2009年03月17日
黒い雨
黄砂のことが話にでると思い出すことがあります。子どものころのことです。中国が核爆弾の実験をしたあとの放射線が日本にまで流れてくるのではないか、と言われたことがあります。
子ども心にとても不安になったものです。汚染された雨にあたると、髪の毛が抜けてしまう、と本気で思いこんでいました。研究レベルでは放射線が日本でも検出されていますが、人体に直接影響があるほどの量ではありません。じきにそれに気づき、心配する必要はないのだと気持ちを落ち着けたものでした。
しかし潜在意識にはまだ不安感が残っているようです。髪の毛が気になるような歳になってきましたが、どうも子どものころに浴びた放射能を帯びた雨にあたったのがその原因ではないか、などと根拠のない責任転嫁をしている自分に気づくことがあります。
「黒い雨」のことも記憶に残っているからなのかもしれません。広島や長崎に落とされた原爆が炸裂したあとに、被爆地に黒い色をした雨が降ったというのです。それは大量の放射能を同時に降らせてものです。井伏鱒二さんが書いた小説『黒い雨』を子どものころに読み、怖い物だというイメージがこびりついていたのでしょう。
もちろん私の薄毛は中国とは何も関係がありません(きっとないと思います)。もともとの体質でしょうし、最近は歳という避けることのできない要素が悪影響しているはずです。冷静に考えると、そういうことになります。でも、悪いことは他人のせいにしてしまおうという、ずるい気持ちもきっとあるのでしょうね。
明日はさらに黄砂が多くなるようです。花粉症や喘息の方には影響がでてしまうかも。どうぞ十分にご注意下さい。
投稿者 tsukada : 2009年03月17日 23:59