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2006年11月30日
雪起こしの雷
今日で11月が終わり。ここ新潟は、強い雨に加えて雷もなっています。西の方からやってくる雷を、この地方では「雪起こしの雷」と呼んでいます。もうすぐそこまで雪の降る冬がやってきているからです。
例年は11月下旬にミゾレが降り、地面が白くなることが普通です。今年は温かい秋のおかげで、冬の訪れが遅くなっていますが、それでもやっぱりそろそろ・・といった雰囲気です。
昨年は「暖冬少雪」の予報だったにもかかわらず、12月にまれに見る大雪に見舞われました。今から20年とか30年くらいまえには年末までに一回は屋根の雪下ろしをするくらいに多く雪が降るのが当然でしたが、ここしばらくはそれほど降らなくなっていました。昨年は、例外的な大雪だったんですね。さあ、今年はどうでしょう。
週間天気予報を見たら、ここ1週間はずっと悪いお天気。そして、日曜には雪だるまのマークも見かけました。積もるほど降ることはないでしょうが、でもやっぱり!です。まだ自動車のタイヤも雪道用に換えていないので、そんな準備をちゃんとしておかなくてはいけないと思い始めました。何しろ、お尻に火がつかないとなかなか動かない性格なもので。
明日は私にとってドキドキすることが待っています。『朝日新聞』の投書欄「窓」に、私が書いた投書が載る予定だからです。先週の家庭欄に「病児保育」のことが取り上げられました。その記事に対して、ある女性が書いた意見の掲載されたのが今週の日曜でした。それに対して、私なりの意見を書き、係に送ったところ、掲載するとの連絡が入りました。
ということで、明日の朝は真っ先に新聞を開いてみようと思っています。皆さんも、よろしかったらお読みになって下さい。内容については、また後日、詳しくお話をしたいと思います。
投稿者 tsukada : 23:55
2006年11月29日
看護大学の講義が終わりました
看護大学の講義は、無事終わりました。学生さんたちが良く理解できたかどうかは別として、とりあえず3時間の授業をこなした形です。その内容は・・さあ、どうだったでしょうか。当の学生さんたちに聞いてみたいような、でも聞くのが怖いような感じです。
私は小さいときから話すのは得意ではありませんでした。人前では上がりますし、話しながら「あ! もっと調べてくれば良かった・・」などと思い始まると、その後はしどろもどろになることも。そんな私ですが、最近では何とか一人前に話せるようになってきたようです。看護大学の講義も4年目になりましたし、時々ですが講演会を頼まれることもあります。
この地域のコミュニケーション・ラジオであるFM-J(エフエム上越)で、毎週1回、番組の中でお話をしているのも、良い経験になっているようです。子どもたちの健康作りなどのついて、15分番組を受け持っています。パーソナリティーの方から問われるままに答えていくのですが、もう10年ほどになったでしょうか。飽きやすい私なのに、よくぞ続いているものと、感心しています。(内容はマンネリ化しているとしたらご容赦を)
長い時間話し続けていると声がガラガラしてきます。そうなるとやたらに疲労感を感じてしまいます。以前は1時間ほどが限度でしたが、このごろは鍛えた(?)ためか、2、3時間は大丈夫になりました。それでも、毎日はとても。話すことを仕事にしているアナウンサーの方や、学校の先生方などを尊敬してしまいます。
年に1回の私の“義務”がやっと終わりました。また来年も、と担当教授から頼まれましたので(社交辞令だったりして・・)、次の1年間、話す内容を温めておこうと思っています。
さあ、次は来週のあのイベント・・12月7日の「JCVフォーラムin東京」のワクチン対談。でも、芸能人にお会いできるということで、楽しみにしています。
PS 今月金曜(12月1日)の『朝日新聞』投書欄“窓”に私の投稿が掲載される予定です。病児保育について書いたものです。詳しい内容はまたあとでお話ししますが、どうぞお読みになってみて下さい。
投稿者 tsukada : 23:28
2006年11月28日
明日は看護大学で講義
明日は市内の県立看護大学で講義をすることになっています。臨床小児科学という講座の中で、『呼吸器疾患(喘息など)』と『感染症・予防接種』の2つ。90分授業を2本、続けて行います。
いずれも小児科の中ではとても大切な部分。喘息は内科でも学びますが、小児科独特の部分もあります。ここ数年間で、喘息に対する考え方や治療方針、使用する薬もずいぶんと変わってきていますので、気を抜くことはできません。
感染症や予防接種は、小児科の独壇場のようなところです。小児科外来は感染症ばっかりといってもいいくらいですし、予防接種は小児科以外ではほとんど触れることがありません。それらの基本的な知識や考え方を、良く理解できるようにお話ししてくるつもりです。
もし時間があれば、今話題になっている「少子化問題」や「子育て支援」についても触れておきたいとも思っています。当院に併設している「わたぼうし病児保育室」の紹介もしてみるつもりです。駆け足で、さわりだけでもお話をしてあげたいです。
というのも、看護大学生の多くは女性であり、いずれご自身が子育ての中で直面するだろう問題だからです。看護師という仕事を持ちながら、結婚し、お子さんを産み、育てていく時、きっとこの問題にぶつかるでしょう。その時、「病児保育」について知っていて、周りに手助けしてくれる病児保育施設があれば、どれくらい助かることでしょう。それは女性看護師だけではなく、男性の看護師も同じことです。
例によってたくさんのスライドを用意しました。それぞれの講義に100枚ほど。それに加えて「子育て支援」について50枚くらい。それを正味3時間で使おうというのですから、無謀ですね。
実は、講義で使う分はすでにプリントにして学生さんに配ってありますので、明日はそれにメモ書きしていけばすむようになっています。それでしゃべりのスピードを上げることができそうですし、あとで復習するときにも役に立ててもらえることでしょう。
私がこの大学で講義を始めてから、今年で4年目になります。2年生に対して行っていますが、その最初の学年は今年の春卒業して、みな看護師として第一線で活躍しています。お話した内容が、多少なりともお役に立てているといいのですが、どうでしょう。
実は私にとっての“第1期生”の一人が、当院の看護師として勤務しています。大学を出たばかりの若くて優秀な看護師さんにお勤めいただけるのも、私が講義をしたことが縁だったようです。嬉しいですね。当時はまだ、どんなふうに教えてあげたらいいか、迷いながらの授業でしたが、それもまた懐かしい思い出です。
