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2007年02月18日

チャコとは?

 今日は住宅メーカーなどが催した「健康セミナー」に呼ばれて、講演をしてきました。

 主催は「『チャコの家』の仲間たち」というグループなのですが、名前だけ聞くとヘンな団体?みたいですね。でもちゃんとしたまじめな人たちが、まじめに取り組んでいます。

 住宅を「高気密・高断熱」でつくり、そこに換気システムを設置することで、室内環境をより良いものにいていこう、というのがこの人たちの基本的な考え方。そのために石炭を使った特殊な断熱材も用いているのが、名前の由来のようです。「石炭=チャコール」からいただいた名前というのです。

 「チャコ」ですぐに思い出すのが「♪チャコの海岸物語」。若い頃よく歌っていた曲です。「てっきりサザン・オール・スターズのファンの集まりかと思いました」と講演の最初に言ってみたのですが・・すべっていました(-_-)

 私の医院も「高気密・高断熱」で作ってあります。「高気密」は「すきま風」がないことを意味していますが、逆に言えば換気をしなければ、室内の空気は次第に汚れてきます。瞬間湯沸かし器の事故でも大きな問題になりましたが、基本的に室内の空気を燃焼させるのは、そうとう換気に注意をしない限り、とても危険です。

 今では家全体の強制換気が常識になりつつありますが、医院を建てた1990年頃はまだその考えが浸透してはいませんでした。正確に言えば「日本では」を加えなくてはいけません。しかし、世界的には北欧ではそうとう進んでいて、住宅建設には不可欠なものとなっていたようです。そして、「全館換気システム」の機器が作られていました。

 日本のメーカーには、それに相当する機械は当時は皆無でした。設計士さんが紹介してくれたのが、スウェーデン製の機会。日本でも北海道や東北などの寒冷地で導入が始まっていたところでした。新潟県では実績がなく、当院での使用が初めて。そして、個人住宅での使用が多く、ある程度大きな建物での使用は、日本では当院が初めてのようだった、という話をあとでメーカーの方から聞きました。

 フレクトという会社の換気システムを使っているのですが、「チャコの家」でも同じ会社のものを勧めています。私の講演を依頼してきたのは、地域で子育て支援に取り組んでいる小児科医の話を聞きたいというのがきっかけのようです。同じ会社のシステムを使っていることは、お互いがあとで知ったこと。けっこう偶然ってあるものだな、と思ったものです。

 でも、偶然ではなく、必然だったのかも。人間に優しい環境を作ろうと思い、高気密住宅に計画換気の考え方を加えると、その答えは同じシステムに行き着くからです。

 そんな趣旨の「健康セミナー」に呼ばれて、楽しくお話をさせていただきました。もっとも私は「チャコの家」の仲間たちの“回し者”ではないので、本論は少子化や子育て支援についてです。その中にもついては、興味深い(と私が勝手に思っている)こともありますので、またの機会にお話をいたしましょう。

 とりあえず、今日の講演会は無事終了したことをご報告したしだいです。お疲れさまでした。

投稿者 tsukada : 2007年02月18日 22:15