« 肌寒い朝 | メイン | 世界の子どもにワクチンを »

2007年09月29日

ミャンマー

 ミャンマーの情勢について、今とても気になっています。軍事政権下での圧政が続き、国民が困窮を極める中で、僧侶たちが中心となり、民主化への運動が盛り上げって来ました。

 しかし、軍の態度は強行であり、民衆に向かって銃口を向けています。日本人ジャーナリストの方も撃たれて命を落としました(当初は流れ弾という話でしたが、実際には至近距離から直接狙ったものだったようです)。

 今後の状況は予断を許しません。このまま軍が押し切ってしまうのか、それとも民衆が軍政を倒すのか。世界中から注目されていますし、国連を中心に軍への批判も強まっています。これ以上血を流すことなく、民衆のための国家に生まれ変わることを願っています。

 ミャンマーの様子が心配なのは、私も協力している「世界の子どもにワクチンを-日本委員会」の活動にも関係しているからです。1994年に設立されたこの委員会は、これまで活動の中心がミャンマーの子どもたちへの支援でした。ポリオ・ワクチンを送ることから始め、今では麻疹の予防などにも力を注いできています。

 委員会の代表を続けてこられた細川佳代子氏から直接お話をお聞きしていることですが、ミャンマーを選んだのは、送った支援が必要な子どもたちへ確実に届けることができると判断したからだそうです。多くの発展途上国や独裁国家では、残念ながら国民への支援を軍や国も上層部、役人などが横取りしてしまうことが少なくありません。それではせっかくの善意を無駄にしてしまいます。

 細川氏が実際に現地を見てこられ、そして活動が始まってからは毎年ワクチン投与のために行かれて、その中を通して、これまでミャンマーではしっかりと支援が必要な子どもたちに届いているということでした。国情が安定し、子どもたちを感染症から救おうという活動に対してきちんと理解をしていたからです。

 しかし、やはり軍政の問題はあります。混乱した状況が早く落ち着き、民主国家として再出発することができれば、これまで以上にワクチン支援の活動が子どもたちの命を救い、幸せをもたらすことでしょう。その意味でも、ミャンマーが1日も早く生まれ変わることを願っています。

※明日は細川氏と新潟市で直接お話をする機会があります。ミャンマーの状況については、私以上に心を痛めておられることでしょう。委員会の今後の活動方針などについても、詳しくお話をお聞きしてこようと思っています。

投稿者 tsukada : 2007年09月29日 23:20