さあ、明日はマシンガンのように話しまくります。学生さん、途中で眠くはさせませんからね! 覚悟を!!(^_-)
投稿者 tsukada : 23:32
2006年11月27日
狂犬病の予防接種
このところ、当院でも狂犬病の予防注射をときどきしています。もちろん獣医院ではありませんので、犬に対しておこなっているわけではありません。接種を希望される方に注射をしています。
当院で初めて狂犬病予防接種をしたのは今から10年ほど前になります。中近東の国へ派遣される教師のご一家だったと思います。破傷風などのワクチンといっしょに狂犬病についても予防接種をしておきたいと言われた時には、私もえ!?っと驚きました。それって、犬にするのでは、と。
メーカーに問い合わせて、人のためのワクチンが用意されていることを知りました。日本では犬に対して狂犬病の予防接種を徹底したために、国内での発生はまずありません。そのために、私たちは安全に暮らせるようになっていますが、海外では、そうではない国がまだ多いことも知りました。
この世界地図を見ても、狂犬病の発生数の多い国が、実は世界の大半だという、怖い事実がよく分かります。日本は、狂犬病についても実に“平和”な国なんですね。でも“戦場”のような国が多いことを、忘れてはいけないようです。
昨年のことだったと思いますが、子犬の輸入が厳しく制限されました。狂犬病がまだ多く発生してる国からは、生後半年までの子犬は輸入させないという処置です。これくらいにならないと、その犬が狂犬病になっていないかどうか、検疫をすることが難しいということが、その理由だそうです。
そして、その対象国に中国やアメリカが入っていたのにもビックリしました。東南アジアや中近東の国々だけだと思っていましたが、こういった国も、狂犬病についてはまだ“発展途上国”なんですね。
ここ数週間で、日本でも狂犬病で亡くなる方が数人でています。それらの方は、みな海外で犬に噛まれ、帰国したあと発症しています。狂犬病は伝染する病気ではありません。日本の国内での事故ではないことが、私たちにはまだ救いです。
世界ではまだまだ発生数が多い感染症です。インドでは年間に数万人の死亡があるのだとか。当面は海外に出かけるときには、ぜひ狂犬病の予防注射を受けていくことをお奨めします。そして、放し飼いになっている犬も多いようですので、犬に近づかないように気をつけていてください。
もしかしたら、いずれ日本の中にいても危険になるかもしれません。ペットとして飼われている犬の何分の一かは狂犬病の予防接種を受けていないのだそうです。野犬化している犬も、少なくありません。海外から不正に輸入されている犬もいるようです。もしも日本でまた狂犬病のウイルスをもった犬が増えていったら・・その時には人間がワクチン接種を受ける必要があるかもしれません。そんな時がこないことを願っていますが。
投稿者 tsukada : 22:23
2006年11月26日
和田毅投手のルール
ソフトバンクの和田毅投手が、社会貢献活動をしたプロ野球人を表彰する「ゴールデンスピリット賞」を受賞されました。先日(24日)その授賞式があり、テレビでその模様が放映されたので、ご覧になった方も多いことでしょう。
和田投手のことは、この「院長ブログ」でもお話したことがあります。「世界の子供にワクチンを日本委員会(JCV)」の活動に賛同し、昨年から協力している方です。彼の「ルール」があり、試合で1球投げるごとに10本(勝ち試合は20本)のワクチンを送るというのがそのルール。昨年は4万5770本を寄贈し、今年も5万4810本の寄贈を予定しているとのことです。
プロ野球選手といえども、ただ試合をしていればいいというのではないようです。もちろん、本業をおろそかにしてはいけないわけですし、試合の中で素晴らしいプレーをすることは当然のこと。でも、それだけではなく、もっと社会に役に立つことをしていこうという気持ちをもっていることが、とても嬉しいです。
プロの野球選手といえば、子どもたちのあこがれの的。夢や希望を与える仕事です。そんな人たちが、社会のために役立つことを率先して行うことで、子どもたちにも社会貢献へ目を向けるチャンスになります。和田投手の場合には、予防接種を受けることができずに死んでいく子どもたちが、今の地球上にまだ大勢いることを教えてくれています。そして、そんな子どもたちのために自分たちにできることを、できる範囲で、みんなが協力してやっていこうという気持ちを、私たちに持たせてくれているのだと思います。
和田選手は25歳。まだ若いのに、偉いです。物事をきちんととらえて、行動できるのだと思います。
当院もこの「世界の子どもにワクチンを」に1995年から協力しています。医院に設置した募金箱や、イベントなどを通じて患者さんや地域の方から多くの善意をいただいています。それに加えて、「塚田こども医院のルール」があります。当院で予防接種を受けられると1回につき100円を募金しています。その累計は、先月末で400万円を超えました。
「世界の子どもにワクチンを」のHPには、ポリオのワクチンは1人分が約20円だと紹介されています。単純計算すると、当院を通じてお送りした募金は、ポリオワクチン20万人分に相当することになります。和田投手の瞬発力にはかないませんが、長い時間をかけることで、きっと多くの子どもたちを救うことができてきたのではないかと思います。
この委員会の東京でのフォーラム(12月7日)に、私も対談者の一人として招かれていますが、贈呈式を予定していた和田投手は残念ながら欠席なのだそうです(球団から代理の方がお見えになるようです)。“同じ誕生日”の有名人とお会いできると楽しみにしてたのですが、ちょっと残念です。
投稿者 tsukada : 20:37
晩秋
秋もようやく終わりを迎えようとしています。自宅前にある桜の木もすっかり葉を落としました。
おかげで家の周りは落ち葉だらけ。小一時間かけてお掃除をしました。ここしばらくそのままになっていて、山のようになっていたので、すっきり! でも、数時間後にはまた落ち葉が。午後にはもう一度箒(ほうき)をにぎりました。
公園から越後の名峰=妙高山が見えます。山頂付近は白くなってきました。まだ谷の部分に雪が積もっていて、筋状になっている程度。例年に比べれば、やはり冬の到来は遅いようです。
今冬のお天気予報は「少雪暖冬」なのだとか。雪国に暮らす者としては、そうあってほしいですね。でも・・昨年も今頃、同じ予報をしていませんでしたか? その直後、12月に大雪に見舞われました。そんなことがあると、予報をどこまで信じていいのか、不安になります。さあ、今年はどうでしょう?
投稿者 tsukada : 16:24
2006年11月24日
冬は遠のいたのかな?
