2007年05月15日
無策
これだけ日本で麻疹の流行が問題になっているというのに、国はいったい何をしているのでしょう。行政からは、具体的にどうしようという方針や方策は、聞こえていきません。
学校での流行が多いということから、文部科学省は「さらに拡大すれば状況を緊急調査する方針。都道府県教委などへは、保護者にワクチン接種を促すよう通知も検討している」のだそうです(ネット版毎日新聞5/11)。
そうですか・・。まだそんなレベルですか。逆に言えば、ここに至ってもまだ実態も把握していないし、必要な対策をとるような通知などもまったく行っていない、ということになります。
それでも文部科学省は、動こうとはしているようです。問題は厚生労働省です。国民の命と健康について、直接担当するこの省からは何も見えてきません。何かを検討しているのかもしれませんが、分かりません。おそらくは、動いていないのでしょう。
麻疹が大流行しているということを何と考えているのでしょうか。重大で、緊急を要する問題だという意識は、ないのでしょうね。世界の中で、恥ずかしい国なのだとも認識していていないのでしょう。
もしかしたら、例えば麻疹に対して徹底した対策をとっているアメリカから、日本人の入国を拒否するという事態もおきるかもしれません。少なくてもワクチンを2回以上受けているか、検査で免疫を十分にもっていることを明記した医師の英文による証明書を持参しない日本人は、入国させない、という対策をとられることはありうることです。
けっしてオーバーに話をしているのではありません。海外からの留学生には、すでにこういった対処は義務になっています。それを拡大し、入国審査の中で行うということもありうるかもしれません。
それほどまでに、今の日本は麻疹ウイルスに汚染され、蔓延しています。麻疹ウイルスを自然界のテロリストとみなせば、日本は「テロ支援国家」であり、「ならず者国家」のレッテルを貼られても、文句は言えないでしょう。
これだけの事態になっているのに、厚生労働省は動こうとしていません。「無為無策」というのは、このことを言うのでしょう。
では、国は何をすべきか、何ができるか。明日の「院長ブログ」で考えてみたいと思います。
投稿者 tsukada : 2007年05月15日 13:46