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2007年08月05日

年金の疑問

 日本列島が猛暑日になった今日の日曜日、各地で水の事故が起きてしまいました。読売新聞(インターネット版)では「11人が死亡し、3人が行方不明、3人が重体」と伝えています。それ以外にも、昨夜から行方不明になっていた子どもたちが、水死体で見つかってもいます。

 猛暑の中、熱中症の発生も心配ですが、こういった水の事故はどうして避けることができなかったのでしょう。何か対策をとれば防ぐことができたのではないかと、悔やまれます。

 今日の新聞を読んでいて、大きな疑問にぶち当たりました。日本の年金制度について述べている、新潟日報のコラム「経済私評」(経済評論家・紺谷典子氏)です。

 コラムによれば、現在日本の公的年金には230兆円余の積立金があるというのです。民間の年金は、若い時に積み立てておき、老後になってから取り崩す仕組みだから、もし積立金が不足しては一大事。

 しかし、公的年金は世代間の助け合い。現役世代が払う保険料で、その時点の高齢者に年金として支払う制度になっている。巨額の積立金があるというのは、これまで必要以上の保険料を徴収してきたということであり、それを上手に使えば、これからの少子化社会にあっても、保険料の値上げ、年金受給額の減額、あるいは消費税率アップも必要ないのではないか、というものです。

 以前にも「巨額の積立金」の話を耳にしたことはあります。でも、それが正しい金額なのか、どんな形で蓄えられているのか、実態が見えてきません。「江戸時代の埋蔵金」ではないのですから、うわさ話のように語り継がれているだけ、というのも、おかしな話です。

 コラムの中にも出てくるのですが、年金についての正しい情報がきちんと公開されていないということです。出てくるのは、役所に都合の良い数字や、それを使った見通しだけ。そのため、こういったお金についても、まともな議論ができていないのだそうです。

 そもそも日本の年金制度が、ここに書かれているように「世代間の助け合い」制度なのかどうか。私にはそれすら良く分かっていません。先の参議院選挙で「年金問題」は大きな争点になりましたが、制度そのものをどうとらえて、今後どうしていけばいいか、という議論は、残念ながらなかったようにも思います。

 年金については「消えた記録」が大問題になっています。でも、もっと大きな見地から見直してみる必要があります。とりあえず、今日の「疑問」について、調べてみるつもり。成果があればこの「院長ブログ」でもお話をしていきますね。

投稿者 tsukada : 2007年08月05日 23:01