昨日は「勤労感謝の日」。私にとっては何週間ぶりの休日になりました。このところ“働き蟻”のようになっていたようで、丸1日何も仕事がないのは珍しいこと。ゆっくりと家で過ごしました。
もっとも“ワークホリック(仕事中毒)”を自認している私のことですから、全く仕事と無縁の1日ということはありません。来週にせまった看護大学の講義の資料作りをしていました。むしろそのための“休日”でした。(やっぱり直前にならないと準備が進まないですね。以前はイヤな性格だと思っていましたが、いつもそうなるので、最近はそれも仕方ないと居直っています)
午前中は少しお天気が良かったので、我が家のコーギを連れて散歩(「連れられて」の方が正しいかも)。今年は秋が温かく、冬の訪れが遅くなっているようですね。11月下旬というのに、まだ初秋のような風景の中で、写真を撮ることができました。
ここは高田公園。最近「日本の歴史公園百選」に選ばれたとか。我が家の庭のようなところですが、なかなかのものです。いつもタダで利用させてもらって、すみません。(そのお返し?に、時々町内の清掃奉仕に協力しております)
お堀にアヒルもいます。3匹でお散歩に出てきたようで、私たちの姿を見て、スタスタと逃げていきました。お尻を振り振りしている様子はかわいいですね。まるで、大きなおむつをしているよちよち歩きの赤ちゃんのよう(*^_^*)
この橋は、昔に実際にあった橋を数年前に再建したもの。檜造りの贅沢な橋です。その名を「極楽橋」と言います。私と愛犬の散歩にときどき通らせてもらっています。
そんなこんなで、ゆっくりした休日を過ごしました。今日は休み明け。予想通り、混み合った外来です。明日はまた土曜で外来診療は半日だけ。それに加えて午後はインフルエンザ予防接種の特設外来です。ちょっと大変そう。どうも余分な休みがあると、その反動が怖いです。いっそ、祝日はないようがいいかも・・休み慣れていない小児科医の戯言(たわごと)です(-_-)
投稿者 tsukada : 23:06
2006年11月23日
小宮悦子さんが泣いた!
昨日の夕方のこと。仕事をしながらテレビを見ていた(それとも、テレビを見ながら仕事をしていた?)のですが、その中で「おや!」という場面がありました。キャスターが番組途中で言葉をつまらせ、原稿を読めなくなってしまったのです。
その番組はテレビ朝日の「Jチャンネル」。先日“破産”した夕張市の財政再建策についてのニュースの中でした。360億円もの借金を返すために、住民に多大な負担をしいる再建策がだされていますが、そのあまりにひどい内容に、小宮悦子さんが絶句したしまいました。
確かにひどい内容です。市内の7、8校ずつある小中学校をそれぞれ1校に。老人ホームは廃止。ゴミ処理は有料化。上下水道の料金は2倍に。保育料負担は数十万円もの負担増。・・
そのあまりにヒドイ内容に、解説者は「借金で破綻した自治体はこうなるんだという“見せしめ”にされている」と憤慨。それを受けた小宮さんが「これが“美しい日本”なのでしょうか」とコメントしたあと、涙ぐみ、言葉をつなくことができなくなりました。
次のニュースを紹介しなくてはいけないのですが、その原稿を読むことができず、隣にいた若いアナウンサーにそれを渡し、彼がそれを“代読”して番組は続いていきました。
それにしても、夕張市の再建策はあまりにひどい内容です。確かに財政破綻をしたわけですし、「豊かな市政運営」はできないでしょう。でも、そのしわよせを住民が受けなければいけないのでしょうか。ある程度は仕方ないにしても、「全国最低レベル」の生活を強いられるなければいけないのはどうしてなのでしょう。住民にどんな責任があるというのでしょうか。
夕張と言えば、かつては炭坑で栄えたところ。それがエネルギー革命によって一挙に衰退していきました。その後の自治体運営の過ちはありますが、最初のきっかけになったのは「国策の変更」であり、「時代の変化」です。今の窮状を思うとき、国が自らの問題を棚上げし、夕張市に対してあまりに酷なことを言うことが、信じられません。まずもって、国の責任が基本にあるということを、忘れてもらいたくはないですね。
その後の市政運営に大きな問題があったわけですが、その点でも国の問題は否定し得ません。観光を市の中心に置こうとしたわけですが、その一つ一つに対してそうとう大きな補助金を出していたのは、ほかならない国です。それが適切な運営をされず、利益をあげることが出来ないままに膨大な借金財政になっていきましたが、それを黙認したり、時にはむしろその方向に誘導していったのは国そのものです。
そんな国が、自分の罪や責任にほおっかむりしたまま、夕張市の市民に過重な負担をしいるのは、許せないことです。そんなに国はちゃんとしていたのですかと言いたいです。日本の財政を借金でめちゃくちゃにしているのは、他ならない国自身ではありませんか。
小宮悦子さんの涙が、日本の多くの心ある人たちの気持ちを代弁してくれているように感じました。私も、涙が止まりませんでした。
投稿者 tsukada : 23:04
2006年11月21日
今日は東京のJCVさん
今日は東京からお客さんがお出でになりました。遠路を新潟までご苦労さまでした。先日来お話をしていている「JCV(世界の子どもにワクチンを)フォーラムin東京」の企画の打ち合わせのためです。
「東京のJCV」事務局でお仕事をされている江塚さんがその方。お昼にいらっしゃって、私と1時間ほど話をし、そのあと駆け足で当院の中と、上越市の“名所”を見て回って午後には帰京されるという、本当に慌ただしい日程でした。
フォーラムでは「ワクチン対談」で早見優さんのお相手をさせていただきますが、どんな流れでどんな内容をお話すればいいか、など、具体的なことを教えていただきました。こちらからも、ぜひ触れておきたいことなども説明しました。これからさらに煮詰めて、当日はみなさんによく分かってもらえる内容にしていきたいと思っています。
折しも来週、市内の県立看護大学で臨床小児科学の講義をする予定で、その中で予防接種についても看護学生さんたちにお話しすることになっています。フォーラムでスライドを使って講義するというわけにはいきませんが、大学での講義の内容もまた生かせるかな、とも思っています。
フォーラムの打ち合わせでは、お昼休みをめいっぱい使ってお話をしましたが、ワクチンのこと以外に、いやそれ以上に盛り上がったのが、当院で行っている病児保育のことでした。
当院は「わたぼうし病児保育室」を併設し、子育て支援の一つとしてその運営に取り組んでいます。今の日本はいまだ男性優位の社会が続いていて、女性が家庭や育児のことなどに大きな負担をせざるをえません。とくに子どもが病気になったときの負担はとても大きなものがあり、その結果、女性が働き続けることができず、社会の中でますます孤立していってしまうこともおきています。そんな時の“強い味方”が病児保育です。
病児保育を「子育て支援」とは言っていますが、実は「母親支援」であり、「女性支援」の側面が大きいのです。こういった話は、この「院長ブログ」をいつも読んでくださっている方にとっては、もう当たり前のようになっているかもしれませんね。
