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2009年11月16日

流行が本格化

 感染爆発・・そんな言葉を思いながら診療をしていた一日です。朝早くから、新型インフルエンザの患者さんが次々と来院。午前中だけで40名近くになりました。

 隔離棟・・今日はその真価を発揮した初めての日になりました。診察によってインフルエンザと診断された子どもたちだけではなく、高熱がでるなど、症状からインフルエンザらしい患者さんには最初から隔離棟に入っていただきました。

 時間帯によっては通常の待合室よりも隔離棟のほうが混雑していることも。こんなに利用したのは、完成してから初めてのことです。

 いや・・もっと混雑したこともありました。先週のこと。新型インフルエンザ予防接種(幼児など)の予約受付のために医院を訪れる方がとても多いため、患者さんと分かれていただき、隔離棟で待っていただいたときです。

 わずか4日間で予約がいっぱいになり、受付をいったん終了することになったわけですが、わずか2日前のことです。週末がすぎ、状況は一変しました。

 インフルエンザ流行の速さにもびっくりしていますが、予約業務が数日でも遅れていたら、とても診療を行えない状態になっていたかもしれません。そう思うと、予約受付は薄氷を踏むようなギリギリのタイミングだったのだといえるのかもしれません。

 夕方までに60名ほどのインフルエンザ患者さんを診療しました。わずか一日です。これは大流行の始まりなのでしょう。そして、ここ数週間、さらに規模が大きくなっていくことでしょう。

 季節性インフルエンザ予防接種がまだ終わっておらず、院内はやや混乱気味です。それに加えて、新型インフルエンザ予防接種も一部の方にしかできていません(基礎疾患のある方と妊婦さん)し、健康な幼児などへの接種がまったく始まっていない中で、本物の新型インフルエンザ流行が始まってしまったことに困惑しています。

 新型インフルエンザにかかった時には、早く抗インフルエンザ薬を使い始めらるようにする・・子どもたちを守るために小児科医ができることは、まずこのことに尽きると思います。

 流行が本格化して、親御さんたちは子どもたちの健康や命のことを心配されていることと思います。ここは私たちも出番だと心得ています。しっかりと診療し、子どもたちを守っていこうと思っています。

 明日も今日と同じように、あるいはそれ以上に新型インフルエンザの患者さんが来院されることでしょう。もっともっと頑張ります!

投稿者 tsukada : 2009年11月16日 23:59