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2008年02月25日
「四季」がそろいました
油絵画家・渡部 等(わたなべ ひとし)さんは昭和31年(1956年)上越市高田の生まれ。中学生まで高田ですごし、その後東京に転居。現在は福島県只見町に在住です。
心に残るふるさとの景色を描き続け、数多くの展覧会も行っています。
このたび渡部さんに、塚田こども医院にふさわしい絵画4点の作成をお願いしました。春夏秋冬、それぞれの情景の中に、子どもたちをテーマに入れたものを作っていただきました。
いずれもふるさとの郷愁を感じる力作です。どうぞご鑑賞下さい。
※渡部さんは院長と中学時代の同級生です。
【渡部 等/砂地絵の世界】
展示されている作品はすべてキャンパスの下地に砂やマチエルを塗り固めた上に描かれています。もともとは雪の質感を表現するうえで、表面が比較的似ていることで使ったのがきっかけです。
砂地の凹凸が色の多角的反射によって微妙に変化し、それが陰影をもつことによって幻想的な雰囲気をかもしだしてくれます。全体的なイメージはぼんやりとしたものになりますが、反面、柔らかく優しい発色によって観る人の心をほっと和ませてくれるものになっています。
モチーフはおもに、時代の流れに取り残され、押し流されて消えていく前近代的な風物からとっています。いわば消えていく日本の原風景でしょうか。茅葺き民家だったり、越後のはさ木だったり、雁木だったり、山奥の廃村だったり・・。
それらの作品の中にはおおかた雪蛍や蛍が舞っています。それらはまさに時間的動きを表現するのとともに、ほのかに、はかなく消えていくものの美の象徴として描かれています。その一片一片の中に、それぞれの人生や歴史を観ていただけたら幸せです。
渡部 等
【作品紹介】
春 幸福な風景
夏 螢のさと
秋 柿もぎのころ
冬 またあした!
投稿者 tsukada : 2008年02月25日 17:36