全国のどこにでもあり、気軽に利用できればいいのですが、残念ながらまだそこまでは普及していません。当院のわたぼうし病児保育室は、まだまだ珍しいものなのかもしれません。今日はせっかく遠くから来ていただいたので、わたぼうし病児保育室も見学してもらいました。そして先の話のように、病児保育の話題で盛り上がっていたというわけです。
「世界の子どもにワクチンを」の活動と、病児保育は直接には関係はありません。でも、深いところではつながっていると、私は思っています。今私たちにできることを、それを必要とし、求めている人たちに対して行うことは、同じ地球に(同じ社会に)いっしょに生きている者として、いわば当然のことだと思うのです。そんなことを、多くの人たちが行うことで、みんながともに幸せになっていけるでしょう。
それは、上から下に与えるような「施し(ほどこし)」ではありません。金(かね)を使えばいいというような“慈善行為”でもありません。
大変なときに助けてもらえた人は、他の人が大変なときに助けてあげらえるようになります。辛いときに温かい言葉をかけてもらえた人は、他の人が辛いときに温かい言葉をかけてあげられるようになります。苦しいときに支えてもらえた人は、他の人が苦しい時に支えてあげられるようになります。いっぱい愛された人は、他の人をいっぱい愛せるようになります。
今できることを、みんなが少しずつ手をたずさえながら行っていくことで、同じ社会に、同じ地球に生きる人たちが、互いに少しずつ幸せになっていける・・そんなふうに思っています。それが私にとっては「世界の子どもにワクチンを」に協力する意味であり、病児保育を行っている意味です。
フォーラムでは、委員会の趣旨から少しそれるかもしれませんが、当院で行っている病児保育についても少し触れさせてもらえたらいいな、などと思っています。そうすることで、日本の子どもたちや、子どもたちを守り育てている若い親御さん方へも温かいメッセージが伝えられることでしょう。
さてさて、またもや大きなことを言ってしまいました。フォーラムではちゃんとお話ができるでしょうか。ちょっと心配になってきました・・。
投稿者 tsukada : 22:28
2006年11月20日
2つのJCV
当院の職員は、このところ「2つのJCV」を巡って混乱気味です。一つは「世界の子どもにワクチンを・日本委員会」(Japan Committee Vaccine for the World's Children)。この会が開催する東京でのフォーラムに、私が早見優さんの対談者として呼ばれている話は先日から「院長ブログ」でも紹介しているところです。
もう一つのJCVとは「上越ケーブルビジョン」(Joetsu Cablevision)という会社です。新潟県上越市を中心に、ケーブルテレビ網を築いています(約36,000世帯が利用)。内陸側は豪雪地ですし、海岸側は塩害があり、屋根の上にテレビアンテナをつけても数年もたない地域だということで、アンテナの必要のないケーブルテレビが普及してきました。独自の番組も放送していて、当院もその一つの「子育て応援団」のスポンサーになっています。
同じ「JCV」を使った2つの団体があるわけですが、それが今、当院で混乱状態にあるのは理由があります。それはやはり東京でのフォーラムに関係しています。
このフォーラム(12月7日東京・新生ホールにて)では、「子どもワクチン対談」が企画されていますが、歌手で子育て中の早見優さんの相手を私が務めることになっています。一方は超有名な芸能人。それに対して私は全くの無名。なんで新潟からこんな田舎者を呼んできたのか、などと言われそうです。
そんなブーイングを心配したスタッフの方から、塚田と塚田こども医院を紹介するビデオを作ってもってくるようにとの“指令”が来ました。それならとお願いしたのが、地元のテレビ会社のJCVです。
先週、急きょお願いし、今日はそのためにカメラが入りました。インフルエンザ予防接種たけなわの時期なので、その模様や、診察の様子をまず撮影。当院の子育て支援の一つである「わたぼうし病児保育室」も、丁寧にカメラに収めていかれました。
この間のやりとりでは、ただ単に「JCV」とだけ言ったのでは意味が通じていないこともありました。「東京のJCV」からの依頼で、「上越のJCV」に撮影してもらうことになった、などと、丁寧に言わないと行き違いが起きがち。あるいは「あっちのJCV」と「こっちのJCV」を言ってみたり。
ここ上越では「JCV」と言えばケーブルビジョンのことを指します。というより、それしか知らないと言ってもいいでしょう。ですので、「JCVフォーラム in 東京」と言うと、「何でケーブルビジョンのフォーラムを東京でするの?」といった反応が返ってきます。当日の午後は臨時に休診にするので、患者さんにフォーラムのことを話しているわけですが、なかなか一度では通じてきません。それも仕方のないことですね。
さてさて、今日の撮影でどんなプロモーション・ビデオができてくるやら、楽しみな反面、ちょっと不安な気持ちでもいます。モデルが悪いから仕方ないのかもしれませんが・・。「上越のJCV」さん、見栄えのするビデオに仕上げて下さいね!!
投稿者 tsukada : 23:04
2006年11月19日
お年寄りも診る小児科医
日曜日の今日は、休日診療所で仕事をしていました。世間一般は行楽シーズンなのでしょうか。相変わらずの仕事人生です。
このところずっと雨続きでしたし、私も忙しかったりして、愛犬の散歩をずっとさぼっていました。今日は珍しくお天気が良くなったので、仕事が終わったらすぐに帰って、暗くならないうちに散歩をさせてあげようと思っていたのですが・・
いつもと違うことを考えたせいなのでしょうか、休日診療所勤務が終わった4時には、また雨模様になっていました。どうもふだんの行いが悪いようです。
今日の休日診療所は、それほど混み合ってはいませんでした。内科小児科を一人で診ていますが(他に外科の先生が一人おられます)、ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)の患者さんがやや多めで、その他は少しずつ。小児科医ですので、子どもの急患は何人でも任せて!って感じなのですが、大人はちょっと・・。とくにお年寄りの方が来られると、こっちの方が固くなってしまいます。
医者に成り立ての頃は、どんな所に一人で行っても対応できるように、どんな科も勉強しましたし、高齢者はむしろ得意だったはずなのに。小児科医になって子どもたちばかりを相手にしていたら、だんだんと大人や高齢者には苦手意識が芽生えてきてしまいました。時が流れたんですね。
とりあえず、昔勉強した知識も総動員し、あとは丁寧にお話をお聞きする中で、何とか内科の急患もこなしています。冷や汗をかきながらですが・・
先日、休日診療所の管理をされている先生から面白い話もお聞きしました。お年寄りの方から出た話だそうです。「小児科の先生に診てもらったけれど、いつもの先生より良く話も聞いてもらえた」「久しぶりに聴診器を当ててもらった」と嬉しそうに語っていたそうです。
