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2007年03月03日
インフルエンザに追われた一週間
怒濤の一週間がやっと終わったというところです。インフルエンザの大流行、休日診療所勤務、講演、エフエム番組の収録、各種「通信」の作成、月末月初の仕事・・。振り返ってみても、いつどこでどう過ごしていたか、良く思い出さないと分からないくらいです。
いろんなことが重層的に発生し、その一つ一つを片付けていくことがやっと。それでも大きな漏れや事故もなく、やり通すことができたようで、ほっとしています。(逆に言えば、小さな漏れや出来事はあったということになります。あるいは、けっこう大きなものがあったけれど、それを認識できなかったのかもしれません・・)
インフルエンザの流行は例年より遅れて2月上旬に始まり、下旬には大流行になりました。今週は先週の1.5倍ほどの患者発生がありました。これでピークになってくれるといいのですが、どうでしょう。
インフルエンザの治療では、タミフルの“副作用”が問題になっています。異常行動を起こしやすいのではないかということですが、インフルエンザはもともと神経・精神症状が起きやすく、はやしてタミフルがどれくらい関係しているかは分かりません。副作用としての問題があるかどうかは、これから医学的に検証されていくことでしょうが、タミフルの使用の有無にかかわらず、精神症状などのために事故をおこさないために、十分に注意をしていていただきたいと思います。
一方で、タミフルを始めとして抗インフルエンザ薬はとても良い薬であり、安全に気をつけながら、ぜひ使っていきたいと考えています。“副作用”を心配するあまり、インフルエンザなのに薬を使用しないでいることは、なかなかできません。
以前、こういった治療薬のないころ、インフルエンザの患者さんには「5日間くらいは熱が続くもの。それ以上熱が続くようなら、再度受診を」などと言っていました。結局きちんと治るまで1週間どころか、10日も2週間もかかることがとても多かったです。その間、インフルエンザ・ウイルスを周囲の人に伝染させているわけですから、家族の人たちが次々に倒れていき、“一家全滅”などという事態もまれではありませんでした。
昔のことを考えると、やはりタミフルなどの治療薬は画期的であり、私たちの生活になくてはならないものになっています。より副作用がなく、安全に使用する方法を模索しながら、インフルエンザの大流行を乗り切っていこうと思っています。
投稿者 tsukada : 2007年03月03日 15:00