« 日本は「会社主義」 | メイン | モラルを失った人たち »

2007年01月09日

クリスマスの贈り物

 このところ、なぜか水ぼうそう(水痘)にかかったお子さんを多く見かけます。どうも冬場には多くなるようですね。それほど大きな流行ではないのですが、昨年の秋くらいから少しずつ発生しだし、だんだんと多くなってきたような印象です。

 水ぼうそう(水痘)にはワクチンがあります。あらかじめ接種をしておけば、かからないか、かかっても軽くすみます。残念ながら任意接種になっているために、費用は全額自費になります。そのためか、あまり受ける方が多くないのが実情です。

 アメリカでも任意接種ですが、子どもたちをできるだけ感染症から守ろうという意識が強いようで、7〜8割ほどの子どもたちは接種を受けているとのこと。そのために、アメリカでは水ぼうそうの発生がそうとう少なくなったと報告されています。

 水ぼうそうには特効薬とも言える抗ウイルス薬があります。それが使えるようになってから、水ぼうそうは軽くすむようになりました。それでも、1週間が半分程度の3、4日ほど、治るのにかかります。その間は登園・登校ができません。共働きのご家庭などのことを考えると、やはりあらかじめワクチン接種を受けておくほうが良いでしょう。それが子育てにおける「危機管理」です。

 ちなみに、水ぼうそうワクチンは世界で初めて、日本で開発されたものです。それが日本の子どもたちのために役立てられていない現状は、残念の一言に尽きます。

 水ぼうそうの潜伏期はちょうど2週間。例えば今日(1月9日)、水ぼうそうの患者さんと接触して感染を受けたとすると、今から2週間先の今月23日ころに症状が出始めることでしょう(柔らかい水ぶくれが皮膚のあちこちに出てきます)。

 今日はわりと水ぼうそうのお子さんが多く、みな、この連休中に発症したお子さんたちです。感染を受けたのが2週間前だとすると、12月24日か25日。ちょうどクリスマスのころ。

 もしかしたら、サンタクロースのプレゼントだったのかも。そんなことを話したら、患者さんのお母さんに笑われました(^_^;)

投稿者 tsukada : 2007年01月09日 22:37