かかりつけの内科の先生と違って、子どもを相手にするのが“商売”の小児科医がきっと頼りなく、孫のように見えたのかもしれませんね。でも、そんなお話をお聞きすると、こちらも嬉しくなります。
大人やお年寄りを診る技術は劣るけど、心を診ることは上手なのかもしれませんね(*^_^*)
投稿者 tsukada : 22:28
2006年11月18日
子どもたちの自殺から思うこと
このところ、毎日にように子どもたちが自殺していると報道されています。その多くはいじめが関係しているとも。自殺を予告する手紙が文部科学省や教育委員会などに相次いで寄せられ、校長先生などの自殺もおきています。先日の「未履修問題」がおきたばかりですが、いったい日本の教育界はどうしちゃったのでしょう。
誤解を恐れずにお話をしますが、いわゆるティーンエイジャーは自殺をしやすい年頃です。思春期に入って、自分とはいったい何者かということを問いかけ始め、その中からよりしっかりした自我が形成されていきます。しかし、それは同時に周囲の人たちとの関係が、必ずしもうまくはいかないことを意味します。自分は自分、他人は他人と分けて考えられるようなる一方で、完全に独立した存在ではないことにも気づいてきます。
一定の関係の中で、お互いの存在を認め合うことが、うまくできるようになってくれればいいのですが、なかなかそれがいまくいきません。自分を強く押し出すと、周りから押し返され、へこんでしまいます。でも、せっかくつかみかけた自分自身を失いたくない。そこに、心の葛藤が生まれます。
そのエネルギーが大きい時、思春期の子どもたちは自分の存在を無にしてしまうことを選びます。自殺です。そのままにしておくわけにはいかず、しかし、周囲に強くあたることは自分の求めている人間関係を自ら否定してしまうことにも気づいているのかもしれません。
石原都知事は、もっと強くなれと言いました。そういった一面も、確かにあるでしょう。でも、普通の人たちはそれができないから自殺するんです。周囲のことなんて何も気にならない、自己愛性の強い石原氏ならではの考え方です。
多くのケースではいじめが直接的、または間接的に関係しているようです。もちろん、いじめはいけないことです。でも、今の日本の大人たちで、本当にいじめに対して正面から立ち向かっている人がどれくらいいるのですか? 日本の政治も、教育も、これだけの腐敗、いいかげんざ、人権無視があって、でもそれを平然と行ったり、黙認したり、ときには利用したりしている大人たちが、どの顔をして子どもたちに「いじめはいけないん!」って言えるのか、不思議でなりません。
子どもたちは大人の様子をちゃんと見ています。そして、そこからとても大切なものを学び、自分のものにしていきます。子どもたちにとって、生きていくうえでの規範(モデル)となれるような大人が、家庭にも、学校にも、地域にも、そして社会全体にもぜったいに必要なのです。年齢が小さければ小さいほど、身近な人たちがそうでなくてはいけません。そんな目で見ていただくと、今の社会がとても貧相に見えてきませんか?
でも、やっぱり子どもたちにはぜひ伝えたいです。「死にたくなる時もあるだろうけれど、死んではいけないんだよ」と。死んだら楽になるのではありません。死んだら終わりなのです。楽しいことも嬉しいことも、もう来ません。
「死」はいずれやっては来ますが、自分でそれを選んではいけないのです。なぜって、それが私たちに与えられた命だからです。辛いこと、イヤなこと、納得できないこと、ばかげたこと・・みんな一人で背負わなくていいだよ。そう思うのは、あなたがしっかりとした大人に近づいているからなのだから。良識をもち、正しい判断が少しずつできるようになってきたからこそ、みんなとうまくいかないだけなのだから。
そんな言葉を、子どもたちに伝えてあげたい気持ちでいっぱいです。もうこれ以上、子どもたちの自殺がおきないことを、そして子どもたちが穏やかで幸せに過ごせるよう、心から祈っています。
投稿者 tsukada : 21:12
2006年11月17日
復活/同級生
秋の深まりとともに、子どもたちの間にもいろいろな感染症が多くなってきています。数の上では普通の風邪が一番ですが、それ意外にウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)も多くなってきました。ノロウイルスやロタウイルスとった名前のついたウイルスがおこす感染症で、急に吐いたり下痢をしたりします。
園や学校などで集団発生することもよくあります。医療機関や介護施設での発生も、よくおきています。十分な手洗い、食品の衛生などに注意をするようにお願いしていますが、それだけで感染の発生や流行を防ぐことは必ずしもできません。
数日前から新潟市のある小学校でも百人単位での患者発生があったと報道されています。まだ冬になっていないこの時期での流行は珍しいようです。これからの季節、十分に警戒をしていて下さい。
心配なのは脱水症。数回吐いたくらいではすぐには脱水にはなりませんが、半日以上吐き続けていたり、水分が全く摂れない状態だと心配です。とくに顔色が悪く、グッタリしている場合には早めに受診をするようにお願いします。
脱水になりやすいのは乳幼児と、お年寄りです。本人からの訴えがあまりないこともありますので、周りの大人たちが様子を良く見ているようにして下さい。
実は、かく言う私もここ数日、体調を崩していました。どうやらやられたようです。一晩ぐっすりと休んだら楽になり、診療は普通に行うことができていました。でも、やっぱり辛かったですね。ちょっぴり、患者さんの気分を体験しました。
今日、当地である講演会が開かれ、出席してきました。大学教授の「放射線治療の最前線」という演題ですので、小児科医の私には縁遠い話。それで出かけていったのは、演者が私の高校時代の同級生だったからです。
高校時代の同級生では、他にも何人か教授がいるようです。彼以外にも、医学部の教授もいます。肩書きだけで判断してはいけないのでしょうが、でも、やっぱりすごいことです。そんな友人がいたなんて、嬉しいことです。
同級生には医者になったのもわりと多く、市内で勤務医や開業医をしているのもけっこういます。“出世頭”を見ようということでもないのでしょうが、自然と同級生が集まってきました。そこで撮った写真がこれです。
右下の方を除いて、あとは全部同級生。教授は右から二人目。私は左下で小さくなっています。同じくらいの年齢のはずなのに、バラエティーに富んでいますね(^_^;) 中には、今月二人目の赤ちゃんが生まれたばかりのパパもいるんですよ。見た目も含めて、様々です。まあ、誰がどんなかは言わないことにしますが・・
私は49歳(もうすぐ50歳・・とはまだ言いたくありません。世間的には誤差の範囲でしょうが、最後の抵抗をしています・・)。これくらいになると、やっぱり昔の仲間に会いたくなるんですね。
以前は「俺はまだ・・」なんて思っていましたが、そんな歳になってきていることを、そろそろ素直に認めなくてはと思うようになってきました。私もちょっと丸くなってきたのかな(^_-)
投稿者 tsukada : 23:39
