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2009年05月16日

上越市病児保育事業オープニング・セレモニー

 上越市の「病児保育事業」がいよいよ始まります。今日はそのオープニング・セレモニーが、委託を受ける当院「わたぼうし病児保育室」の前で行われました。

 副市長さん(市長さんの代理)、市議会議長さんをはじめ、議員の方々、医師会の代表の方などにご参加いだだき、無事終了することができました。

 子どもたちにもいっしょにお祝いをしてもらいました。そんな様子はまた後日お伝えしたいと思います。

 来週よりこの事業が始まります。ようやくここまでやって来れたと思うと、感慨深いものがあります。

 でも、今は終着点ではありません。新たなスタートをきる中間点。これまで以上にパワーアップして、もっと地域の親御さんたちのために、そして何よりも子どもたちのために頑張っていきたいと思っているところです。

 今日のオープニング・セレモニーでは、私も受託者として挨拶をさせていただきました。その内容をご紹介いたします。(原稿は作りましたが、何も見ずにお話ししたので、この通りではありますが、参考までにお読み下さい)

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 このたび上越市の「病児保育事業」を受託することになりました。大変に光栄に存じますとともに、責任の重さを実感しているところです。これからは上越市の方々とともに、さらに子育て支援が充実し、より子育てしやすい上越市になるように努力していく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

 私は1990年に塚田こども医院を開業しました。日々の診療の中で子どもが病気になり、登園や登校できないときの負担が共働きの親御さんや片親のご家庭にとってとても重いことを知りました。

 子どもたちはどうしても病気をするものです。しかも急におとずれます。しかし、大人は仕事を急に休むことはそう簡単ではありません。急な病気で登園できない子どもたちをお預かりする場所が必要。そして、それができるのは小児科医しかいない。

 そんな思いから作ったのが「わたぼうし病児保育室」です。2001年6月のことです。利用者数はしだいに増え、ここ数年は年にのべ2,000人近く、1日あたり平均で8人の子どもたちをお預かりしています。8年間ではのべ10,000人ほどになりました。

 当施設では決して断らないことをポリシーとしています。子どもの急な病気で苦労されている親御さんを必ず手助けする・・その方針は当初より変わっていません。

 わたぼうし病児保育室を始めてから、一つ勘違いしていたことに気づきました。病気になったということはアンハッピーですが、わたぼうし病児保育室にいることでハッピーに過ごしている、ということです。

 きょうだいが利用し、その様子を聞いて、いつかは自分も利用したいと思っている。そして利用できるとき(それは病気をしたときですが)「あこがれのわたぼうし」に行けると、とても喜んだ、という話を聞いたことがあります。

 病児保育室は親御さんの代わりを務めることはできませんが、いつもの保育園や幼稚園などの代わりはできます。子どもたちは病気になって辛い思いをし、園に行けずに悲しい思いをしている・・そんな子どもたちの心をささえ、明るく過ごさせてくれる病児保育室という場所、そして保育士という存在はとても大きな意味をもつのだと思います。

 これからもこの病児保育事業が親御さんのために、そして子どもたちのためにより良いものになるよう努力して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 tsukada : 2009年05月16日 20:08