2009年09月04日
コールセンター
当院では今日から季節性インフルエンザ予防接種の予約受付を行いました。今年は新型インフルエンザ予防接種をいずれ実施することになりそうなので、例年より早く10月1日より始め、11月中には終わりにしようという計画です。
午後1時より電話での予約受付開始。フリーダイヤルになっている電話は、その瞬間から鳴りっぱなしでした。複数の回線を用意していますが、受話器をおくとすぐに着信がある状態。まるでコールセンターのよう(^^;)
こんなことは、ここ数年ありませんでした。
今から10年ほど前には確かにありました、受付初日から予約が殺到したことが。当時はまだインフルエンザ・ワクチンの生産量が少なく、その一方で日本人の子どもたちにインフルエンザ関連脳症がおきやすく注意が必要だということがだんだん分かってきてころです。(ちなみに、治療などが進んだ今でも、毎年100〜200人ほどの子どもたちがインフルエンザのあとに脳症にかかっています。)
そんな“熱気”はしだいに冷めてきました。ワクチンの生産量が多くなったこともあるでしょう。予防接種の効果が、必ずしも十分ではないという知識がひろまったからかもしれません。でも、おそらくはただ単に“冷めた”のだと思います。
それが今年はまた“熱く”なっているようです。やはり新型インフルエンザとの関係がそうさせているのだと思います。
ご承知のように、季節性インフルエンザと新型インフルエンザは予防接種が違います。季節性インフルエンザ予防接種を受けたからといって、新型インフルエンザにかかりにくくなる、というものではありません。
それなのになぜ? ・・それはできることは何でもしておきたいという気持ちの現れなのだと思います。新型インフルエンザと季節性インフルエンザが同時に流行することもあるでしょう。そんなときに、少しでも子どもたちを守りたいと思う気持ちがあれば、まずは季節性インフルエンザ予防接種を早くすませておきたいと思うのは、当然のことなのでしょう。
そんな親御さんの気持ちがひしひしと伝わってくる一日でした。予約受付初日にいただいた予約数は、昨年の6倍でした!
さて明日は「隔離棟」の上棟です。今日は床貼りが行われていました。柱、壁、天井、そして屋根まで一挙に形ができることでしょう。「隔離棟」の姿を現実として見ていただけるようになります。
子どもたちを新型インフルエンザから守りたい・・そんな思いは私たち小児科医と小児科医院に勤めているスタッフにも共通です。親御さんと全く同じです。
明日は、その思いに大きく近づく日になりそうです。
投稿者 tsukada : 2009年09月04日 23:18