2006年11月16日
昼間というのに・・
ここ新潟も晩秋から初冬のような気候になってきました。今日は一日雨。早くから暗くなり、午後の外来は街灯をつけてまるで夜のような雰囲気です。
写真は昨日の日本海の風景。近くの小学校や保育園の健診に出かけたときに撮りました。太陽は出ていましたが、風が強く、午後3時くらいだったので、もう日が傾いていました。こんな中でもサーフィンを楽しんでいる人たちがいるのには驚きました。
いよいよ冬の準備をしなくてはいけない時期になりました。この週末は、薪ストーブを使ってみようかな、と密かに思っています(^_-)
投稿者 tsukada : 15:41
2006年11月14日
NHKの取材
今日は医院にお客さまをお迎えしました。NHKのディレクターの方で、病児保育に関心を持っているのだそうです。いずれテレビで取り上げたいとのことで、その下調べに当院のわたぼうし病児保育室を見に来られました。
確か2年ほど前にもNHK新潟から取材を受け、県内のローカルニュースで放映されました。今回の企画は、病児保育をもっと掘り下げて取材をしてみたい、ということのようです。
昨日の夕方、お電話をいただいたのですが、百聞は一見にしかず。まずは「現場」を見ていただくことから始めていただくことが、一番良いことです。できれば利用者の親御さんから生の声をお聞きしてみてほしいところです。今日のところはとりあえず私(院長)への取材を行っていかれました。
病児保育の一般的なことから始まって、わたぼうし病児保育室の経過や現状、今後の課題など、問われるままにお話をいたしました。というより・・一を聞かれて十を答える(?)ような状態だったかもしれません。ふだんなかなかお話できない思いを、全部吐きだしてしまったようです。
きっとディレクターの方も面食らったでしょうね。お付き合いいただき、ありがとうございました。あんまりいろんなことを話し過ぎてまとまらなくなったかも。もしかして、面倒な企画になりそうだといってボツになるかも・・。そうならないことを祈っています。
冗談はさておき、当院で行っている病児保育はその規模や利用状況は全国でも有数のものにまで育ってきました。地域における子育て支援、共働き家庭や片親家庭への支援、そしてとりわけ働く女性への支援など、そうとう力になっているものと確信しています。
しかし、残念ながら行政からは“認知”されず、財政的な助成もいまだ実現していない状況です。経費は年間1,000万円以上を医院から持ち出ししながら運営しています。利用者は年々増えてきました。保育士をさらに増員する必要もでてくるかもしれませんが、それができる“体力”はそろそろ限界に近づいています。
上越市における「病児保育」はどうあるべきか、市の対応が求められる段階に至っています。もう“見て見ぬ振り”はできないと思うのですが、いかがでしょう。
投稿者 tsukada : 23:27
2006年11月13日
エスカレーターの掟(おきて)
東京にいると、感覚が違ってきます。一番は人の多さ。夜遅くなっても、まだまだ街にはたくさんの人が出ています(この時間には、こっちではもう真っ暗で、人通りはまずなくなります)。時間の感覚も、まるで違うようです(時差がある?)。
日中の街は、ビルと自動車の多さで圧倒されます。行きたい場所も、通りが一つ違うともう迷子状態。人の波に流されていると、いつのまにか知らない所にいます。自分をしっかり持たないと生きていけない街なんだと、納得!
エスカレーターの“マナー”には、いまだ違和感を持っています。以前、知らないで子どもと並んで乗ったら、「東京では、右側を空けるんだよ!」と言われてしまいました。確かに左一列にきれいに並んでいます。その右を、スタスタと歩いていくんですね。関西では左右逆なのだそうですが、エスカレーターに乗ってまで、さらに急いで行かなくてはいけないなんて、都会人ならではなのでしょうか。
でも、エスカレーターは歩くところではないはず。乗ったあとは、機械の力で運んでくれるのを待つのが基本ですよね。転倒などの危険防止のためにも、やっぱり歩くのはイレギュラーなこと。どうしても急ぐという人は、「すみません!」と言いながら人をかき分けていけばいいし、それができなければ階段で行くか、エレベーターを使うかすればいい。先を急ぐ人のために、大多数の人たちが小さくなっているのは、やっぱりヘンなのでは。それとも、心優しい人たちが大半なのでしょうか。
エスカレーターに普通に乗れば、一度に2倍の人たちが利用できます。混雑してくると、時々エスカレーターの前に待っている人で列ができていますが、それも解消されるはず。その方が、全体としてはスムーズに進むことができるはずですよね。
最近の日本人はマナーがなっていない、という話がよくでます。でも、エスカレーターできれいに並んでいる様子をみると、え? けっこう日本人もマナーができているような印象ももちます。それも、誰かが決めた「規則」ではないのですから、すごいことなのかも。
私は、これは実は違うのではないかと思っています。おそらく日本人の「団体主義」が関係しているのではないか、と。みんながしていることには、意味がなくても従う習性が、日本人には強くあるのです。一人ひとりがどう考えるのではなく、みんなと横並びでいようという気持ちが強いために、自然とできたルールなのではないか、と。
一度それらしいルールができると、それに反する行動はとりずらくなる。みんながしているから、自分もする。「エスカレーターでは歩くべきではない」などと正論(?)を言い始める人もでにくくなる。そういったことで、自然発生的にできた「掟(おきて)」なのではないのかと思っています。
東京に行くといつもどこかに違和感を感じてしまいます。やっぱり私は、田舎でゆっくりと過ごすのがいいようです。
投稿者 tsukada : 22:53
2006年11月12日
お上りさん
新宿副都心で朝を迎えました。都庁って、すごいんですね!! 石原慎太郎さんがいるところ・・あの方は、あまり登庁してこないので有名のようですが。
都庁の左手の奥に富士山も見ることができました。すでに雪をいただいて真っ白くなっています。もうそこまで冬がやってきているんですね。
東京の朝も、なかなかいいもの(*^_^*) これからお勉強にいってきます!!
投稿者 tsukada : 07:56
2006年11月11日
超音波検査の勉強会
医療は日進月歩といいます。つねに新しい知識と技術ができ、その内容が進歩していきます。最近のトピックスの一つは超音波検査です。
小児科外来でも、腹痛などの子どもたちにその場ですぐに検査ができるため、とても診断や治療の役にたつことがわかってきています。もしかしたら、“その場勝負”の小児医療が、一番その必要性と有用性があるのかもしれません。
当院でも数年前から検査機器を持っていますし、今週、最新式の機器をもう1台購入しました。しかし、良い機械があってもそれを使いこなせる技術がなければ「宝の持ち腐れ」。腕も磨かないといけません。
明日は東京で超音波検査の講習会があり、私と臨床検査技師が出席していきます。これでグレードアップ間違いなし!
