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2006年09月07日
今週は喘息とおたふく
今週に入ってお天気の悪い日が続いています。今日は一時「大雨洪水警報」が出たほど。先週までの暑さが遠のいてくれたのはいいことですが、あまり雨が降りすぎるのも困りもの。やっぱりほどほどがいいですね。
低気圧の発達とともに、喘息発作を起こしているお子さんを多くなりました。それも今週に入ってからの“現象”です。気圧の変動や気候の変化に敏感なんですね。喘息が「気象病」と呼ばれる所以(ゆえん)です。
今週もおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)はまだまだ多く発生しています。きっと2学期も続くことでしょう。一生に一度の感染症とはいえ、かかってしまうと1週間ほどは登園・登校が停止になります。中には髄膜炎や難聴などといった合併症もけっして少なくありません。思春期以降の男性がかかると副睾丸炎に、女性がかかると卵巣炎になることもあります。そんな感染症ですが、あらかじめワクチン接種を受けておけばまずかからなくてすむくらいの免疫ができます。
日本では任意接種の扱いですし、受けている子どもたちはまだ少数です。一方、欧米では受けるのが当然というワクチン。麻疹、風疹にさらにおたふくを加えた三種混合ワクチンの形で、全ての子どもたちが受けています。それも2回が普通です。ワクチンを徹底している国や地域では、おたふくかぜの流行がなくなり、発生数が極端に少なくなっています。当然、髄膜炎や難聴などをおこすこともなくなりつつあります。
どうも日本は予防接種に対して独特の考え方をしているようです。一日も早く、子どもたちを難聴などから守るために、おたふくワクチンを全ての子どもたちに接種できるような体制にしてほしいものです。
でも、制度はそう簡単には変わりません。当面は任意接種ですが、医学的には同じ医療行為をしています。誰がその費用を負担するかの違いだけです。まだかかっていないのであれば、お子さんのためにぜひおたふくワクチンを受けるようにお願いします。大人の方も同じワクチンですので、やはりかかったことのない方はお子さんと一緒に小児科にいらっしゃってください。
投稿者 tsukada : 2006年09月07日 23:26