も少し吟味したりしたくになるのですが、そうするととたんにペースダウン。その上、新しいタイトルを作ろうなどと思うようになると、「カラー化計画」がストップしかねません。ここははやる気持ちを抑えて、まずは計画の着実な実行を第一に考えておくことにしましょう。
とはいっても、飽きっぽい私ですから、ほかに新しいことを見つけてしまうと、心は飛んでいってしまうかもしれませんが。
投稿者 tsukada : 22:16
2006年09月03日
ちょっと心配になる時期です
2学期が始まったばかりというのにさっそく週末になっていました。明日からは普通に一週間が始まります。きっと給食も始まることでしょう。やっと・・と肩の荷をおろされるお母さん方も多いでしょうね。
2学期は一番長い学期。約4か月ありますし、その中は祝日もさほど多くなく、まとまった学習や部活の取り組みなども十分できそうです。あるいは、受験生にとってはいよいよ本格的に勉強に集中できるようになることでしょう。いやいや、そんな悠長なことは言っておられず、とうとうお尻に火が付くことになると言った方がいいのかもしれません。
一番長い休みである夏休みから、一番長い学期が始まるわけですから、子どもたちの環境は一変します。生活リズムもがらりと変わるでしょうし、食事も給食が加わってずいぶんと変わります。そして、子どもたちは慣れない集団生活の中でずいぶんと緊張することも、また多いことでしょう。ストレスがたまってきやすい時期になります。
以前教えてもらったことですが、子どもたちの自殺は2学期の始まる前後に多くなるそうです。単純に環境が変わるだけなら、新学年が始まるころの方が多くなりそうですが、そうではないようなのです。1学期は緊張はしているけれど、何とかそれに付いていくことができているし、周囲の大人たちも子どもたちの様子を丁寧にみているからなのでしょう。
ところがその緊張が夏休みでとれてしまい、2学期が始まってもなかなかもとの調子に戻らないこともあります。本人も「こんなはずではなかったのに」という気持ちが強くなるかもしれません。教師や親たちも、子どもたちがすでに学校生活に慣れているからと、たかをくくっていることもあるかもしれません。
何が悪さをしているのか、よく分かりませんが、いずれにせよ、2学期の開始前後には子どもたちの様子を注意深くみてあげる必要があるようです。元気のない姿、うつむいた背中、表情の乏しい顔を見かけたら、子どもたちに丁寧に声をかけてあげてください。もし話を聞いてもらいたいようなら、話しやすい雰囲気を作ってください。無理に聞き出そうとすると逆効果のこともあるので、深追いはしないで。でも、「話があるならいつでも聞くからね」という声もそえておいてください。
さあ、明日から本格的な学校生活のスタートです。子どもたちはみんな元気かな? 気持ちを楽にもって、快く過ごせるといいですね。
投稿者 tsukada : 23:41
2006年09月01日
宿題は終わっていましたか?
9月になりました。やっと学校が始まってくれて、やれやれ・・と思っておられる親御さんも多いでしょうね。でも明日からはまた週末の連休。来週になってやっと落ち着くというところでしょうか。お疲れさまです。
今日は大きな荷物を抱えて登校する子どもたちの姿を見かけました。宿題をちゃんとこなしたようですね。我が家にももう小さな子どもはいないので、最近の宿題事情は詳しくは分かりませんが、昔とは変わってきたのでしょうか。以前はやたらに量が多かったように思います。「ゆとり教育」のために、逆に休み中の課題が増え、子どもたちの「本当のゆとり」がなくなっていたように感じたものです。
昨日で当院の増改築工事がおおむね終了し、今日はその竣工検査や引き渡しを受けました。開院から16年ほどがたち、玄関口、外壁、屋根などの傷みが出てきたので、その修繕をしたことと、院長室を増築したのが主な工事です。工事中は医院の周囲に足場が組まれたり、駐車場の一部を閉鎖して作業スペースにしたりしていたので、患者さん方にもとてもご迷惑をおかけしていました。これでやっときれいになり、すっきりもしたので、当院の「夏の宿題」は無事終わりました。
でも、実際に工事をしていると、いろんな不具合や新しい問題も見つかってきました。そのため、あと1か月ほどはこまごまとした工事が続くことになりました。その意味では、宿題はまだ未完成かも。
追加工事の中で一番大きなのは基礎部分の水対策です。工事の最初に床下をのぞいたところ、けっこう水で濡れていました。当院のあるところはもともと水位の高いところにありますし、田を埋めて作った土地ですが、その埋め立てにあまり水はけの良い土が使われていなかったようです。そのため以前から地下からの水が問題になっていました。
でも、いろいろと調べるうちに、基礎の下からではなく、周囲から入り込んでくることが分かりました。今年の梅雨は異常な大雨が続いていて、土地がたっぷりと水分を含んでいました。そして、その水が基礎のコンクリートにできていたひび割れなどから内部に進入してきたのが、原因でした。
実際に基礎コンクリートの外の土を20〜30センチほど掘るだけで、水がわき出てくるほどでした。まるで水の上に建物が浮かんでいるといったような状態。これでは床下が水だらけになるはずです。
このままでただちに建物が傾いたりすることもありませんし、まして水に沈んでしまうこともありません。でも、見つけたしまったからには、そのままというわけにはいかないでしょう。今のうちに問題の根は摘んでおくにこしたことはありません。
その他は、院内のペンキ塗りなどの細かいことがいくつか。いずれも至急修繕する必要があるわけではないのですが、外側が新築したかのようにきれいになったのに、中が汚れたままというのも不釣り合いです。この際いっしょにピカピカになってもらおいましょう。
ということで、「積み残しの宿題」が全部終わるのは、秋の半ばになりそうです。
投稿者 tsukada : 23:22