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2006年12月20日

過去最高

 感染性胃腸炎流行の勢いが止まりません。まだまだ多くの患者さんが訪れていますし、脱水などから点滴治療を受けるこどもたちも大勢います。それ以外の患者さんもたくさんいらしていますので、小児科外来はどこも混雑していることでしょう。

 私たちスタッフも、普段以上の患者さんで大変ですが、具合の悪い子どもたちと、子どもたちの心配をし、看病で大変な思いをしておられる親御さんやご家族のことを考えると、そんなことは言っていられません。ここは頑張り時! 感染性胃腸炎の流行も、いずれ峠を越えてくれるでしょう。それまでもうしばらく力を振り絞って診療にあたるつもりです。

 当院に併設しているわたぼうし病児保育室も、このところ、とても多くの子どもたちをお預かりしています。開設から6年目ですが、年々利用者は増えています。今年度も、これまでの平均は1日あたり7人ほどで、昨年度より一回り増加。それがここ1、2週間は10人以上が普通。今日は20人ものお子さんが利用されました。これは過去最高の数字です。

 わたぼうし病児保育室は、「病気の急性期こそ、病児保育が必要」「依頼があれば絶対に断らない」をモットーに運営しています。入院が必要なほど重症であれば別ですが、発熱、嘔吐、咳などがあっても、応急処置をしながらお預かりしています。親御さんが安心して仕事ができるようにするのも、私たちの役割と考えているからです。

 「子どもが病気の時は親が仕事を休むべきだ」とおっしゃる方がまだ少なくありません(それも小児科医で)。でも、仕事を休める親御さんは、周りに言われる前に休んでいます。子どものことをほったらかしにしている親は、例外的だと思っています。みんな、子どものことが心配だけど、でも急な事態に対応できず、困っているわけです。

 そんな親御さんのお気持ちを考えると、とても「仕事を休むべきだ」とは言えません。むしろ、「お子さんのことは心配しないでいいですよ。安心してお仕事に行ってきて下さい」と言ってあげたいですね。

 わたぼうし病児保育室は、一貫してそんな気持ちで親御さんに接するようにしてきました。それが伝わっているのでしょう。子どもが病気で具合が悪くても、穏やかな気持ちで子どもに接することができるとおっしゃって下さっている親御さんが少なくありません。

 子どもたちも幸せに! そして親御さんたちも一緒に幸せに! 当院の「子育て支援」は、親御さんへの支援と一体です。

投稿者 tsukada : 2006年12月20日 22:46