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2010年04月07日

ライター火災

 使い捨てライターによるとみられる火事が相次いでいます。4日には北海道で4人のお子さんが車内で焼死。翌日には宮城県で、あわや2人のお子さんが車両火災に巻き込まれるところでした。

 いずれも原因は子どもの火遊びのようです。北海道の事故(事件?)では、3歳の子が家でもライターをいじっていたことがあり、しかっていたとのこと。お子さんを亡くしているので、親御さんに言うのは酷ではありますが、でも原因は明らかに親御さんの過失です。

 ライターを子どもの手のところにおいていることがまず問題。おそらく親は喫煙しているのでしょう。それ事態がまず問題ではありますが、それに加えてライターの管理をきちんとしていなかったことは、今本人たちが一番悔やんでいることでしょう。

 火遊びをするなと子どもをしかっても、どれくらい効果があるか疑問です。今回はその効果がなかったことを証明していますが。

 大人のもっているものやしていることに興味をもつのは子どもにとっては当然のこと。しかられることで、その興味がなくなることはなく、かえって「しかられないように上手に・・」と考えるかも。隠れてライターをかまえば、火事になる危険性はますます高まります。

 乳幼児検診の際に私たちは「子どもたちを事故から守ろう」と親御さんに呼びかけています。病気にならないように注意しながら子育てをするのと同じように、事故にあう危険性を少なくすることはとても大切だからです。

 でも、こんな事故を見聞きすると、虚しさを感じます。まだまだ事故防止の指導が足りていないのですね。でも、いくら情報をお伝えしても、それをきちんと理解し、実行してくれるかどうかは、親御さんにかかってきます。

 使い捨てライターの構造も問題になるでしょう。子どもがいじくっても火がつかないような仕掛けがしてあれば、こんな事故にはなりませんでした。そんな「安全ライター」は市販されているようなのですが、値段がやや高いという理由であまり売れていないとのこと。

 こうなったら使い捨てライターについての安全基準のようなものを作り、それをクリアーしなければ製造も販売もしてはいけない、という規制をしてはどうでしょう。多少値段が高いとしても、子どもたちを守るためにそれくらいはしてもいいのではないかと思います。

 北海道での車両火災は、ライターだけの問題ではなかったようです。子どもたち4人を自家用車に残して、運転していた父親が30分ほど自動車から離れていたというのです。車両内に閉じ込めたままでいることが心配ではなかったのでしょうか。

 真夏ではないので熱中症の危険はないかも。でも北海道の今の季節ですから、きっとエンジンをかけて暖房をかけていたことでしょう。暑くはなりすぎないでしょうか? エンジンが止まればきっと寒くなってくるでしょう。子どもがハンドルなどをかまわないでしょうか。キーをつけたままですから、自動車の盗難や、子どもの誘拐も起こりえたことです。

 何とも無神経なことだと思わざるをえません。もっとしっかりしてよ!といいたくなります。でも・・そんなことを言っても、亡くなった子どもたちはもう帰ってきてはくれません。

 こんな悲惨な事故をくりかえさないようにするために、大人たちは何をしなくてはいけないか、ちゃんと考えましょう。そして実行しましょう。少しでも良い社会にするために。

投稿者 tsukada : 2010年04月07日 21:03