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2009年06月16日
その電気はどこから?
梅雨というのに雨が降りません。気温も高くなり、さらに湿度もけっこう高いので、“不快指数”はそうとう大きくなっていることでしょう。今年もこのままいくと空梅雨(からつゆ)? そして水不足の夏になるのかも。心配のたねはつきません。
東京電力は、今年の夏場は電力不足はおきないでしょうと発表しました。首都圏のみなさん、良かったですね。実はその陰に新潟の存在があるのをご存じですか?
それは新潟県内にある原子力発電所が大いに関係しています。一昨年の大地震で、柏崎にある原発がすべてストップしました。放射線漏れはなかったようですが、施設や設備が壊れてしまったためです。
2年ほどでようやく1基が復旧しました。先月から運転を再開し、現在は100%の営業運転ができるまでになったのだそうです。それによって、夏場の電力事情に余裕ができたというわけです。
新潟県で作った電気が日本列島を縦断し、はるか離れた関東まで送られています。ずいぶんと無理をしているようにも思えます。放射能もれなどの事故のリスクがあるのは当地です。東京ではありません。そして、新潟県内ではその電気は使われない・・。釈然としないものがあります。
原子力発電はクリーンだと、よく宣伝しています。運転によって二酸化炭素は出さない、というのがその理由のようです。しかし、実はそれがウソだというのは、先にある新聞にでていました。
発電機からは二酸化炭素はでないのでしょうが、発電している工場全体ではそうとう大量の電気を使っています。原発で使う原料の加工にも、そして核燃料の再処理のために使う電力は桁違い多いのだとか。
冷却のために大量の水をつかっていますが、温水となって捨てられていくので、地球温暖化をすすめてしまうことになりそうです(量的には問題とすべきかどうかは分かりませんが)。
そして何より、万が一の事故の際に放射能が漏れる可能性はやはり否定できません。人間に対する影響も大問題ですし、環境に与える影響も心配です。
東京電力の電気をお使いの方で、こういった電力の“仕組み”を気にされているかたはそんなにはおられないでしょうね。でも、たとえば職場やデパートでエアコンの冷風にあたる時、あるいは家で冷えたビールを飲むとき、少しだけ思い出していただけるとうれしいです・・その電気を作るためにリスクを新潟県民に押しつけていることを。
投稿者 tsukada : 2009年06月16日 23:59