というとこで、勇んで上京している途中です(今は新幹線の中)。・・けっこう高い講習料なので、その元も取ってこないと(^_^;)
投稿者 tsukada : 18:54
2006年11月10日
ゆめいろ人形の新作です
当院の待合室に、小野裕子先生の作品の「ゆめいろ人形」の展示をしています。小野先生は上越地域を中心に活躍されていて、多くの人形を作られています。そのお人形はどれも愛らしく、すてきな表情をしています。
以前から小野先生のお人形が大好きで、当院のためにオリジナルの人形も作ってもらっています。待合室にそのディスプレーがあります。今回は、かわいい子どもたちと動物たちの遊んでいる様子をモチーフとして作製していただきました。
一人ひとりの子どもたちの表情は、とてもいきいきとしていて、今にも動き出しそう。そんな人形たちを見ていると、こちらの心も穏やかになり、自然とにこやかになります。お人形にちゃんと心が込められています。まるで、心穏やかな小野先生の分身のようです。
できれば本物のお人形をご覧いだだくのが一番良いのですが、遠くの方にはかなわぬこと。そこでHPでご紹介しています。きっと、先生の優しい心が伝わってくることでしょう。【「ゆめいろ人形」のコーナーをぜひご覧下さい。】
投稿者 tsukada : 23:43
2006年11月09日
風邪ひきさんが増えています
昼間と夜の気温差がとても大きくなっています。着る物をどうするか、迷いますね。冬物を着ると日中は汗をかいてしまいそうですので、きっと重ね着で上手に調整していることでしょう。
子どもたちの中でも、やはり風邪などが少しずつ増えてきています。季節の変わり目で、体調を崩してしまいがちです。気をつけていてください。
インフルエンザはまだ見かけていませんが、溶連菌感染症やウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)などの冬場に流行しがちな感染症が、徐々に増えてきています。こんなところにも、季節の移り変わりを感じています。
かくいう私もちょっと風邪気味。こんな時には暖かくしてたっぷり寝るに限ります。今日は早めにお布団に入ることにしましょう。
あとはうちのワンちゃんをご覧下さい。お昼寝している写真ですが、温かいところで気持ちよさそうでしょう。癒し系のワンショットです(^_-)
投稿者 tsukada : 23:56
2006年11月08日
皮膚が乾燥する季節
昨日の暴風から今日は一転して好天。まるで「台風一過の晴天」のよう。昨日は寒くて暖房をつけていたのに、今日の日中は自動車の中が暑くて冷房にしていました。エネルギーがもったいないですね。お天気も平均してくれればいいのに、といつも思います。
今日の午後は赤ちゃん健診。生後3〜4か月の乳児が対象で、今年の6月に生まれた子どもたちでした。暑い夏を無事過ごしてきて、今度は寒い季節に向かっていきます。人生の大変さを、その最初で経験しているのでしょうね。
このところ肌のトラブルが子どもたちにも増えています。やはり季節の関係があるようです。大人たちも肌の油分が少なくなり、カサカサしてきていることでしょう。私も仕事中は繰り返しアルコールで手指を消毒するので、すでにガサガサになってきています。普段はお手入れらしいこともしませんが、これからは保湿剤が離せません。(お母さん方もきっとお化粧ののりが悪くなってきていることでしょうね)
赤ちゃんたちも同じで、やはり皮膚の傷みやすい季節になります。スキンケアにも気をつけていて下さい。とくにほっぺが荒れて、赤くなっている赤ちゃんが多くなります。体の中は衣服で覆われているので、それほどダメージはありませんが、顔は一日中外に接しているので、一番湿疹ができやすいところ。おまけにヨダレ、ミルク(母乳)、離乳食が付いてベトベトになりやすいですし、痒くなると自分で引っ掻いてしまいやすい場所です。
ほっぺが少しカサカサしている程度なら、清潔にして保湿剤を使うくらいでいいでしょう。でも、赤みが強く、痒そうにしているようなら、湿疹用の外用薬が必要です。顔にはあまりステロイド外用薬はおすすめできませんので、非ステロイド軟膏(アンダームなど)を少し使ってみて下さい。
ただし、体の中や手足などにも湿疹が強いようでしたら、やはり受診をお願いしたいと思います。皮膚科の先生に診ていただいている赤ちゃんも多いようですが、小児科とは考え方や対処の仕方が多少違うようです。離乳食が始まる前後の赤ちゃんについては、やはり食物アレルギーの有無や程度によって食物制限を行う必要もあります。湿疹の程度が強いようでしたら、一度小児科でも診てもらって下さい。
今日の赤ちゃん健診の中で、乾燥していたんでいる皮膚を多く見かけたので、お話をしてみました。参考にして下さい。
投稿者 tsukada : 19:06
2006年11月07日
和田投手とも・・
今日は日本海側で低気圧が発達し、ものすごい風が吹き荒れていました。北海道では竜巻が発生したとのことで、少なくない方がその犠牲になってしまいました。新潟でも港湾のコンテナ用大型クレーンが強風で倒壊する被害も出ています。自然は時に牙をむきだして人間を襲ってくることもあるんですね。怖いです。
昨日のお話の続きです。「世界の子どもにワクチンを」日本委員会(JCV)が開催するフォーラムで歌手の早見優さんと対談することになったとお伝えしました。
その早見さんのことを、テレビで詳しく知ることができました。先日放送された『波瀾万丈』という番組です(5日)。日曜の朝、普段はあまり気にしない新聞のテレビ欄を見ていたところ、そこに「早見優」の文字を見つけました。それがこの番組です。
いつもの日曜だったら、新聞を見ることはあってもテレビ欄はあまり見ないでしょう。もし眺めたとしても、以前だったら「早見優」と書いてあっても気にならなかったはずです。先週お話があって、やはり早見さんのことを思い浮かべているのでしょうね。偶然のこととはいえ、嬉しくなりました。
『波瀾万丈』では、彼女の生い立ちから始まり、歌手としてデビューすることになったいきさつ、その後の生き方などを紹介していました。バイリンガル、アイドル、ママドル・・早見優さんのことを全部知ってしまったかのようです(そんなことはありえませんが)。
フォーラムは12月7日ですので、ちょうど1か月後です。お会いできることを、そして直接お話ができることを、今からとても楽しみにしています。(もちろんワクチンの話を、です)
フォーラムにホークスの和田毅投手が来られることも書きましたが、実は和田選手とも“偶然の一致”がありました。それは誕生日が同じ「2月21日」だということです。これもまた、何か引き合うようなものを感じます(勝手な妄想?)。
この情報は私の娘が教えてくれました。個人的にはビッグニュースになりました。当日はそんな話で盛り上がりたいと思います(一瞬でしょうが)。
投稿者 tsukada : 23:20
2006年11月06日
早見優さんと対談
飛び石連休あけの月曜日はやはり混み合いました。お昼の時間帯にインフルエンザ予防接種も行っているので、全体としては平均的な一日の2倍程度の子どもたちにお会いしました。でもこれは「想定の範囲」。やたらに「予想外」になるどこかの携帯電話の会社とは違って、ちゃんと読めていますよ。
ところで、私にとって「予想外」の出来事もおきつつあります。それは「世界の子どもにワクチンを」日本委員会(JCV)が開催するフォーラムに参加することです。
来月(12月)7日(木)の夜、東京で開かれますが、そこでワクチンについての対談をしてほしいという依頼がありました。対談の相手は早見優さん! JCVスペシャルサポーターをされているのだそうです。二人のお嬢さんを育てながら、歌手として、タレントとして多方面に活躍されています。そんな有名芸能人と対談せよとの“ミッション”が与えられたのです。
