2008年09月25日
雨降りの夜
夕方から雨。夜になって雨の勢いは増しています。秋雨前線が活発に活動しているのでしょうか。
こんな日は喘息発作をおこしやすいもの。季節の変わり目で、さらに気候が急変することが発作を誘発するようなのです。昔から喘息が「気象病」と呼ばれている所以です。
そういえば今日も朝から発作を起こして処置を受ける子どもさんが何人もおられました。発作止めの吸入、点滴治療、なかには酸素投与も。日中こられた患者さんは夕方までには安定させることができていましたが、今夜はどうしているでしょう。
雨の強く降る音を耳にすると、喘息の子どもたちのことが心配になってきます。大きな発作をおこしていなければいいのですが。
雨で心配になることが、今日はもう一つあります。佐渡で野に放たれたトキの様子です。
トキは日本ではもう絶滅してしまった鳥です。昔は日本中で見られたのだとか。次第に少なくなり、最後は新潟県の佐渡が島だけに。絶滅をさける目的で野生のトキをつかまえ、人工飼育しました。今から27年前のことだそうです。
そのトキも亡くなり、日本固有のトキはいなくなってしまったとか。その後中国から貰い受けたトキを飼育することに成功し、とうとう野生に帰せるまで数も多くなったようです。
ちなみにトキは学名を「ニッポニア・ニッポン」といいます。何とも皮肉な名前にも聞こえます。
佐渡ではトキが再び大空を舞うことができるよう、環境の整備を進めてきました。トキが野生で生きていけるような環境は、人間にとっても本来の住みやすい環境のはずなのです。
今日放たれた10羽のトキ。ニュースでは夕方までは元気に飛んだり、田で休んだりしている様子が映し出されていました。
おそらく夜になって佐渡も雨でしょう。気温も下がっているはずです。これまでゲージの中でしか生活したことがなかったトキたちは、今夜をどうすごしているのでしょう。
野生に戻そうとしているくらいですから、この程度のお天気ぐらいで心配していてはいけないのかも。冬になればとても厳しい自然が待っているのですから。
トキが佐渡の自然の中で、大きく羽ばたき続けることを、心から願っています。
投稿者 tsukada : 2008年09月25日 23:59