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2009年05月13日

健診のおまけ

 春は園や学校の健診シーズン。私もいくつかの嘱託医をしていますので、出かけることが多い季節です。

 休診にしている水曜午後は、そんな“外回り”の仕事にあてています。今までは1週に1つの施設の健診をしていたのですが、日程がきつくなってきたので今年は一度に2つの園をまわってくることにしました。

 今日担当したところは、それぞれが比較的に大きな保育園。あわせて200人以上の園児の健診をいっきょに行いました。やっぱりちょっとハードでした・・。

 全員の診察をしますが、聴診器で心臓の音や呼吸の様子は必ずチェックします。診察室ではないところで行うので、周囲の音が入ってきたり、子どもたちの話し声が聞こえたりと、あまり良い条件ではありません(もっとも小児科の外来もそんなに静寂ではないので、慣れていますが)。

 そして何より大人数。最後まで集中力を切らずに診察するのは、けっこう疲れるものです。聴診器をあてている耳も、だんだんと痛くなってきますし。

 でも、子どもたちの診察をしているのは楽しいですよ。年長さんや年中さんくらいになると、ちゃんと挨拶をしてくれます。「○○組の△△です、よろしくおねがいします」「ありがとうございました」。そんな元気な声をかけてもらうと、ついうれしくなります。

 私からは最後に「大丈夫だよ」「よくできたね」などと簡単に言葉をかけています。もっと簡単に「オーケー」ですませちゃうこともありますが。

 今日は今までにはないパターンができました。診察の最後に子どもたちと、手と手をあわせて“タッチ”したのです。楽しかったな!

 私はだいたいいつも、“さようなら”という意味で、手を軽くあげてバイバイをしているようなのです(あんまり意識していませんでしたが)。ある子どもが帰ろうとしたとき、私の手を見つけて、また私のほうに振り向き、タッチをしてくれました。

 面白かったので、そのあとからも手をだしていると、多くの子どもたちがタッチをしてかえって行きました。自分の前の子どもたちの診察の様子をみているのでしょうね。最後にはタッチをするものだと思ったのかもしれません。中には、私がタッチの準備をしていないと、待っている子もいました。

 子どもたちとのほんのちょっとすごす時間ですが、心のふれあいもできたような気持ちになりました。小児科医って、こんなことがあるからやめられません。

投稿者 tsukada : 2009年05月13日 23:59