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2007年08月31日

振り込め詐欺被害

 先日(8月24日)の「院長ブログ」で、振り込め詐欺に気をつけて、と書きましたが、そこ訴えもむなしく(?)被害に遭った方がおられました。今日の新聞の記事です。

「裁判所通知装う振り込め詐欺
糸魚川市の50歳代の女性が振り込め詐欺にあい、440万円をだまし取られたとして、8月31日までに、糸魚川署に被害届を提出した。
 調べでは、女性は自宅に郵送された「民事訴訟裁判通知書」と書かれたはがきを見て、連絡先に電話したところ、「東京地裁にあなたの書類が回っている。一刻の猶予もない。弁護士に解決してもらうしかない」などと言われ、指定された弁護士事務所に連絡。弁護士を名乗る男に「訴訟取り下げのため、供託金が必要だ」などと言われ、同市の金融機関から指定された口座に、16回にわたり、合計440万円を振り込んだ。
その後、女性は不審に思い、インターネットで調べたところ、詐欺の手口だと気付いた。
(新潟日報2007年8月31日)」

 写真などはありませんが、記事の内容から推測すると、私のところに来たものと同じ葉書のようです。きっと大量に郵送しているのでしょう。ときに善良な方のもとに届くと、こんなとんでもない事件に巻き込まれてしまいます。

 一見すると、どうしてそんなにも大金を送ってしまったのか、途中で気づかなかったのか、などと疑問に思わなくもありません。でも、犯人グループは動揺するターゲットに向かって、執拗に魔の手を伸ばしてくるのでしょう。その手口は、プロの犯行集団のもの。被害に遭われた人には、同情を禁じ得ません。

 かつての「オレオレ詐欺」は、その手口が知れ渡り、次第に被害にあう人が少なくなってきたのか、最近はあまり聞きません(実際のことは分かりませんが)。その後は様々な悪知恵を働かせ、新種の詐欺が次々と生まれてきているようです。今回のような手口がだんだん通用しなくなれば、また新しい騙しの手法を編み出すことでしょう、もっと巧妙な。

 被害に遭わないよう、私たち市民の方がしっかりと相手をみすえなくてはいけません。でも、それって限界がありますよね。疑うことを知らずに生きてきたお年寄りの方に向かって、人を見たら泥棒と思え、と猜疑心を進めているのですから、おかしな世の中です。

 もっと重要なことは、一つひとつの詐欺事件をしっかり立件し、犯人らを逮捕、そのグループを根こそぎ無くすことです。「一罰百戒」という言葉がありますが、それではダメ。捕まらなかった99%は公然と詐欺を続けていくでしょうから。

 全ての犯人を捕まえ、刑に処するという「百罰百戒」だけが振り込め詐欺を根絶する方法です。1%の取り残しもしない! そんな決意を警察から聞くことができないのは、残念なことです。

投稿者 tsukada : 2007年08月31日 23:45