先週、事務局からそんな依頼がありましたが、もちろん二つ返事でOK! あとで考えて、自分で大丈夫かな?って思ったりもしていますが、もうあとにはひけません。この際は行くところまで行ってしまいましょう。人生、ときには勢いが大切な時もある(^_^;)
もっとも、事務局の方は困っているかも。新潟から平日に出てこれるわけがないとたかをくくって(?)打診したら、意外にもYesの返事が来てしまった・・。あとにひけなくなったのは、事務局の方たちかも・・。(当日は午前のみ外来を行い、午後は臨時の休診にさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、どうぞ御了承下さい。)
当院は「世界の子どもにワクチンを」の活動にずっと協力させていただいています。平成7年からです。開業5周年にあたり、社会貢献もしていこうと思っているとき、この活動に出会いました。窓口に募金箱を置いたり、5周年を記念したコンサートや制作したCDの売り上げを全て寄付しました。さらに、当院でワクチン接種を受けると、料金の中から100円ずつを募金するというシステムを作り、その後も継続して協力をしてきました。
当院からの募金は、これまでの11年余の累計で、先月末に400万円を超える額になりました。継続することは、大きな力になるものだと、自分自身で実感しています。
そんなご縁で、この委員会の細川佳代子代表とは何度かお会いする機会もありました。数年前には当院にも立ち寄っていただいたこともあります。今回も、その延長で私を対談相手にするお話がでたものかと思います。(細川代表のご主人は元総理大臣の細川護煕さんですので、彼女は日本のファーストレディーをされた方。そんな有名人と懇意とお知り合いだなんて書くのは、とても失礼な話かもしれませんが・・)
当日は、福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手からワクチン贈呈式も予定されています。和田選手のことはTVの公共広告機構のCMでご存じの方も多いと思います。投球1投でワクチン10本分、勝利投手になったら20本分を贈っているのだそうです。(もうあんまり某携帯電話会社の悪口を言うのはやめておきます・・)
ほかに竹下景子さん(JCVワクチン大使)、細川護煕さんなどからのビデオメッセージやチャリティーオークションも予定されてるようです。(東京に出たついでに、ちょっといい物を買ってこようかな・・)
そんな「JCVフォーラム in 東京」は12月7日18:00〜20:30、新生銀行本店1階「新生ホール」(東京都千代田区内幸町2-1-8)で行われます。参加費は1,000円(定員300名)で、参加費の一部をワクチン代金に換えるそうです。事前の申し込みも必要です。詳しくはJCVのHPへどうぞ。(http://www.jcv-jp.org/index.php)
投稿者 tsukada : 23:03
2006年11月05日
予想外!!
新しい iPod shuffle が発売になるということで、9月に購入の申し込みをしておきました。首を長〜くして待っていましたが、それがやっと昨日手元に到着。これまで以上に小さくなるということでしたが、手にしてビックリ! 予想外(!)の小ささでした。
手のひらにすっぽりを入ってしまうほど。重さわずか15.5グラム。これで1GB(ギガバイト)、およそ240曲が入ってしまうから驚きです。これまでの iPod shuffle も、発売した当時は驚きのデビューだったのですが、新しい iPod shuffle はラクラクとそのサプライズを超してしまいました。
左がこれまでの iPod shuffle。USBメモリーそっくりな形をしていますし、パソコンのUSB端子にそのまま接続できる仕組みになっていました。これでもそうとう小さいものだったのですが、新発売の iPod shuffle がいかに小さいか、比べていただければ歴然です。
さっそく新しい iPod shuffle に曲を詰め込んで、何かスポーツでもすればいいのですが・・。今日の休日は、とても良いお天気。そして、家の周りの落ち葉掃きに最適でした。さっそく iPod shuffle の出番。これがあれば、家事も苦にならず、はかどること間違いなし(^_^)
ちなみに、今一番聴いているのは絢香(あやか)。娘と同じ歳ですが、彼女の作る歌詞とパワフルな歌い方に魅了されています。「三日月」はカラオケで歌えるようになりました。オジサンには全然似合いませんが・・
投稿者 tsukada : 21:10
2006年11月03日
今日は何曜日?
「文化の日」の今日は、とても穏やかなお休みになりました。近くの公園に愛犬とお散歩。その時の写真です。
落ち葉も増えていますが、11月に入ったわりにはまだ木々の葉は残っているように思います。このところ温かいお天気が続いているので、植物も晩秋とは感じていないのかもしれませんね。
犬の後ろには、雪囲いをされた植栽が見えます。雪国の風物詩です。真冬の寒さと雪から守ってくれる暖かい味方。でも今日の陽気では、まだ“いい迷惑”だと言いたげかも。
ちなみにもっと後ろに移っているのは「三重櫓(やぐら)」。ここ高田は城下町で、公園はお城の跡を使っていますが、肝心のお城がありません。本物のお城を造れないので、代わって建立されたのがこの櫓です。お花見で有名な公園なので、その時だけは大賑わいをします。もちろん今は・・静かにたたずんでいます。
学校や園、そして多くの会社などは今日から三連休。明日もゆっくりお休みの方も多いでしょうね。当院はカレンダー通りに診療します。明日の午前は普通に外来があり、午後はインフルエンザ予防接種の特設外来。休みの前後は混み合うことの多い小児科外来ですので、明日はいったいどうなるやら・・。ちょっと心配をしているところです。
先ほどテレビを見ようとして番組がヘンだと感じました。そして新聞のテレビ欄を見て納得。今日は金曜日なのですね。明日が仕事があるから、てっきり日曜日だと勘違いをしていたのでした。つまり、ヘンなのは私の方でした。
さてさて、明日はどんな一日になるのやら。まだ本格的な風邪シーズンではありませんが、それでも混み合うことは必定でしょう。今日は早く休んで、エネルギーを蓄えておくことにしましょう。
投稿者 tsukada : 21:11
2006年11月01日
あと2か月
11月に入りました。今年も残すところあと2か月。もう新年の準備や、冬の支度をしなくてはいけない時期なんですね。
今日は年賀葉書の発売も始まりました。年賀の挨拶状は日本の恒例行事。私も毎年出していますが、それを書いたりするのはいつも年末ぎりぎりになります。名簿の準備など、早くからしておけばいいのに、直前にならないと動き出しません。悪いクセですね。
年賀状を買うのも、けっこう遅くなってからという年もあります。裏面の印刷は、院内で簡単にすませているので、いつでも仕事ができるという安心感?があるのでしょうね。「いつでもできる」→「今はまだ大丈夫」という気持ちになってしまいがち。怠惰な心が根底にあるから、そうなるんですね。
いろんな仕事を頼まれることが多くなりましたが、だいたいは締め切り直前になってから始めることが多いです。自分なりの見通しをもっている場合でも、それが狂うのは良くあることなのですから、周りはヒヤヒヤ物なのでしょうね。
「こども通信」11月号をHP内にアップしました。どうぞお読みになって下さい。
投稿者 tsukada : 22:12