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2008年05月26日
小児救急電話相談(2)
新潟県のやり方があまり良くないようなことを書きましたが、もしかしたら県の担当者も困っているのかもしれません。
事業をスタートさせる時には、国からはとにかく始めろという号令がかかってくるが、実際に担当する医師会や小児科医との間で意見の調整がなかなかうまくいかない・・そんな話も聞いていました。
私は単純だから、患者さんに良いと思うことはすぐに賛成してしまいます。後先考えずに始めてしまうのは、もしかしたら悪いクセかもしれないとも思うのですが、医者の全てが同じ立場にたっているわけでもないでしょう。
もしもトラブルが起きてしまったらどうするか。医師はどこまで責任を負わなくてはいけないのか。これで本当に勤務医の負担が軽くなるのか。親御さんが求めていることなのか。・・
確かにその一つひとつを丁寧にクリアーしておかなくてはいけないでしょう。公の機関が行う事業なのだから当然です。石橋をたたきながら慎重にわたることも必要です。
しかし石橋をたたくだけで渡らなくては、その先が開けてきません。もし実際に始めてみて不都合なことがあったら、そこを修正し、より良いものに育てていく・・そんな事業があってもいいのではないか、とも思うのです。
私も含めて県内の小児科医が、ボランティアに近い形で協力しています。確か20人ほどが名簿に並んでいたようです。おかげで“当番日”は数か月に一度くらいで、さほど負担にはなっていません。
でも、今後平日の夜間も実施するなど、事業を拡充するとなると、もっと多くの小児科医が加わってくれなければ、一人あたりの負担は過重になってしまうかも。こんなあたりがネックになっているのかもしれません。
そんなふうに考えていくと、実はこの事業を各都道府県単位で行うことが本当に必要なのか、疑問に思えてきます。電話相談を全国で一か所、大きなセンターを作り、そこで集中して行うようにすれば、一挙に解決しそうです。
それには小児の病気やケガなどについて十分なトレーニングを受けた看護師や栄養士などのスタッフが常駐し、電話相談に応じる。小児科医もつねに待機し、スタッフと常にコンタクトをとれる体制にしておく。
そんなセンターを厚生労働省がきちんと設置すれば、全国の都道府県が困惑しながらなかなかうまく行かない事業を進めている必要はもうなくなります。
これこそ、国が全国を見据えて行うべきだと思うのですが、いかがでしょう。桝添さんに誰か、提言してみてくれませんか!?
投稿者 tsukada : 2008年05月26日 23:27