« 作られた納豆ブーム | メイン | 講演会のご案内 »
2007年01月21日
今年もトラブル
大学入試センター試験が終わりました。全国の受験生のみなさん、ご苦労様でした。一段落ですね。
でもこれで終わったわけではありません。本番はむしろこれから。それぞれの志望大学での二次試験が待っています。目標や夢に向かって、最後まであきらめずに頑張り抜いてください。
今年もまた、英語のリスニングでトラブルがありました。その多くは、昨年と同じく器械の異常のようです。今年は万全の対策を施したというわりには、あまり変わっていなかったようです。
昨年もこの「院長ブログ」でさかんに吠えましたが、基本的に今のやり方には無理があります。それぞれの受験生に携帯型の器械を渡す方法のこと。50数万個の器械のすべてから故障や異常をなくすることは、技術的に不可能でしょう。1台の例外もあってはいけないのです。
その前提条件がおかしいのです。器械のトラブルをゼロに近づけることは必要ですが、どんなにしてもゼロにはならないだろうということも、また事実。それを前提にした上で、どのようなシステムを作るべきか、最初のところから議論をするべきです。(そもそもセンター試験にリスニングが必要なのか、そのところから疑問ですが)
器械のトラブルを少なくする条件の一つは、器械が少ないこともあるでしょう。品質管理を徹底すべき器械の数が少なければ、より精度の高い品質管理ができるというもの。たとえば受験会場(教室)ごとに一つの再生装置を置き、そこから書く受験生の机まで配線をする方法です。どれくらいの数が必要か・・一クラスに受験生が100人いるとすると5千台ほどでしょう。それくらいなら、器械の動作を完全に近い状態にしておくことができるのではないでしょうか。
そして、その教室にいる全員が同じ条件で一斉に聞くことができますし、試験官もいっしょにモニターできるので、器械のトラブルをリアルタイムに把握することができます。もし再生装置に異常があれば、その教室の受験生全員を、別の予備の再生装置を使ってやり直せばいいわけですから、不公平な取り扱いになる可能性はより少なくなります。
また、その再生装置と室内の配線は繰り返し使えます。初期投資はある程度必要ですが、数年間はそれを維持するだけですみます。経済的にもお安いこと、間違いないでしょう。少なくも毎年数十万台の再生装置を使い捨てに近い状態にするという、壮大なムダはなくなります(受験生がもらっても、仕方ないことだと思うのですが)。
私はそんな「提案」を昨年もこの「院長ブログ」でしています。今年もまた同じことを書いているのは、ちょっと抵抗があるのですが、でも同じ間違いを繰り返しているように思えて仕方ないので、あえて書きました。来年に向けて、この「提案」が生かされるといいのですが・・。
誰か、文部科学省か大学入試センターの偉い方にちゃんと意見してくださらないでしょうか。来年もまた、私が同じことを書かないですむためにも。
投稿者 tsukada : 2007年01月21日 22:09